さまざまな企業から動画配信サービスが登場し、中には無料のものや月額利用料数百円で見放題のものなどもあり、映画館で映画を見ることが減ったという方も多いかもしれません。動画配信サービスの中には最近の話題の映画などもありますが、今回は特に大学生の間に見てほしい映画を3つご紹介したいと思います。
いずれも映画館での上映中には話題となり、名作とされた映画たちです。ぜひ時間があるときや、良い映画を見たいなと思った時、友だちや恋人と過ごす時間に、じっくり視聴し、考えてみてほしいテーマのあるものばかりです。
ソーシャル・ネットワーク
マーク・ザッカーバーグの大学時代から、映画公開当時の状況までを詳細にドキュメントたちで描いた作品です。
大学生の頃付き合っていた彼女に振られてしまった腹いせに、大学のコンピュータをハッキングし女子学生の顔の格付けができるサイトを立ち上げたところ大学中の女子に嫌われてしまいます。しかし、その格付けサイトがサーバーをダウンさせるほど話題になったことを知った人物が、大学の学生専用の出会い系サイトを一緒に作らないかと声をかけます。それがきっかけで、現在の「Facebook」の前身である「The Facebook」が誕生しました。その後、大学の学生専用ではなく、他大学の学生も使用できるようにすると、サイトはどんどん拡散。
その後「The」を取って「Facebook」とし、西海岸カリフォルニア州のパロアルトを拠点に会社はどんどん大きくなります。しかし訴訟問題など次々と問題が発生し……というストーリーです。
実は脚本家の方は、実際に映画を制作するにあたり、マーク・ザッカーバーグ本人に取材を申し込んだそうですが断られてしまったそうです。しかし、マーク・ザッカーバーグ本人も映画を見て、「服装などは忠実だった」と言っているといいます。
何気なく使用している「Facebook」にそんなストーリーがあったなんて……という驚きと、新たなインターネットサービスを立ち上げることのむずかしさについて考えさせられる映画です。
プラダを着た悪魔
セックス・アンド・ザ・シティの監督と衣装担当が手掛けた、アメリカのお仕事映画です。ジャーナリストになることを夢見る主人公が、ニューヨークの女性が憧れる仕事であるファッション誌の編集に携わることになり、ジャーナリストになるために奮闘するも、悪魔のような上司に振り回される……というストーリーです。
ファッション誌や出版社のストーリーと言えば日本ではドラマ「ファースト・クラス」「重版出来!」「校閲ガール」など、その華やかに見える世界の裏側のギスギスさやドロドロさ、あるいは次から次へとトラブルが起こる様子、また思いっきり華やかな部分ととっても地味過ぎる作業や確認などの部分にスポットライトをあてたものがあり、いずれも人気を博していましたが、この「プラダを着た悪魔」はそれを全て詰め込んだうえにニューヨークの華やかさや、プラダなどの豪華な衣装、そしてどんなに理不尽な状況でも頑張る主人公の姿に、社会人になってからや、就職活動中にも励まされること間違いなしです。
ノルウェイの森
1987年に作家の村上春樹が発表した小説が原作の映画で、タイトルはビートルズの曲からとったものであることは有名です。映画内でも使用されており、村上春樹の妻がそのタイトルを出版の2日前につけたのだそうです。水原希子さんの俳優デビュー作としても話題となりました。原作者の村上春樹から映画化OKをもらえるまでに4年かかったというのだから執念の映画化ですね。
あらすじは、高校生のときの友人を自殺で亡くした主人公がその友人の彼女と再会しデートを重ねるも、その彼女は精神病棟に入院してしまいます。さらに大学内で仲良くなった別の女性とも関係を深めていき、周囲の人間との関係や生と死について悩む様子を描いています。
村上春樹小説だけあって、独特な世界観と不思議なセリフが幻想的かつ内容はかなりディープですが、大学の学生運動が盛んであった時代の大学生の葛藤や、若さや生と死への捉え方に悩む様子、そして人間というものの複雑さを監督が見事に映像化に成功しています。
なかなか内容を理解しよう!なにかを得よう!と考えながら見るとその独特の世界に混乱してしまう方が多いようです。最初は「松山ケンイチさんが好きだからプロモーションビデオ的に流しておこう」くらいの感じで、友達と集まったときにバーでアメリカ映画を流す感覚でBGM的に流すのもありでしょう。ときおり心を打たれるシーンがあれば、見てみる。そしてそれを何度か繰り返し、原作も読んでみる。そのような感じでかけらをひろい集めるように、自分の共感できる部分や発見につながる何かを少しずつ見つける楽しさを感じてほしい作品です。
最後に
誰もが知っているFacebookの裏側を描いた映画から、未知なるお仕事もの、そして難解と言われている村上春樹作品まで幅広くご紹介しました。ぜひご興味があるものを鑑賞してみてくださいね。
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