年々人気が高まっているインターンですが、1日から1週間程度の短期インターンに比べて、少なくとも1ヶ月以上が目安となる長期インターンに参加する学生はまだまだ少ないのが現状です。
しかし、長期インターンは「スキルを身につけて就活でアピールできる」「大学1、2年生でも参加できる」「アルバイトと同じように給料をもらいながら働ける」といった短期インターンにはないメリットもたくさんあります。
ここでは長期インターンの職種や期間、時給の相場など、応募前に知っておきたいポイントを解説します。
- ・まずは確認!長期インターンとは?
- ├インターンシップとは
- ├短期インターンとの違い
- ├アルバイトとの違い
- └長期インターンは誰でも参加できる?
- ・長期インターンの期間・給料・職種は?
- ├長期インターンはどれくらい続けるべき?
- ├給料はどれくらい?
- ├どんな職種が募集されているの?
- └長期インターンの募集例
- ・長期インターンに参加する7つのメリット
- ├就活前に業界や働くことへの理解が深まる
- ├自分の得意・不得意や仕事との相性がわかる
- ├短期インターンとは違って給料が発生する
- ├スキルアップで就活に有利になる
- ├本選考でアピールできる経験が得られる
- ├インターン先に就職できることがある
- └社会人としてのマナーが身につく
- ・長期インターンに参加する3つのデメリット
- ├大学との両立で時間配分が難しい
- ├社会人としての行動を求められる
- └短期に比べて参加できるインターンの数が限られる
- ・長期インターンの経験を無駄にしないために
- ├長期インターンに参加する目的を明確にする
- ├大学1・2年生の早い時期から始める
- └興味のある分野や仕事について考えてみる
- ・長期インターンのおすすめの探し方・選び方
- ├インターンシップ専門サイトを活用する
- └企業のホームページから探す
- ・まとめ
まずは確認!長期インターンとは?
インターンシップとは
インターンシップは、学生が企業で実際に行われている業務を経験することで、社会で働くことへのイメージをつかんだり、ビジネスで用いられるスキルを身に着けたりするためのものです。インターンシップは、実施期間によって1日や2日、1週間程度で行われる短期インターンシップと1ヶ月から年単位で行われる長期インターンシップに分けられます。
短期インターンとの違い
短期インターンと長期インターンでは、期間に加えて内容にも大きな違いがあります。
短期インターンシップは、会社の説明会を兼ねていたり、ワークショップ形式のプログラムをそれぞれの企業が用意していたりするのが一般的です。そのため、本格的に就活をはじめた大学3年生や大学院の1年生が参加することが多くなっています。
長期インターンは少なくとも1ヶ月以上の期間を予定しているものが多く、場合によっては1年以上長期インターンを続けることもあります。長期インターンでは実際の業務に携わることになるため、学生として特別扱いされるわけではありません。会社の一員として、責任ある仕事を任されることになります。長期インターンは多くの場合、大学1年生から募集可能となっており、就活生でなくても参加することができます。
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アルバイトとの違い
アルバイトの場合、事業の展望や経営のことを考えて働くよう求められることは多くありません。しかし長期インターンでは、アルバイトよりも責任のある仕事を任せられることが多いです。
マーケティングを行って顧客のニーズを調査したり、営業をして新規顧客の獲得を行ったりすることもあります。一緒に仕事をする同僚も、学生だけではなく社会人の方がメインになる傾向があるのも長期インターンの特徴です。
アルバイトは休日や平日の夜遅くまで働くことがありますが、長期インターンは平日の日中に勤務することが多いです。しかし企業によっては学校が終わった後に夜遅くまで働いたり、リモートで働いたりすることもあります。
長期インターンは誰でも参加できる?
長期インターンと聞くと、ハードルが高そうに思えるかもしれませんが、決してそんなことはありません。なにか特別なスキルが必要ということもないです。
はじめは上司や先輩から仕事のイロハについて教わることができます。インターンをしていくなかで、スキルを身につけていけば大丈夫です。働く時間も社会人のように週40時間の勤務を求められるわけではありません。大学の授業などがあれば、勤務時間の調整もしてくれます。
長期インターンは意識の高い人が行っているという印象があるかもしれませんが、インターンをしている人に話を聞くと「なんとなく始めた」「サークルの先輩に紹介された」など特別な理由なく始めた人もいます。少しでも興味があれば一度調べてみるといいでしょう。
長期インターンの期間・給料・職種は?
長期インターンはどれくらい続けるべき?
多くの場合、長期インターンの期間は明確に決まってはいません、企業の担当者と相談してあらかじめ決めておいてもいいですし、期間は決めずに始める人も多いです。働く頻度は企業によって異なりますが、1日に3〜5時間、週に2〜3日程度働く人が多いです。 ただし、長期インターンは用意された業務を体験するというより、スキルを身に付けながら社会人と同じように働くという側面が強いため少なくとも半年は続けるのがおすすめです。
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給料はどれくらい?
短期インターンは無給であることが多いですが、長期インターンは給料をもらえることが多いです。時給は職種やスキルによって異なり、1,000円くらいで募集していることもあれば、一部コンサルでは時給4,000円で募集しているといったこともあります。
時給の相場としては、首都圏なら1,000円〜1,500円くらいです。企業によっては時給ではなく日給や月給の形式をとっていたり、ボーナスがでたりします。そのため、学生のなかにはアルバイトの代わりとして長期インターンを行う人も多くいます。
どんな職種が募集されているの?
長期インターンは、新規事業の立ち上げやWebメディアの構築・運用のためにベンチャー企業が募集していることが多いです。募集されている職種には、エンジニア、企画、営業、ライター、デザイナーなどがあります。特にIT業界やマーケティング・広告業界の営業・エンジニアの募集が多い傾向にあります。
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長期インターンの募集例
実際にどのような条件で募集されているのか具体例を見てみましょう。
<長期インターンの募集例①>
■SNSを活用した広告、広報、宣伝等のマーケティングインターン
期間:4ヶ月以上
勤務スケジュール:週2日・週8時間以上
給与:時給1,700円
職種:SNSマーケター、事務
その他条件:大学3年、修士1年優先、シフト自己申告制
<長期インターンの募集例②>
■WEBメディアのコンテンツ企画/編集者見習いインターン
期間:特になし、長期歓迎
勤務スケジュール:1日2時間~、週2日~(シフト制)
給与:時給1,300円~
職種:ライター、マーケター
その他条件:フルリモート、土日祝日の勤務可能
<長期インターンの募集例③>
■ITベンチャーでJava、PHPを使った自社運営ウェブサービスの保守・改善
期間:原則3ヶ月以上
勤務スケジュール:週1・2回、1日3~6時間
給与:時給1,200円~(交通費別途支給)
職種:エンジニア
その他条件:大学1年積極採用、大学3年以上応相談
長期インターンに参加する7つのメリット
長期インターンをすることで普段の学校生活では得ることのできない経験をすることができます。メリットをそれぞれ見ていきましょう。
就活前に業界や働くことへの理解が深まる
長期インターンを経験することで、「働く」ことについて考えるきっかけになります。働くことは社会にどんな影響を及ぼしているのか、ビジネスの世界で誰かと協力しながら働くというのはどういうことなのかを考えるようになります。
また長期インターンをすると、周りは社会人の方ばかりなので、実際に社会人として働く姿を見ることができたり、話を聞いたりすることもできます。大学を卒業して社会にでてから、どんな働き方をすることになるのかイメージでき、エントリーシートや面接でより的確なアピールができるようになるはずです。
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自分の得意・不得意や仕事との相性がわかる
インターンを通じてビジネススキルを身につけているだけでも、他の就活生に比べれば有利だといえます。それだけでなく、長期インターンへの参加によって働くことに対しての理解が進んでいるため、自分が大切にしたい軸や価値観がはっきりしています。
実際に企業で働くことで、自分に向いている職種や業界を把握していたり、働く上でのスキルセットやマインドセットを持っていたりすることは大きな強みになります。就活の説明会や面接だけでは、企業をよく知ったり自分の仕事の適性を見極めたりするのは難しいものです。数ヶ月間のインターン期間を通して仕事を一緒にしていれば、企業も学生もお互いをよく知ることが可能になります。
長期インターンのよさは、自分の肌感覚で業界や企業について把握できることです。働きたいと考えている業界についてインターネットで調べるよりも、実際に内部で働いたほうが見えることが多くあります。働き方や働いている人たちの意識、雰囲気などを就職する前に知ることができるのは大きなメリットです。就職をした後に、「イメージしていた会社ではなかった」「思っていた仕事と違う」といったミスマッチを防げるため、より自分にあった会社や仕事を見つけやすくなります。
短期インターンとは違って給料が発生する
長期インターンでは短期と違って給与が発生することがほとんどです。就活をはじめると、バイトを休まないといけないため生活費が心配という声も聞きますが、長期インターンでは稼ぎながら経験を積めるため、その心配がありません。
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スキルアップで就活に有利になる
長期インターンでは職種ごとのスキルも身に付けられます。リサーチやマーケティング、営業、システムの開発・運用といった実務のスキルは、大学の授業やアルバイトではなかなか身に付けられません。
本選考でアピールできる経験が得られる
長期インターンに実際に参加する大学生は全体の10%に満たないと言われています。そのため、長期インターンに参加した経験は貴重であり、就活でもアピールしやすいです。サークルやアルバイトに比べて長期インターンは仕事でどう活かすかがイメージしやすいため、本選考で問われる「学生時代に頑張ったこと(いわゆるガクチカ)」や志望動機でも話しやすいです。
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インターン先に就職できることがある
多くの場合、長期インターンは選考の一環ではありませんが、インターン先に就職する学生がいるのも事実です。企業としてもすでに一緒に働いたことのある人であれば、価値観やスキルなどを把握できています。学生としても業務のなかで知り合った人に話を聞くことができれば、改めてOBOG訪問などをする必要もありません。
このように、長期インターンに参加することで学生と企業の相互理解が深まり、結果としてそのまま就職できることがあります。とくにベンチャー企業に興味がある学生は、社員登用のある長期インターンも候補に入れてみましょう。
社会人としてのマナーが身につく
長期インターンをすることでビジネススキルを身につけることができます。具体的には、敬語などの言葉遣いやオフィスでの服装、電話・メール対応の仕方などを学べます。このように、学生のうちから働きながら社会人としてのマナーを身に付けることができるのも長期インターンの利点です。
長期インターンに参加する3つのデメリット
得るものが多い長期インターンですが、デメリットもあります。
大学との両立で時間配分が難しい
最大のデメリットは時間が足らなくなることです。大学生は、勉強・サークル・旅行など、したいことがたくさんあるでしょう。長期インターンをするとなると、ほかのことをする時間は必然的に短くなってしまいます。
長期インターンは無理に行く必要はないため、他にしたいことがある場合はそちらを優先させるのもいいでしょう。ただ、「長期インターンをしたいけど週に1回しか時間がとれないかもしれない」というような状況であれば、諦めることはありません。学生の都合にあわせて週1からはじめられる長期インターンもあるので探してみましょう。
社会人としての行動を求められる
長期インターンをすると「学生だから」という言い訳はできなくなります。例えば、営業をするときには自分がインターンをしている会社の代表として先方に伺うことになります。先方からすれば、営業が学生なのか社会人なのかは関係ありません。
ミスをしてしまうと1人の社会人としての責任が発生します。そのため学生気分のまま長期インターンをすると痛い目を見てしまうでしょう。しかし裏を返せば、学生のうちから裁量の大きい仕事を任せてもらえているということであり、自己成長のチャンスと捉えることもできます。
アルバイトなら決まったことや言われたことだけをやっていれば問題ないかもしれませんが、有給インターンではそうはいきません。とくに専門職の場合は覚えることが多く、知識とスキルを習得するための努力も必要になります。
短期に比べて参加できるインターンの数が限られる
長期インターンは、少なくとも数ヶ月は継続して勤務することを求められる場合がほとんどです。そもそもすぐにやめてしまうと、スキルアップや企業理解など、長期インターンのメリットを享受することもできないでしょう。
長期インターンに限ってしまうと、短期インターンのようにたくさんのインターンに参加するのは難しいです。気になる業界や職種が複数ある場合は、長期インターンをしながら、長期休みに短期インターンに参加するなど、組み合わせて参加するのもいいでしょう。
長期インターンの経験を無駄にしないために
長期インターンに参加する目的を明確にする
長期インターンにただやみくもに参加するだけでは、「時間を無駄にした」「思ったような体験ができなかった」と後悔することになります。長期インターンを就活に役立つ経験とするためには、参加の目的を明確にすることが大切です。
例えば、次のような目的が挙げられます。
・希望の職種に適性があるか見極めたい
・知識やスキルを身につけたい
・興味がある業界の動向が知りたい
目的によってどのインターンシップを選ぶべきかは変わってくるので、目的を明確にすることで自分に合ったインターンを選びやすくなります。目的が定まっているとインターン中の心構えや行動も能動的になり、学びも増えるでしょう。
大学1・2年生の早い時期から始める
短期インターンは本選考を間近に控えた3年生を対象としているものが多く、1・2年生はそもそも参加できないことのほうが多いです。それに対して長期インターンは学年不問、全学年を対象に募集されるのが一般的です。
数ヶ月から数年働くこともあるため、始める時期はできるだけ早い方がいいでしょう。3年生になって業界や職種を絞ってから参加するのもよいですが、時間に余裕のある1・2年生のうちに少しでも興味がある業界のインターンをしておくのがおすすめです。アルバイトの代わりに長期インターンをすれば、時間配分の問題もクリアできます。
興味のある分野や仕事について考えてみる
求人サイトを見ると募集の数が多く、どの長期インターンに参加すればいいのか迷ってしまうかもしれません。迷ったときは、業界・職種のどちらかを絞ってから探すようにしましょう。
自分にどんなことができるのかわからないけど、「とりあえず教育に携わりたい」と思うのであれば、教育系の企業を中心に探していくことができます。逆にどんな業界かはあまり気にならないけど、「プログラマーとして働きたい」「マーケティングがしたい」ということもあると思います。業界・職種どちらかを絞るだけでも探しやすくなります。
長期インターンのおすすめの探し方・選び方
インターンシップ専門サイトを活用する
志望業界や企業が特に決まっていないなら、インターンの募集を集めた求人サイトを利用しましょう。大手企業やベンチャー企業など、様々な企業のインターン情報が集まっているので、効率的に自分にあったインターン先を探すことができます。
インターンシップに特化した就活ナビサイト「インターンシップガイド」では、長期インターンの募集情報を数多く掲載中です。業界や職種に加え、「ITスキルが身に付く」「マーケティング力が身につく」「企業研究にオススメ」などのこだわり条件で検索できます。長期インターンに興味が出てきた人は、ぜひ利用してみてください。
インターンシップを探す企業のホームページから探す
すでに働きたい企業が決まっているなら、企業のホームページをチェックしてみましょう。新卒採用のページに、インターンシップの募集情報が掲載されていることが多いです。
まとめ
長期インターンは就活にもいかせますし、自己成長のきっかけにもなります。学業やサークルが忙しいという方も、長期インターンを1つの選択肢として持っておくことが大切です。一度自分の興味のある職種や業界の長期インターンを探してみましょう。
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