エントリーシート(ES)の資格蘭の正しい書き方と注意点

ES(エントリーシート)や履歴書の資格欄は特技や向上心をアピールできる自己PR欄とも言えます。しかし、「TOEICや英検はどのレベルから書いていいの?」「運転免許は資格欄に書くべき?」「資格が一つもない場合はどうすればいいの?」などとわからないことも多いでしょう。

資格欄とはいえ正しい書き方を知らないと、ESをいい加減に書いている印象を与えかねません。ここでは資格欄の正しい書き方や具体例を解説し、資格欄の書き方についてよくある疑問にもお答えします。

自己PRで「努力家」をアピールする方法!
目次
  • ESに書くべき資格とは?
  • ├TOEIC・英検
  • ├国家資格
  • ├パソコンスキル
  • ├ビジネスに役立つ資格
  • └運転免許
  • 資格欄の正しい書き方
  • ├アピールしたい資格から順に書く
  • ├正式名称で書く
  • ├「取得」まできちんと書く
  • └資格取得の西暦・年号を統一する
  • 資格欄についてよくある疑問
  • ├TOEICは何点からアピールできる?
  • ├そろばんの資格は書いてもいい?
  • ├スポーツや書道の資格は書いてもいい?
  • ├書かない方がいい資格は?
  • └業界に関係ある資格はとっておくべき?
  • アピールできる資格がない場合
  • ├ない場合は正直に書く
  • ├「取得見込み」の資格を書いてもOK
  • └嘘やスコアの水増しは絶対にNG
  • 最後に

ESに書くべき資格とは?

資格の有無が、採用・不採用に直結することはありませんが、プラスの印象を持ってもらうことにはつながります。就職活動において評価される資格とはどんなものでしょうか?

TOEIC・英検

TOEICや英検など語学力がアピールできる資格(スコア)は、就活で有利になります。外資系企業はもちろん、グローバルな展開をしている企業でも、英語力があると高評価となります。英会話の学習を奨励している企業が増えているので、語学力がアピールできる資格があれば明記しましょう。

国家資格

資格取得の難しい公認会計士、行政書士、社労士などの国家資格も、高評価となる資格です。業務に関係なくても、目標に向かって努力できる人、向上心の高い人、と判断される材料になります。

パソコンスキル

パソコンを使う業務のあるなしに関わらず、MOS(マイクロソフトオフィス スペシャリスト)などパソコンスキルに関する資格は書いておきましょう。パソコン操作のスキルはプラス評価となることが多いです。

ビジネスに役立つ資格

日商簿記・秘書検定・漢字検定など、実務に役立つ資格も評価されるので書きましょう。秘書検定はビジネスマナーや来客対応など、ビジネスシーンで役立つ知識があることをアピールできます。

語彙力や文章力が必要な仕事なら、漢検は十分アピール力のある資格となります。資料作成や文章を書く機会の多い仕事なら、漢検は業務に関連のある資格として資格欄に記載しましょう。

運転免許

「運転免許は特筆すべきものではないかも」と思うかもしれませんが、営業や移動で社用車を運転することもあります。マイナスとなることはないので、ある場合は書いておきましょう。原付や二輪車の免許については、業務で必要なければ書く必要ありません。

資格欄の正しい書き方

アピールしたい資格から順に書く

業務に最も関連の高い資格を一番上に書きましょう。例えば英語が活かせる業務の場合、TOEICのハイスコアを上に書くと、採用担当者の目にとまりやすくなります。特にアピールしたいものがなければ、取得順に古いものから書きましょう。

正式名称で書く

資格の名称は、省略せずに正式名称で書きます。級やスコアなどは、資格名称の後に記載しましょう。

MOS → Microsoft Office Specialist
TOEIC → TOEIC公開テスト
漢検 → 日本漢字能力検定
英検 → 実用英語技能検定
秘書検 → 秘書技能検定試験
簿記 → 日商簿記検定
宅建 → 宅地建物取引士
普通自動車免許 → 普通自動車第一種運転免許

「取得」まできちんと書く

「取得した年月、資格名称、級もしくはスコア、取得」というように書きます。

2000年10月普通自動車第一種運転免許 取得
2001年 8月実用英語技能検定 準1級 取得
2003年12月TOEIC公開テスト スコア750点 取得

資格取得の西暦・年号を統一する

資格は必ず取得年月を書きます。資格欄はもちろん、ES内で西暦、年号をどちらかに統一して記入しましょう。

資格欄についてよくある疑問

TOEICは何点からアピールできる?

TOEICのスコアは、英語を使わない仕事であれば600点から、英語を使う仕事の場合は750~800点以上がアピールできるスコアとされています。英検は、英語を使わない仕事なら2級から、英語を使う仕事の場合は準1級からがアピールできるスコアです。

外資系銀行やコンサルではTOEICのスコアが990満点の学生もめずしくないなど、企業によって差があります。志望企業を受ける学生のレベルから、書けるかどうか判断しましょう。低いスコアの場合、英語力がないことを露呈することになるので書かないのが無難です。

他にも大学生で取得者が多い資格では、漢検なら準1級以上、日商簿記なら2級以上が資格欄に記入できるレベルです。

そろばんの資格は書いてもいい?

そろばん(珠算)の資格は正式な資格とされているので、資格欄に記載して構いません。実際に履歴書の資格欄に書く人は多いです。

暗算や計算のスピードと正確さは仕事でいかせる場面も多いです。数字に強いことが求められる職場や職種なら、効果的なアピールになるでしょう。

スポーツや書道の資格は書いてもいい?

柔道や剣道の級・段など、業務に関連のないスポーツに関しては趣味・特技の欄に書くのがいいでしょう。選考でプラスになることはなくても、面接の際に会話の糸口となります。

書道に関しても、趣味・特技の欄に書くのがいいでしょう。書写検定試験は公式な資格として認定されていますが、一般的な書道の級や段は書道教室によって認定の基準が違うため、正式な資格とされていません。

書かない方がいい資格は?

趣味や遊び関連の資格は書かない方がいいこともあります。業界や業務との強い関連性がある場合を除いて、資格欄には記載しない方がいいでしょう。

スコアが低すぎる場合や、取得時期が古すぎる場合も書かない方がいいです。取得からかなり年月が経過している場合は取得し直すといいでしょう。

業界に関係ある資格はとっておくべき?

不動産業界なら宅建、金融業界ならファイナンシャル・プランナー、福祉業界なら介護士など、業界に特化した資格もあります。これらの資格があると、該当する業界への就職には有利に思われますが、実際はそうでもありません。

業界特有の資格に関しては、入社後に資格取得のバックアップ制度を用意している企業が多いです。採用時に取得していることは求められていないため、無理して取得する必要はありません。とはいえ、業界に関する資格取得は志望度が高いことのアピールにもなりますので、取得している場合は必ず書くようにしましょう。

アピールできる資格がない場合

ない場合は正直に書く

資格欄に何も書かないと、「向上心がないと思われそう」「大学時代ぼんやり過ごしたと思われそう」と不安に感じる方がいます。しかし資格の有無は、採用不採用にほとんど影響しません。

資格が一つもない場合は、正直に「特になし」と書きます。資格欄に不安を感じるのであれば、ほかの箇所で自分の良さをアピールしましょう。

「取得見込み」の資格を書いてもOK

取得にむけて勉強中の資格があれば、記載しても構いません。例えば「〇〇〇〇年〇月 TOEIC800点取得に向けて勉強中」などと書きましょう。面接で質問される場合もありますので、現時点でどのくらいまで勉強が進んでいるのか、どのくらいの確度でクリアできそうなのか、など回答も用意しておきましょう。

運転免許のように取得が見込めるものは、「普通自動車第一種運転免許 取得予定」と書くようにします。

嘘やスコアの水増しは絶対にNG

取得した級やスコアが低いからといって、嘘を書いたりスコアを高めに書いたりするのは絶対にやめましょう。見栄をはったり嘘をついても、会社に入って仕事をすれば、すぐに実力がわかります。

嘘や見栄はあなたの信頼を損ねるだけです。自信を持ってアピールできる資格がない場合は、「特になし」でまったく問題ありません。

最後に

資格欄は目立たない部分ですが、非常識な書き方をしてしまうと印象が悪くなることもあるので注意してください。資格欄の正しい書き方をマスターし、自信を持ってアピールできるESを仕上げましょう。


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