就活で質問される「自己PR」と「長所」の違いがよく分からない…と困っている就活生は多いはず。
実は、自己PRは「企業にとっての魅力」、長所は「自分自身が思う魅力」です。その違いを理解し、きちんと区別しないと、企業の求める回答はできません。
そこで今回は、自己PRと長所の違いやアピールの具体的な方法を詳しく解説します。また、アピールするときの注意点もあわせてご紹介しますので、ぜひご覧ください。
- ・自己PRと長所の違いとは?
- ├自己PRは「企業」にとっての魅力
- └長所は「自分自身」が思う魅力
- ・自己PRや長所のアピールの具体例
- ├新しいことに積極的にチャレンジする社風のA社への自己PR
- └お客様とのつながりを大切にするB社への自己PR
- ・自己PRや長所をアピールする上での注意点
- ├長所も企業が求めている人材を意識してアピールする
- ├結論を最初に述べてから具体的なエピソードを話す
- └自己PRと長所が矛盾しないよう注意
- ・まとめ
自己PRと長所の違いとは?
自己PRは「企業」にとっての魅力
PRとは「Public Relations(パブリックリレーションズ)」の略称です。
Public(公衆:個人・団体・社会など)とRelation(関係)という意味という単語で構成されていることから分かる通り、「公衆と良い関係を築くための考え方や行動」を指しています。
つまり、自己PRは「企業に『この人となら良い関係を築ける』『この人と関係を築きたい』と感じてもらうための行動」ということです。
そのため、企業目線での魅力をアピールする必要があります。
長所は「自分自身」が思う魅力
長所は「自分自身」が思う魅力ですので、質問された時には、
・自分の優れているところ
・自分の好きなところ
・自分が得意とするもの
などを主観的に答えればOKです。
ただし、企業は長所についての質問を通じて「この人は自分のことを理解しているか」をチェックしています。そのため、「自分がそう思うから」というだけで長所を挙げてはいけません。ある程度、客観性や根拠があることも大切です。
自己PRや長所のアピールの具体例
長所は「自分視点」での魅力ですから、「これ!」と決めれば揺らぐことはありません。一方。自己PRは「企業視点」での魅力ですので、応募する企業ごとに変える必要があります。
ここでは、「何事にも粘り強く取り組む」という長所を持っている場合の、自己PRを企業ごとに変える具体例を見てみましょう。
新しいことに積極的にチャレンジする社風のA社への自己PR
私は何事にも粘り強く取り組むことができます。私は小学校の頃から現在まで吹奏楽部でサックスを演奏してきました。元々はアルトサックスの担当でしたが、中学時代に、曲や人員の都合でソプラノサックスも担当することになりました。慣れない楽器に苦戦しましたが、自主練習を重ねるうちに、どちらの楽器も上達し、柔軟に演奏できるようになりました。新しい事業を次々と展開する御社でも、粘り強く対応する力は生かせると考えています。
お客様とのつながりを大切にするB社への自己PR
私は何事にも粘り強く取り組むことができます。私は小学校の頃から現在まで吹奏楽部に所属してきました。吹奏楽部では「どの曲を演奏したいか」「曲をどのように演奏するか」などの意見が対立することもありましたが、私は自分と異なる意見の人を否定するのではなく、粘り強く話し合い、お互いの考えや価値観をすり合わせていきました。その結果、演奏も満足いくものに仕上がりましたし、かけがえのない仲間も得られました。
御社に入社した際には、この粘り強く相手を理解しようとする姿勢で、お客様との信頼関係を構築していきたいと思います。
自己PRや長所をアピールする上での注意点
長所も企業が求めている人材を意識してアピールする
長所は「自分視点」での魅力ですので、本来であれば、あなたが「ここが私の良いところ」と思う部分を話すだけで、十分に長所の説明になります。
しかし、就活は企業にアピールする場。ある程度は企業が求めている人材を意識して選ぶ方がおすすめです。
せっかく「自己PR」とは別に、自分のアピールチャンスを得られるのですから、「実はこんな一面もあるんです」と自己PRとは異なる角度から、あなたの魅力を伝えると良いでしょう。
結論を最初に述べてから具体的なエピソードを話す
長所や自己PRを話す際には、「私の長所は○○です」「私は○○な点が強みです」など、結論から説明するようにしましょう。
結論を最初に話すことで、採用担当者は「これから○○の話をしてくれるんだな」と心の準備ができるため、よりスムーズに話を理解してくれるようになります。
その後、長所を生かした具体的なエピソードを話せば、自分で勝手に長所だと思い込んでいるのではなく、きちんと根拠があることを伝えられます。
自己PRと長所が矛盾しないよう注意
企業の面接で「自己PR」と「長所」を質問された時には、それぞれの回答が矛盾しないよう気をつけましょう。
例えば、自己PRでは「フットワークの軽さ」をアピールしたにも関わらず、長所では「1つの物事に集中する」といった内容を話すと、採用担当者は「矛盾しているのでは?」と疑問に感じます。
自己PRと長所とが矛盾した印象を与えそうな時には、「先ほどの自己PR(長所)と矛盾していると思われるかもしれませんが」と前置きし、矛盾していないことを丁寧に説明しましょう。
まとめ
今回は、自己PRと長所の違い、アピールするときの注意点を解説しました。
・自己PR=企業視点の魅力
・長所=自分視点の魅力
を指しています。そのため、長所は1つ決めたら変えなくても良いのですが、自己PRは企業が求めている人材や社風に応じて変えていく必要があります。
また、「結論から話すこと」「自己PRと長所が矛盾しないこと」にも注意してアピールするようにしましょう。
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