インターンシップの選考におけるES(エントリーシート)や面接で「インターンシップを通じて学びたいこと」について質問されたとき、答えに詰まった経験のある学生は多いのではないでしょうか。
志望動機と似たような質問ではありますが、「インターンシップで学びたいこと」を尋ねる意図は熱意や目的意識にあることがポイントです。
ここでは、インターンシップで学びたいことを聞かれた際の答え方や書き方のポイントを例文と併せてご紹介します。ぜひ参考にしてください。

- ・企業がインターンシップで学びたいことを聞く意図
- ├熱意や意欲を確認するため
- ├ミスマッチを防ぐため
- └学生のニーズを知るため
- ・インターンシップで学べること
- ├業界や企業について学べる
- ├職種や業務について学べる
- ├現場について知れる
- └スキルを身につけられる
- ・インターンシップで学びたいことの書き方
- ├①結論:インターンシップで学びたいこと
- ├②背景:学びたい理由
- ├③根拠:企業の特徴や魅力
- └④結論の再掲示:インターンシップへの意気込み
- ・インターンシップで学びたいことを書くための準備
- ├①インターンシップのリサーチ
- ├企業研究
- └目的を明確にしておく
- ・インターンシップで学びたいことの回答例・例文
- ├業界や企業についての例文
- ├社風についての例文
- ├職務や業務についての例文
- └スキルについての例文
- ・インターンシップで学びたいことの回答で注意すべきこと
- ├プログラムの内容と一致させる
- ├「特にない」という回答は避ける
- └「選考の練習がしたい」という動機は控える
- ・最後に
企業がインターンシップで学びたいことを聞く意図
企業がESや面接で「インターンシップを通して学びたいことは?」と聞く意図は、大きく分けて3つです。企業側の視点を理解することで、的確な回答ができるようにしましょう。
熱意や意欲を確認するため
企業側は、インターンシップを開催するにあたって多くのリソースを割いています。費用・時間・労働力などのコストをかけてまでインターンシップを開催するのは、企業や業務に対する理解を深めてもらいたい他に、優秀な学生との接点にしたいと考えているからです。
そのため、企業はできるだけやる気のある学生や、熱意を持って参加してくれる学生を採用したいと考えています。「インターンシップで学びたいこと」の質問を通して目的意識を確認することで、学生のやる気や熱意を見ようとしているのです。
「その企業のインターンシップだからこそできる経験」や「自分なりの考えを持って参加している意思」をしっかりとアピールして、説得力のある答えを伝えられるようにしましょう。
ミスマッチを防ぐため
「インターンシップで学びたいこと」を聞くのには、ミスマッチを防ぐ意図もあります。なぜなら、ミスマッチがあると企業と学生の双方にとってデメリットとなるからです。
企業側は、質問を通してインターンシップのプログラム内容と合っているのか、学生の希望を叶えられるのかなど、お互いにとって不利益になることのないように慎重に判断しています。
回答するときは自分の考えを大切にし、企業側に失礼のない範囲で正直に伝えることが必要です。
学生のニーズを知るため
企業によっては、学生がどのような目的でインターンシップに参加するのかを知りたくて聞いているケースもあります。学生がインターンシップに対して求めているものを知ることで、次回以降のインターンシップに活かしたいと考えているためです。
学生にとって魅力のあるプログラム内容にできているのか、学生が何を学びたいと考えているのかなど、検証や調査の意味合いも含めて尋ねています。身構えず、素直な気持ちを伝えると良いでしょう。
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インターンシップで学べること
そもそもインターンシップで学べることには、具体的にどのようなものが挙げられるのでしょうか。まだインターンシップに参加する目的が曖昧な方はぜひ参考にしてください。
業界や企業について学べる
インターンシップでは、業界の特徴や動向についての講義があったり、企業の事業内容について詳細な説明が聞けたりします。自分で業界研究や企業研究をするのは大変なのに加え、時間もかかるため、効率的に業界・企業理解を深めたい方はこうしたプログラムのインターンシップに参加するのが良いでしょう。
実際に、業界や企業について理解を深めたいという目的で参加する学生は多くいます。「インターンシップで学びたいこと」を尋ねられた際に、「業界について学びたい」「企業理解を深めたい」と答えるのも問題ありません。
ただし、そのままだと主体性や熱意に欠けるため、上手く自身のエピソードと絡めてオリジナリティを出したり、その企業でなくてはならない理由を添えて説得力を出したりするなどの工夫をしましょう。
職種や業務について学べる
インターンシップは、就職前に仕事を体験できる貴重な機会です。業務体験があるインターンシップに参加することで、職種や仕事内容についての理解を深められます。
職種や業務への理解は、実際に体験してみてはじめてわかることもあるでしょう。イメージや想像で仕事を選んでしまうと入社時のギャップに繋がる可能性も考えられます。インターンシップで実際に体験すれば、職種や業務への適性も判断できるでしょう。
現場について知れる
社内見学や社員の方との交流があるインターンシップに参加すると、職場の雰囲気がよくわかります。現場の雰囲気はインターネットや書籍で調べるだけではわからないことのため、インターンシップの大きなメリットです。
入社してから「思っていたのと違った」と後悔する事態を防ぐためにも、現場を知るのは大切であるといえます。自分の目で直接確認し体感することで、その業界・企業・仕事が自分に合っているかをある程度見極めましょう。
目的の仕事に就くだけでなく、長くその会社で働いていけるかの環境を確認するためにも、ぜひ職場を知っておきたいところです。
スキルを身につけられる
数日程度の短期インターンでは難しいですが、数ヶ月以上の長期インターンなら、ビジネスマナーについて学んだり、就職後に役立つ専門的なスキルを身につけたりできます。
技術的なスキルだけでなく、言葉遣い・立ち振る舞い・スケジュール管理など、学校やアルバイトでは学べない貴重な経験を積めるのが長期インターンシップならではのメリットです。これらのスキルは就活やその後の将来でも役立つでしょう。
長期インターンシップの概要や期間についてはここから確認!
インターンシップで学びたいことの書き方
ESでインターンシップで学びたいことを書く場合は、次の構成にすると伝わりやすくなります。
①結論:インターンシップで学びたいこと
②背景:学びたい理由
③根拠:企業の特徴や魅力
④結論の再掲示:インターンシップへの意気込み
それでは、1つずつ見ていきましょう。
①結論:インターンシップで学びたいこと
まずは結論として、インターンシップで学びたいことを一言で述べましょう。余計なことは書かずに、要点をわかりやすくまとめることを意識してください。
たとえば「〇〇業界の理解を深めたい」「第一志望の貴社の現場の雰囲気を知りたい」というように、インターンシップに参加する目的を言語化しましょう。
②背景:学びたい理由
次に、最初に述べた学びたいことの理由について述べていきます。「なぜ学びたいと考えるようになったのか」を個人の経験と絡めて回答できると、説得力のある内容に仕上がります。
理由について述べるのが難しい場合は、「学ぶことで何を得られるのか」「どのように活かしたいのか」という切り口でも構いません。
③根拠:企業の特徴や魅力
ここでは、理由の根拠となる部分を記載します。「どこの企業でもいいのでは?」と思われないように、企業の特徴や魅力を盛り込みましょう。「こんな強みがある貴社でだからこそ学べる」という書き方がおすすめです。
④結論の再掲示:インターンシップへの意気込み
最後に、インターンに対する意気込みを盛り込みましょう。もう一度最初に述べた結論を掲示し、それに対してどのような姿勢で挑みたいのかをアピールします。
「こんな目標がある」「こんな心構えで参加したい」などと、具体的なゴールや目標が書かれていると、熱意ややる気が伝わります。
インターンシップで学びたいことを書くための準備
「インターンシップで学びたいこと」を書くためには、入念な準備が必要です。特に思いつかないという場合は準備が不十分の可能性があるため、もう一度最初から行ってみましょう。
①インターンシップのリサーチ
さまざまな内容・形式のインターンシップがあるため、まずはどのようなプログラムがあるのかを調べてみましょう。
他企業のインターンシップも調べておけば、「その企業のインターンシップだからこそ経験できること」に焦点を当てて伝えられます。理由や根拠に厚みを出せるので、説得力のある内容に仕上げられるでしょう。
企業研究
インターンシップへ申し込む前に、企業研究を十分に行っておきましょう。公式ホームページなどで企業の事業内容や体制などを調べておくのがおすすめです。
企業について浅い知識しかないと、熱意がないと思われてしまいかねません。企業研究を行った上で疑問点があれば事前にまとめておくと、面接や座談会などでも役立つでしょう。
企業研究のやり方はここから確認!
目的を明確にしておく
「インターンシップで学びたいこと」を考えるためには、参加の目的を明確にしておく必要があります。例えば、「自分の適性を理解したい」「業界のリアルな現状を知りたい」などのように言語化してみましょう。
インターンシップに参加する目的を明確にすれば、自ずと学びたいことも思い浮かんでくるはずです。貴重な時間を無駄にしないためにも、自身の参加目的とインターンシップの趣旨がマッチしているかをしっかり確認しましょう。
インターンシップの参加目的について考えてみる
インターンシップで学びたいことの回答例・例文
ここからは、実際に「インターンシップで学びたいこと」を書く際の参考になる回答例や例文をご紹介します。
業界や企業についての例文
私は、貴社のインターンシップを通じて、保険業界の現状について学びたいです。
大学では社会学を専攻しており、社会保障制度について研究を進めています。 その中で、社会保障だけでは拾いきれない方々に対して保障を行っている保険業界の重要性に興味を持ちました。
貴社は保険のプランを最も多く取り揃えており、多くの顧客層にアプローチできる強みがあります。さらに「世界中どこにいても安心した暮らしを実現する」という理念で積極的に海外の保険企業の買収を進めている貴社でなら、グローバルな視点で保険業界について学べると考えました。
インターンシップ中は、自発的に考え行動することで積極的に知識を吸収し、自分自身の知見を広げられるよう努めたいです。
社風についての例文
私はインターンシップを通じて、貴社の社風を自分の目で見て知りたいと考えています。
貴社のWebサイトに掲載されていた、オープンで協力的な雰囲気・革新的な取り組み方・社員一人ひとりが尊重される環境を自分の目で確かめることで、私自身の価値観やキャリア観をさらに深めたいです。
さらに、貴社がどのようにして多様な意見を取り入れ、チーム一丸となって課題解決に取り組んでいるのかを実際に体験し、自分の成長に繋げたいと強く思っています。将来的にどのような働き方をしていきたいのかを考えながら、積極的に社員の皆さんとも交流していきたいです。
そのため、私はインターンシップを通じて貴社の社風を直に感じ取り、第一志望である貴社の理解をより深めたいと考えています。
職務や業務についての例文
私はインターンシップを通じて、職務や業務への理解を深めたいと考えています。
特に貴社は、食品業界において革新的な商品開発を行い、消費者のニーズに応える新製品を次々と市場に投入している企業です。そのため、貴社ならではの消費者への向き合い方や、ニーズを見出すノウハウなどを知り、食品業界の現状や商品開発という仕事の本質について学んでいきたいです。
私は将来的に、皆を笑顔にできて、かつ健康を保つことのできる商品を開発したいと考えています。そのための第一歩として、まずは貴社のインターンシップで職務や業務への理解を深め、今の自分に何ができるのかを考えていきたいです。
スキルについての例文
私はインターンシップを通じて、IT業界の職務や業務への理解を深めたいと考えています。
私は大学で情報工学を専攻し、プログラミングやソフトウェア開発の基礎を学びましたが、実践的な場での活用については経験がありません。貴社はIT業界の最前線で革新的な技術とサービスを提供しており、プロジェクトを計画的に進行させる体制が整っています。
インターンシップを通じて具体的な業務内容やそのノウハウを直接経験することで、大学で学んだ理論を実務に活かしていきたいです。そして、自身に足りない部分を見直してさらに成長した自分で本選考に臨みたいと考えています。
そのため、私は貴社のインターンシップで業務への理解を深め、私自身のスキルを深めていきたいです。
インターンシップで学びたいことの回答で注意すべきこと
インターンシップで学びたいことを回答するとき、答え方によってはマイナスな印象に繋がってしまう場合があります。嘘偽りなく伝えることが大切ではありますが、これからご紹介する注意点を押さえましょう。
プログラムの内容と一致させる
インターンシップで学びたいことは、必ず「プログラムの内容」と一致させるようにしましょう。学びたいことが実際のインターンシップで行われる内容とズレていると、「よく調べていない」とマイナスな印象に繋がってしまいます。
インターンの募集概要には、必ずプログラム内容が記載されているはずです。ESを書く前に、必ず確認するようにしましょう。
「特にない」という回答は避ける
これは「インターンシップを通じて学びたいこと」を尋ねられた場合に限った話ではありませんが、ESや面接で、「特ににありません」と回答するのは避けましょう。採用担当者に「やる気がない学生」という印象を与えてしまう可能性があります。
特に思いつかないという場合には、自己分析や企業研究からやり直してみるのがおすすめです。目的意識がないままにインターンシップに参加してしまうと、貴重な時間を無駄に過ごしてしまうことになりかねません。
今回ご紹介した例文を参考にしながら、インターンシップで何を実現したいのかを考えていきましょう。
「選考の練習がしたい」という動機は控える
「本選考に向けて面接に慣れておきたい」「GD(グループディスカッション)の練習がしたい」という目的でインターンに参加する方もいると思います。このような目的を持つことは決して良くないことではありません。
しかし、それをストレートに伝えるのは避けましょう。企業側は手間暇かけてインターンシップを開催しています。「選考の練習がしたい」と伝えることは誠意や敬意に欠けており、失礼な行為です。
こうした動機は心に秘めておき、そのインターンシップだからこそできる経験に目を向けてみましょう。そのほうがインターンシップ中も有意義な時間を過ごせるようになるはずです。
最後に
インターンシップで学びたいことは、インターン選考のESや面接でよく聞かれる質問なので必ず回答を用意しておきましょう。自分なりの目的や、熱意が伝われば十分です。なぜその企業のインターンシップでないといけないのか、その理由をしっかりと掘り下げて考えてみましょう。
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