就活の企業研究のやり方まとめ

就職活動で大切なのは、相手(企業)をよく知ること。そこで重要になってくるのが、「企業研究」です。

しかし、企業を知ると一口に言っても日本の企業数は約400万社、従業員100人以上の大企業だけでも1万社以上あります。就活生としては、企業研究といってもどこから手を付けて良いのか、どんなことに注目して調べるべきなのか悩むところでしょう。

今回は就活に役立つ企業研究のやり方や、必要な項目などについてまとめました。

企業研究
目次

企業研究の目的

自己分析や他己分析などを行ったあとにするのが企業研究です。自己分析をして、興味のある業界や大切にしたい価値観がわかってきたと思います。

しかし同じ業界にも企業はいくらでもあるため、さらに絞り込んでいかなくてはいけません。企業研究を行う目的は、大きく分けると以下のようなものがあります。

企業との相性を見極める

企業研究をすることで、業界内における企業の立ち位置や企業理念が明らかになり、それぞれの企業の特徴が見えてきます。

企業の特徴が見えてくることで、自分がどの企業に就職したいのかを考えやすくなります。入社する前に企業研究を十分にしていないと、ミスマッチが起きてしまう可能性も。

企業の公式ホームページや会社説明会は企業を知るために重要な方法ですが、企業にとって悪い情報はあまりわかりません。企業の良いところ・悪いところどちらも調べることが必要です。調べ方については後の章で詳しく紹介します。

自己PRや志望動機の説得力を高める

企業研究をすることで、自己PRや志望動機をより充実したものにできます。企業研究では、企業がどのような人材を求めているのか調べることも必要です。企業が求めている学生像が見えてくれば、それにあわせた自己PRを作成することができます。

また就活では、何度も面接で志望動機を聞かれることになるでしょう。企業研究が不十分だと、「どうして弊社を志望するのですか?」という質問の答えがありきたりになってしまいがちです。ありきたりな回答しかできないと、「それ他の企業でもいいですよね?」と思われてしまい、熱意を十分に伝えられません。

自分にあった企業を見つけ、さらにその企業での就活を成功させるために、企業研究は欠かせない作業なのです。

企業研究で必要な項目

いきなり企業研究をしようと思っても、どんなことを調べれば良いのかわからないですよね。この章では、企業研究をする上でチェックしておくべき項目についてまとめました。企業分析では、少なくともこれらの項目を網羅しておきましょう。

代表はどんな人?

「代表取締役の氏名」や「経歴」を調べ、「代表のメッセージ」も読んでおきましょう。大企業であれば現在の代表取締役だけでなく、創業者や以前の代表取締役も調べるとより企業研究の質が高まります。

企業理念をチェック

「企業理念」とは、その会社が最も大切にしている根底にある考え方のことです。企業の公式HPに載っています。企業理念が自分の考えやフィーリングに合う場合、その企業はあなたにとって合う企業である可能性が高いでしょう。

企業理念に共感しているということは、企業側からすれば採用にプラスに働きます。企業が一番大事にしている考え方を就活生が理解していない場合、どんなに優秀な学生でも採用しにくくなってしまうでしょう。

設立年・資本金

「設立年」「資本金」「上場有無」「株価」「親会社・子会社」などの基本的な情報も調べておくと企業の全体像が見えてきます。

事業内容

企業の事業内容については、必ず調べておきましょう。面接で「入社したら、どんな事業に携わりたいのか」を聞かれることもありますし、入社後のイメージを掴むためにも必要不可欠です。

より具体的には、企業が利益をあげている事業を調べたり、新規事業の方向性から会社が目指している方向性を探ったりしましょう。

社風

会社の事業内容も大切ですが、社内の雰囲気や文化も大切です。
「女性社員の割合」や「平均年齢」を調べたり、ベンチャー的な気風なのかどうかを確かめておきましょう。他にも、個人で仕事をすることが多いのかなどを見るのがおすすめです。

勤務条件

働いている姿を想像するためにも、企業の様子を知るためにも、勤務条件は調べておく必要があります。勤務条件は、「年収」や「勤務時間」、「勤務地」、「育休・有給」、「福利厚生」、「研修制度」などです。自分自身の価値観を踏まえた上で、企業選びで必要な情報を集めていきましょう。

企業研究をする方法

企業研究をする方法は、Webを利用したり、OBOG訪問などで直接話を聞いたりといろいろあります。この章では、企業研究のやり方をまとめました。

公式ホームページをチェック

就職ナビで絞り込んだ企業のうち、気になる企業をピックアップしてその企業のHPを見てみましょう。どんな製品(商品)やサービスを扱っているのか、募集概要はどうなっているのかをチェックします。

特に募集内容では、自分に応募資格があるのか(学歴、学科等)を確認できますし、求める人物像などを詳細に記述している場合もあります。また、企業の採用ページではこれから就活を行う大学生向けに企業の事業をわかりやすく解説していたり、先輩社員の体験談などが掲載されている場合もあり、大変参考になります。

説明会やセミナーに参加する

企業が就活生向けに説明会やセミナーを開催していれば、ぜひ積極的に参加してみましょう。社員から直接話を聞けますし、選考を受ける際には説明会に参加した実績があることで志望度をアピールすることにもつながります。気になる企業があれば、説明会やセミナーを開催しているかどうか調べてみてください。

業界研究ではライバル社も研究

気になる企業を見つけたら、是非同じ業界のライバル企業も研究しましょう。最近は全ての業界の動向をまとめた雑誌も出版されていますので、比較的研究しやすくなっています。比較のポイントは、業績・製品(商品)やサービス・ビジネスモデルの違い、給与水準、年間休日など。気になる点は徹底的に比較してみましょう。

ライバル社をいくつか研究しているうちに、業界全体への理解が深まっていきます。特に面接においては、「この業界に対してどんなイメージを持っているか」「なぜ他社ではなくてうちなのか?」という質問を多く受けますが、それらの質問に対しても、自信を持って答えることができるようになるでしょう。

ネット口コミ情報

インターネット上の口コミも重要な情報源です。公式HPでは書かれていない内情まで知ることが出来ます。最近は就職に関する口コミサイトも多くなっていますね。

しかしこの口コミ情報には、信憑性が無いものも多く出回っています。根拠の無い誹謗中傷や、単なるPRだったりすることもあります。従業員が悪口を言っている場合もあります。インターネットの世界では自由に発言できるため、根拠の無い情報も多いと、割り切って利用することが重要ですね。

OB・OG訪問

OB・OG訪問も有効な手段です。自分の学校の先輩だと企業の詳しい話も教えてくれる場合がありますし、何より本音での企業情報が手に入ります。OB・OG訪問をする際の先輩への具体的な連絡方法としては、サークルやゼミの先輩を辿って調べる方法や、大学の就職課から調べて連絡する方法、その企業の人事へ直接相談する方法などがあります。最近ではOB・OG訪問を支援するWebアプリケーションも普及しています。

更に、その企業が消費者向け製品やサービスを提供している場合、実際にその製品やサービスを購入したり、店舗へ出向いて接客を受けることも有効です。消費者の立場から企業を知ることが出来ると、志望動機にリアリティや迫力が出て、自信を持って選考に臨む事が出来ます。

インターンシップに参加する

企業について知りたいなら、実際にその企業で働いてみるのが一番です。大学生にはインターンシップという、会社を知る絶好の機会が用意されていますよね。

インターンとして企業で就業体験をすれば、企業の雰囲気やどんな人が働いているのかを実際に肌で感じることができます。すべての企業でインターンをすることはできませんが、どんな業界や仕事が自分に合うかどうかなど判断しやすくなるでしょう。

企業側も会社のことを知ってもらうためにインターンを開催していることもあります。少しでも興味があれば、気軽に参加してみましょう。

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企業研究ノートのまとめ方

ただ企業のことを調べるだけでは、なかなか頭に入りません。企業研究で調べたことは、1冊のノートにまとめておくのがおすすめです。いつでも見返せるように、企業研究用のノートを作っている就活生が多いようです。

企業研究用のノートには次の項目を書くようにしましょう。自分が特に興味のあることについては詳しく書いておくといいでしょう。

・企業名
・企業理念
・事業内容
・勤務地
・設立年
・資本金
・売上
・社員数(平均年齢)
・初任給
・福利厚生
・企業の特徴
・その他
・自分の感じたこと

企業研究用の項目が印刷された、企業研究専用のノートも販売されています。またインターネットで検索すれば、企業研究に必要な項目が揃ったシートもたくさん見つかるでしょう。こうしたシートをダウンロードして、ノートに貼り付けると効率的です。

企業研究は調べたらそれで終わりではありません。企業研究の目的は、企業について調べそれを就活にいかす情報として活用することです。企業について調べる過程で気づいたことや思ったことなどは、ノートに書き留めておきましょう。業界や企業について調べて、自分が感じたことなどをまとめておくと志望動機の作成や面接の際に非常に役立ちます。実際に自分が働くところをイメージしながら、企業研究を進めるといいでしょう。

まとめ

企業研究の様々な方法をみてきましたが、いかがだったでしょうか?企業は就活生にエントリーシートや履歴書、成績証明書や健康診断書など提出させ、面接やグループディスカッションなど、ありとあらゆる方法で就活生のことを知ろうとします。

同様に、学生も様々な手段で企業のことを知ろうと積極的に動くべきです。両者の理解が深まれば、企業・就活生共に納得がいく採用・就職活動ができることでしょう。


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