コネ入社という言葉を聞いたことありますか?「面倒な就活をしなくていい」「面接なしで簡単に入社できる」というイメージや「入社後に苦労しそう」「逆に辛い思いをするのでは?」と不安に思う人もいると思います。
現在は「コネがあれば落とされることがない」という時代ではなく、コネ入社のあり方も徐々に変化してきています。就活をよりよいものにするために、学生が知っておくベき情報をまとめました。
- ・コネ入社とは
- ├コネ入社は面接なしで簡単に入社できる?
- ├コネ入社とリファラル採用の違い
- └「リファラル採用」も視野に入れてみよう
- ・コネの種類
- ├両親をはじめとする血縁関係
- ├研究室やゼミなどのコネ
- └インターンや就活イベントでつくったコネ
- ・コネでの就職の流れ 面接から入社まで
- ├一般的な就活の流れ
- └コネ就活の流れ
- ・コネ入社のメリット
- ├学生にとってのメリット
- └企業にとってのメリット
- ・コネ入社のデメリット
- ├学生にとってのデメリット
- └企業にとってのデメリット
- ・コネの作り方
- ├親戚や両親に、興味ある業種の人がいないか調べてみる
- ├サークル、研究室やゼミのOBOGを探してみる
- ├インターンに参加してみる
- └就活イベントに参加してみる
- ・コネ入社で後悔しないために
- ├やりたいことを明確にする
- ├企業のことをよく調べておく
- └仕事で活躍できる実力をつける
- ・まとめ
コネ入社とは
コネ入社は面接なしで簡単に入社できる?
コネ入社とは、いったいどのようなものなのでしょうか?コネ入社は、大学生と会社の社員が、親戚であったり、昔からの知人であったりした場合に、その繋がり(コネクション)を用いて行われる就職のことです。
コネ入社は、面接やグループディスカッションなどをせずに楽して就活しているように思われがちです。コネを持っていない多くの学生からすれば、不公平な採用方法になります。事実、大手企業のなかには、親戚などを通じたコネ入社は公平性に問題があるとして、禁止している企業もあります。
コネ入社とリファラル採用の違い
その一方で、リファラル採用と呼ばれる採用方法を取り入れる企業が増えつつあります。リファラル採用は、社員からの紹介や推薦をもとに行われる採用方式のことです。
社員との繋がりを用いる点では、コネ入社と似ていますが、リファラル採用は従来のコネ入社とは大きく異なります。従来のコネ入社は、親戚などの繋がりがある場合に本人の能力に関係なく雇用されていたため、不公平で、ネガティブな印象が先行していました。
しかし、リファラル採用では、あくまで本人の能力が高い場合や、会社の雰囲気にあっている場合に限って、紹介されたり、推薦されたりします。また、リファラル採用は、親戚だけでなく、インターンや就活イベントで知り合った社員を通じても行われます。
「リファラル採用」も視野に入れてみよう
リファラル採用は、学生にとっても会社にとっても、メリットの大きい採用方法だといえます。
現在では、従来のようなコネさえあれば、入社できるような採用は少なくなってきています。その代わり、インターンやOBOG訪問などで出会った社員の方に自己アピールをすることができれば、就活を有利に進めることができます。
この記事では、リファラル採用を含めた広い意味でのコネ入社について詳しく紹介していきます。
コネの種類
大学生における会社や社員との繋がりといえば、どのようなものがあるのでしょうか。大きく3種類あります。
・両親をはじめとする血縁関係
・研究室やゼミなどのコネ
・インターンや就活イベントでつくったコネ
それぞれについてもう少し詳しく見ていきます。
両親をはじめとする血縁関係
従来のコネ入社のイメージが、あてはまりやすいのが、血縁関係によるコネです。親戚が希望する会社で役員をしていたり、あるいは取引先の会社で勤めていたりするときに、用いられます。
コネを持っていることが直接、採用に繋がることは珍しいですが、会社の様子を聞くことができたり、社員の方を紹介してもらえたりするかもしれません。
研究室やゼミなどのコネ
大学の研究室やゼミによっては、企業との繋がりが強いところがあります。毎年、同じ研究室から採用することが慣習になっている場合も少なくありません。
研究室やゼミの教授は、その分野の専門家であるため、似たような分野の企業を紹介してもらえるようなことがあります。また、教授だけでなく、縦の繋がりから、先輩が働いている会社を紹介してもらえることもあります。
しかし、研究室やゼミでのコネの場合、「ぜひ、推薦したい」と思われることが重要になります。研究室やゼミでの頑張りが評価された結果、就活で有利になることがあるということです。
インターンや就活イベントでつくったコネ
インターンや就活イベントをきっかけに社員の方とコネができることもあります。インターンや就活イベントに参加すると、ふだんはあまり接点のない社会人の方と話す機会が得られます。
親戚のコネがなかったり、所属している研究室やゼミが就職に強くない場合、頼りになるのが、インターンや就活イベントでつくったコネになります。どのような就活イベントに参加すればいいのか、といったことは後ほど、詳しく紹介します。
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コネでの就職の流れ 面接から入社まで
この章では、コネを持っている場合での就活の流れについて紹介するとともに、コネ入社だと入社後なにか困ることがあるのかといったことを説明します。
一般的な就活の流れ
一般的な就活の流れは以下のとおりです。
・企業説明会
・エントリーシート提出
・面接(会社によって、回数はまちまちです)
・内々定
・内定
コネ就活の流れ
コネをもっている場合は、エントリーシートの提出がなかったり、面接が一部免除されたりすることがあります。
そもそも、エントリーシートや面接は、何のために行われるのでしょうか?学生にとっては、自己アピールをする場になり、会社にとっては学生のことを知るための場になります。 研究室の推薦であれば、「あの研究室出身は、今までも優秀だから大丈夫だろう」と思われたり、すでにインターンに参加している場合はわざわざ面接をしなくとも学生の様子が伝わっていたりします。
すでに学生のスキルや、雰囲気が会社に伝わっているために、エントリーシートの提出や面接が免除されていると考えることができます。しかし、あくまで一部免除されているだけで、内定がもらえるかどうかは本人次第なので注意が必要です。
コネ入社のメリット
学生にとってのメリット
①就活のストレスが減る
履歴書やES(エントリーシート)のステップをスキップしたり、面接の回数が減ったり免除されることもあるので、就活にかかる労力やストレスが減るのは大きなメリットと言えますね。
②高評価を得やすく出世に有利
入社前から良好な関係が築けていると、入社後に何かと目をかけてもらえる可能性があります。新卒採用された時点で高い能力があると認められていれば、仕事や活躍ぶりも注目されるので、同期のライバルに比べて昇進しやすい立場にいるといえます。
企業にとってのメリット
①採用コストの削減
人材を募集したり、選考をしたりと、人材採用にはかなりの費用がかかります。知り合いからの紹介となると採用にかかるコストをカットできるので、費用面で大きなメリットがあります。
②求める人材が効率的に見つけられる
企業には、求める人材を効率的に採用できるというメリットもあります。広く募集をかけたところで求める人材が応募してくる保証はありません。入社前に社風との相性や必要な資質があるかが確認できていれば、入社後のミスマッチも防ぎやすくなります。
コネ入社のデメリット
学生にとってのデメリット
①内定辞退がしづらい
就活でコネが役に立つことがある一方で、一度内定をもらうと断りにくくなってしまうというのがデメリットです。親戚や教授に紹介してもらった場合、内定を断ることは、紹介者の顔に泥を塗ることになります。
コネは正しく使えば就活を有利に進められますが、むやみに使ってしまうと、後々断りにくくなったりすることもあるので、使い方には注意が必要です。
②周りから白い目でみられる
コネ入社をしたと知られると、周りの人から変な目で見られたりすることがあります。本人の能力によらない従来のコネ入社では、このようなこともないとは言い切れません。
しかし、就活の入り口としてコネを用いたかもしれませんが、本人の能力をはかった上で行われる採用であれば、周りから白い目でみられるようなことは起こりません。
企業にとってのデメリット
①選考が甘くなる
コネ入社や知り合いの紹介だと、選考が甘くなるというデメリットがあります。本来の就活なら、エントリーシートや複数回の面接で細かいところまで突っ込んだ質問をします。
しかしコネ入社ではそうしたプロセスを飛ばして採用になることもあるので、「思っていた人物像と違った」ということもありえます。
②社員の士気が下がりイメージが悪くなる
「コネ入社は不公平だ」と感じいる人も少なくありません。公平な扱いを求める社員から不満が出たり、企業イメージが悪くなる恐れもあります。
コネの作り方
この章では、現在コネがない人が、コネを作る方法について紹介します。
親戚や両親に、興味ある業種の人がいないか調べてみる
親戚に興味ある業種の人がいないか調べてみると、新たな発見が見つかることがあります。両親がどこで働いているのかは知っている人が多いと思いますが、親戚がどこで働いているのかをすべて把握している人は少ないのではないでしょうか。
両親に親戚の職場を聞いてみると、実は自分の興味ある業界で働いている人がいるかもしれません。
サークル、研究室やゼミのOBOGを探してみる
サークル、研究室やゼミの先輩は、大学卒業後それぞれ社会で活躍されています。OBOGのなかには、自分が希望している業界に進んでいる人や志望している会社で働いている人がいることがあります。
サークルや研究室に所属していなかった人は、教授や就活課の窓口などで相談してみてください。OBOGを紹介してもらえることがあります。
インターンに参加してみる
興味ある業界が、ある程度決まっている場合には、インターンに参加してみることがおすすめです。それぞれの会社でインターンは開催されています。インターン当日には、メンターがついたり、懇親会のような社員の方と話す機会が設けられていたりすることがあります。
すでに興味ある会社があるならば、長期インターンに参加するといいでしょう。長期インターンに参加すると、学生だからといってお客様扱いはされず、実際に会社の仕事を担うことになります。社員の方と一緒に仕事をするなかで、知らないうちに、社員の方との繋がりができていきます。
インターンといっても様々な職種、業種があり、給料がもらえるもの、1・2年生から参加できるものなどもあります。ぜひインターンシップガイドを活用して、自分の興味や求める条件に合ったインターンを探してみましょう!
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就活イベントに参加してみる
興味ある業界が、まだ定まっていないときは、合同説明会などの就活イベントに参加するといいかもしれません。
合同説明会ではさまざまな業界の会社が一同に集まっており、人事の方から話を伺うことができます。就活イベントに参加して、自分自身の興味ある分野を絞っていくとともに、多くの社員の方と話すように心がけましょう。
知人のなかに興味ある業界に詳しい人がいないか調べたり、インターンや就活イベントに参加するなど社会人の方と接する機会を増やしたりするようにしましょう。
コネ入社で後悔しないために
コネ入社に不安を持つ方も多いと思います。ここでは入社後に後悔しないためにすべきことについて解説します。
やりたいことを明確にする
「面倒だから就活したくないし」「楽そうだから」と、安易な気持ちでコネ入社を決めてしまうことのないよう注意してください。その企業でやりたいことができそうか、本当にその企業で働きたいと思えるかをよく考える必要があります。
コネ入社できそうな企業で自分の本当にやりたい仕事ができそうなら、コネを利用して就活をするのは決して悪いことではありません。心から就職したいと思う企業なら、積極的にコネを利用していきましょう。
企業のことをよく調べておく
コネ入社できそうな企業でも、自分に合う企業かどうか事前に確認しておく必要があります。企業のことをよく調べもしないで入社を決めてしまうと、入社後に「社風が自分に合わない」「思っていた仕事と違った」と後悔する羽目になります。
入社後に後悔しても、コネ入社だと紹介者の手前、なかなかやめづらいというデメリットもあります。その会社に入って本当に後悔しないか、会社についてよく調査しじっくり考えてから決心することをおすすめします。
仕事で活躍できる実力をつける
知り合いの人に話しかけられたりして、コネ入社だということが周囲の人や同期に知られる可能性は高いです。そこで陰口を言われたり、実力がないと決め付けられることも少なくありません。
「コネ入社だから使えない」と陰口を叩かれないよう、仕事で活躍できる実力をつけておきましょう。業界の専門知識を身につけたり、資格を取得したり、インターンシップに参加して経験を積むなど、入社前からできることはたくさんあります。
入社後に仕事ができなかったりミスが多いと、紹介者にも迷惑をかけることになります。肩身が狭い思いをしないためにも、できるだけの努力をしておきましょう。
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まとめ
コネ入社というと、ネガティブなイメージが先行しがちです。従来のコネ入社は、不公平であったりと問題がありましたが、現在コネ入社のかたちも変わってきています。
インターンやイベントに足を運んで社員の方との繋がりを作ったり、大学のOBOGを頼ったりすることは、けっして悪いことではありません。大切な就活をよりよいものにするためであれば、積極的にコネを使っていくようにしましょう。
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