就活の面接では「座右の銘」や「好きな言葉」を聞かれることがあります。用意していないと急に答えるのは難しいですし、答え方が難しい質問の一つです。「座右の銘なんてない」という方も少なくないでしょう。
どう答えればいいか迷っている方のために、質問の意図、座右の銘の選び方、スムーズな答え方など解説します。例文や注意すべきポイントなどもご紹介するので、自分の個性が表現できる回答を考えてみてください。
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- ・就活の面接で座右の銘を聞かれたら
- ├座右の銘とは
- └何かしらの言葉を用意しておこう
- ・「座右の銘」の質問意図
- ├学生の人柄、価値観を知りたい
- └学生の価値観が会社の雰囲気にマッチしている知りたい
- ・「座右の銘」を選ぶときに注意すべきポイント
- ├企業が求める人物像を意識する
- ├自分らしさを表現しているものを選ぶ
- └言葉の意味を正しく理解しておく
- ・座右の銘がない人は
- ├座右の銘の探し方
- └「座右の銘」の例
- ・「座右の銘」の答え方
- ├座右の銘を紹介する
- ├座右の銘を選んだ理由を説明する
- └理由の裏付けにあたる、エピソードを話す
- ・【例文】座右の銘はこう答える
- ├【例文1 雨垂れ石を穿つ】
- └【例文2 一期一会】
- ・最後に
就活の面接で座右の銘を聞かれたら
座右の銘とは
「座右の銘」とは、自分が心に決めた大事な考えや守るべき信念です。自分の価値観や行動基準のもとになっていることが多いです。 有名な座右の銘としては野球のイチロー選手の「継続は力なり」や、Softbankの孫正義さんの「志し高く」などがあります。
こうしてみると座右の銘は一般人にはあまり身近でないものに感じてしまうかもしれませんが、就活で問われる「座右の銘は何ですか?」というものはそれほど難しく考える必要はありません。
何かしらの言葉を用意しておこう
座右の銘がない時に、「ありません」「ないです」と答えることは避けるようにしましょう。座右の銘を質問されて「ありません」と答えてしまうと、自分の考えがない、前向きにコミュニケーションを取ろうという姿勢がないという印象を与えてしまうことになります。
どうしても座右の銘がない方は「座右の銘というほどではありませんが、好きな言葉ならあります」「座右の銘はありませんが、ふだん〇〇に気をつけています」のように、価値観や大切にしていることを伝えられるようにしましょう。
「座右の銘」の質問意図
座右の銘の質問を通じて、面接官はなにが知りたいのでしょうか。この章では、面接官が「座右の銘」の質問を通して、知りたいことについて説明します。
学生の人柄、価値観を知りたい
座右の銘には、その人なりの価値観が反映されています。面接官は、学生が今までの人生で、どんな価値観を大切にしてきたのかや、これからどんな価値観を大切にしていきたいのかを知りたいと考えています。
座右の銘を聞いた後に、具体的な学生時代のエピソードや自己PRを質問されることが多いです。これは、価値観に一貫性があるのかを確かめるためです。
学生の価値観が会社の雰囲気にマッチしている知りたい
面接官は、学生の価値観を知った上で、会社の雰囲気とマッチしているかどうかも考えています。価値観は、仕事のスタンスにも大きく影響を与えます。そのため、学生が会社になじめるかどうかも含めて見られています。
だからといって、座右の銘をあえて会社にあわせて答える必要はありません。じぶんの今までの行動や、これから大切にしていきたいことに矛盾がないような座右の銘を答えるようにしましょう。
「座右の銘」を選ぶときに注意すべきポイント
企業が求める人物像を意識する
自己PRなど作成する際には、企業が求める人物像を意識することが大切です。企業が求める人物像に合わせて嘘をついたり自分を偽るのはよくありませんが、意識することで「自社にマッチしそうだ」と思ってもらえる可能性が高くなるからです。
企業理念や社風などを意識しておくと、その言葉を選んだ理由やエピソードも選びやすくなるでしょう。
自分らしさを表現しているものを選ぶ
企業の社風を意識することは大切ですが、あくまでも自分らしさを表現しているものを選ぶようにします。自分の価値観とかけ離れた言葉を選んで採用されても、入社後に居心地の悪さを感じるかもしれません。
会社との相性を見極めることは重要なので、採用されることを意識しすぎないよう注意が必要です。心から共感できる言葉をいくつかピックアップして、その中からより企業の雰囲気に合うものを選ぶといいでしょう。
言葉の意味を正しく理解しておく
よく聞く言葉やことわざでも意味を勘違いしていることがあるので、その言葉の意味をしっかりと理解してから使いましょう。「知的でイメージが良さそう」「面接官の印象が良さそう」と安易に選び間違った意味で使ってしまうと、知識不足だと思われてしまいます。
言葉の正確な意味や使い方は必ず調べておくことです。誰の言葉なのかを聞かれることもあるので、誰が言った言葉なのか、どんな状況で生まれた言葉なのかも説明できるようにしておくといいでしょう。
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座右の銘がない人は
座右の銘の探し方
座右の銘を探すときは、次のようなポイントを意識してください。
・自分の性格(頑張り屋、慎重、粘り強い、陽気、寂しがり屋など)
・自分の行動の癖や習慣(どんなことにも全力で取り組むなど)
自分の今までの行動を振り返ってみて、共通していることを思い返してみることです。そこから自分を端的に表す言葉を探してみましょう。
例えば
慎重な性格であれば
→石橋をたたいて渡る、用心堅固など
毎日必ず自分で決めたことをするのであれば
→継続は力なり、石の上にも三年など
を挙げることができます。
「慎重 座右の銘」などのように、“自分に関するキーワード+座右の銘”でインターネット検索をすると多くの場合、類義語がたくさん出てきます。 その方法で導き出した座右の銘がしっくりこないと感じたら、キーワードをさらに踏み込んで解釈してみましょう。
実際に、どのような座右の銘を答える学生が多いのでしょうか。学生が座右の銘として答えることが多いものを、具体的に紹介します。
「座右の銘」の例
【四字熟語】
・一期一会(人とのつながりを大切にする)
・粉骨砕身(何事も全力で取り組む)
・七転八倒(失敗しても粘り強く挑戦する)
・気宇壮大(心意気や発想が人並み外れて大きいこと)
・雲外蒼天(努力して克服すれば、快い青空が望める)
・克己復礼(私欲に打ち勝ち社会の規範や礼儀にかなった行いをすること)
・初志貫徹(最初に決めた志を最後まで突き通すこと)
・不撓不屈(どんな困難に出会ってもけっして心がくじけないこと)
・融通無碍(行動や考えが障害なく、自由で伸び伸びしていること)
・剛毅果断(意志がしっかりとしていて、思い切ってことを行うこと)
【ことわざ】
・石の上にも三年(辛抱強い)
・千里の道も一歩から(着実に取り組む)
・継続は力なり(まじめに取り組む)
・情けは人の為ならず(人への親切は、返ってくる)
・聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥(わからないことは、積極的に人に聞く)
他にも、先人たちの残した格言、小説や映画などの好きな登場人物のセリフ、自分が共感した言葉を見つけてそれを座右の銘にする人もいます。聞いた人にポジティブなイメージを与えられるものにしておくこと、その言葉と自分の繋がりを分かりやすく説明することが重要になってきます。
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「座右の銘」の答え方
面接官は座右の銘から学生の価値観やスタンスを知りたいと考えています。そのため、座右の銘を紹介するだけでなく、自らのエピソードを踏まえつつ話さなくてはいけません。この章では、実際にどのように答えると伝わりやすいのか紹介します。
座右の銘について聞かれたときは、以下の流れで答えると説得力が増します。
・座右の銘を紹介する
・座右の銘を選んだ理由を説明する
・理由の裏付けにあたるエピソードを話す
座右の銘を紹介する
座右の銘を聞かれているので、まずは質問の答えを述べるようにします。「座右の銘は〇〇です」と簡潔に答えましょう。
あまり知られていない言葉の場合は、誰がいい他言葉なのか、どこからの引用なのか、その意味などを簡単に説明するといいでしょう。誰でも知っているような四字熟語や諺の場合は意味を説明する必要はありません。
座右の銘を選んだ理由を説明する
学生が座右の銘に選ぶ言葉は、似たり寄ったりになることも多く、座右の銘だけを伝えても自分自身のことを伝えたことにはなりません。なぜその言葉を座右の銘にしているのかを説明しましょう。
理由の裏付けにあたる、エピソードを話す
次に、その言葉がなぜ自分にとって大切なのか、その言葉からどんなことを学んだのかを具体的なエピソードで語るのがいいでしょう。
その言葉に対する思いを語ることで、オリジナリティが生まれ、あなたの価値観や大切にしていることが伝わりやすくなります。
【例文】座右の銘はこう答える
【例文1 雨垂れ石を穿つ】
私の座右の銘は、「雨垂れ石を穿つ」です。これは部活でレギュラーを外れてしまい、落ち込んでいた時に監督からかけてもらった言葉です。
この言葉の意味を聞き、今の自分にできることをやろう、もう一度努力してみようと思うことができました。どんなに小さな努力でも続ければ必ず力となると信じることで、練習にも前向きに取り組めるようになりました。
苦しい状況でも簡単にあきらめないこと、小さなことでもいいから前向きに努力することの大切さを信じさせてくれる言葉です。
【例文2 一期一会】
私の座右の銘は、「一期一会」です。大学時代のボランティア活動がきっかけで、この言葉の意味を実感したためです。
中学、高校時代は部活動の仲間と放課後の時間を過ごすことが多く、狭く深い人間関係がメインでした。あまり多くの人と話さないので、人との出会いの大切さも実感できていませんでした。
しかし、大学に入り、震災のボランティア活動に参加した際に、多くの現地の方にお会いしました。被災地で現地の方と出会ったことで、今まで知り得なかった多くのことに触れたくさんのことを学びました。
その経験から人との出会いを大切にするようになり、多様な価値観に触れ成長することも多かったです。人との出会いを通して成長することの大切さを忘れないために、いつも意識している言葉です。
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最後に
就活で聞かれる「座右の銘」の質問は、言葉そのものよりも、背景にある価値観を見るための質問です。自分の過去の経験について「なぜそうしたんだろう?」や「なぜそうなったんだろう?」と考える癖をつけておくことで対策することができます。突然聞かれても対処できるように、ぜひ考えておきましょう。
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