アルバイトや就活用の履歴書を作成するとき、「卒業見込み」か「在学中」か、どちらを書くのが適切なのか迷う方もいるのではないでしょうか?
ここでは、「卒業見込み」と「在学中」の使い分けや正しい書き方について説明します。就活、アルバイト、インターン、それぞれの場合について解説するので、履歴書を作成するときの参考にしてください。
- ・「卒業見込み」「卒業予定」「在学中」それぞれの言葉の意味は?
- ├「卒業見込み」とは?
- ├「卒業見込み」と「卒業予定」の違いは?
- └「在学中」とは?
- ・就活では「卒業見込み」と書く
- ├卒業までの単位取得を見越してOK
- └「卒業見込み証明書」が必要な場合も
- ・インターン応募ではどうする?
- ├1~2年生の場合
- └3~4年生の場合
- ・アルバイトでは「在学中」でOK
- ・「卒業見込み」と「在学中」の正しい書き方は?
- ├年度・年号(元号)はどう書けばいい?
- ├「卒業見込み」の正しい書き方
- └「在学中」の正しい書き方
- ・まとめ
「卒業見込み」「卒業予定」「在学中」それぞれの言葉の意味は?
まずは「卒業見込み」「卒業予定」「在学中」、それぞれの言葉の意味を考えてみます。
「卒業見込み」とは?
「卒業見込み」とは、「現時点で、4年生の年度末に卒業ができる可能性が高い」ことを示します。
新卒採用の募集要項などによく使われている言葉で、その年度(3年生の場合は次年度)に「卒業見込み」であることが条件に含まれている場合が多いと思います。
「卒業見込み」と「卒業予定」の違いは?
「卒業見込み」と似た言葉で、「卒業予定」という表現があります。どちらも同じような意味なので、「卒業予定」でもいいのではないかと思う人もいるでしょう。
意味は似ていますが、「卒業見込み」には「卒業が確定している」というニュアンスが含まれています。対して「卒業予定」には卒業が確定しているという意味合いが含まれていません。
3月には大学を卒業して4月から仕事をすることができるとうことを明確に示すためにも、就活の履歴書には「卒業予定」よりも「卒業見込み」の方が適しています。
「在学中」とは?
「在学中」は文字通り、大学に在籍中であることを意味します。大学入学1日目でも、明日卒業を控えていても在学中であることに変わりはありません。
次から、「卒業見込み」や「在学中」を履歴書でいつ使うのかを、就活・インターン・アルバイトのケース別に見てみます。また正しい書き方についても説明します。
就活では「卒業見込み」と書く
新卒採用の就活では、企業は次年度の4月からフルタイムで働いてくれる人材を求めています。そのため、年度中に確かに大学を卒業できる学生かどうか知りたいと思っています。そういった理由から、就活の場では在学中ではなく「卒業見込み」と書くのが適切です。
卒業までの単位取得を見越してOK
就活を始めたばかりの3年生は、卒業に必要な単位を取得していない場合も多いでしょうし、4年生であっても後期試験が終わり、やっと卒業に必要な単位が取得できる、という人もいると思います。
その場合でも、順当に行けば4年の後期試験までに卒業に必要な単位を取得できる目途が立っているのであれば、「卒業見込み」と書いて構いません。逆に、留年の可能性がかなり高いという人は「卒業見込み」と書くと虚偽記載になります。
仮に採用されたとしても、留年になると内定取り消しになるうえ、企業に多大な迷惑をかけることになりますので、卒業できる目途が立たないのに「卒業見込み」と書くのはやめましょう。
「卒業見込み証明書」が必要な場合も
企業によっては、卒業する見込みがあることの裏付けとなる「卒業見込み証明書」の提出を求める場合もあります。
これは大学によって形式が異なりますが、例えば「3年生修了時において〇〇単位取得しているため卒業の見込みがある」などの内容が書かれたものです。発行に時間を要することもあるので、企業側から提出を求められたら、早めに学生課などに申し込みをしましょう。
インターン応募ではどうする?
企業で採用選考を受ける面では就活とは変わらず、就業形態はアルバイトに近いインターンでは、「卒業見込み」か「在学中」、どちらを使うべきでしょうか?
1~2年生の場合
インターンの応募でも、大学1年生や2年生であれば「在学中」と記載します。というのも、「卒業見込み」は、卒業に必要な単位数を取得できる見通しが立った状態で使える言葉なので、1~2年生の場合は、まだ判断がつきません。卒業まで長い期間が残されているので「在学中」と書きましょう。
3~4年生の場合
インターンは就活とは違いますが、優秀な学生や、見込みがあると思った学生に打診してそのまま正社員に登用したり、採用試験を受けるように進めるなど、いわば青田刈り的な側面もあります。そういったチャンスを逃さないためにも、卒業したらすぐに働ける身であることを示す「卒業見込み」と書いておくといいでしょう。
アルバイトでは「在学中」でOK
アルバイトでは、現状を表す「在学中」と書きましょう。仮に「卒業見込み」と書いた場合、例えば大学4年生の初めに履歴書に「卒業見込み」と書いて提出したら、採用担当者は「1年も経たないうちに辞めるんだな」という印象を持つはずです。
ここまでしか働きませんよ、というと限定的な感じが出てしまうので、アルバイトの履歴書に「卒業見込み」は使わず、現状を表す「在学中」と書きます。
「卒業見込み」と「在学中」の正しい書き方は?
「卒業見込み」と「在学中」の使い分け方をお分かりいただけたと思うので、履歴書の学歴欄での正しい書き方を説明します。
年度・年号(元号)はどう書けばいい?
履歴書学歴欄の年度は、履歴書内で統一されていれば西暦でも和暦でも構いません。このルールは「卒業見込み」でも「在学中」でも同じです。
西暦と和暦どちらがより良いということはありません。スペースや読みやすさを考慮して、自分が良いと思う方を選ぶといいでしょう。
西暦で書く場合:
2019年3月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
和暦で書く場合:
平成31年3月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
西暦でも和暦でも、2019年を「19年」、平成を「H」というように省略して書くのは避けましょう。
「卒業見込み」の正しい書き方
「卒業見込み」は大学入学の次の行に書きます。年月は卒業が見込まれる4年生の3月に設定し、大学名、学部名、学科名をすべて書きます。
また、「卒業見込み」か「卒業見込」、送り仮名があるのかないのかで迷う方もいるかもしれませんが、正しくは「卒業見込み」です。送り仮名のあるなしが加点減点の対象にはなりませんが、正しく「卒業見込み」と書きましょう。
<卒業見込みの正しい記入例>
2015年4月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
2019年3月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み
「在学中」の正しい書き方
「在学中」は大学入学の次の行に書きます。年月は履歴書を作成した日に設定し、大学名、学部名、学科名をすべて書きます。
<在学中の正しい記入例>
2017年4月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
2018年11月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 在学中
まとめ
いつ卒業するのかを明確にする必要がある就活の場では「卒業見込み」、現状を知りたいアルバイトなどでは「在学中」の表現が適していることがお分かりいただけましたでしょうか?履歴書の正しい書き方もマナーの一つなので、分からないことがあったら調べて正しく書きましょう。
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