企業には多くの人が働いているため、時には意見の対立や関係が悪化することもあります。そのため、人と人との関係を調整するスキルを持った人材は採用担当者の目には魅力的に映るのです。「調整力」に自信があるならぜひアピールしてみましょう。
今回は、就活の履歴書やES(エントリーシート)、面接での自己PRで調整力を効果的にアピールする方法を解説します。自己PRの例文や書く時の注意点、言い換え表現などもお伝えしますので、参考にしてみてくださいね。
- ・調整力とは?
- ・自己PRで「調整力」をアピールする方法
- ├調整力の内容を具体的に示す
- ├調整力を発揮したエピソードを記述する
- └企業でどのように調整力を生かすかを書く
- ・調整力をアピールした自己PR例文
- ・調整力についてのエピソードを書くときに意識すべきこと
- ├解決すべき問題を認識していることを示す
- └その場しのぎでないことを示す
- ・自己PRで「調整力」をアピールする時に注意すべきポイント
- ├よくある自己PRにならないよう注意
- ├「調整力」を別の言葉で言い換えてみる
- └ネガティブな印象を与えないよう気をつけて
- ・まとめ
調整力とは?
「調整力」とは人と人との関係をうまく調整する能力のことを指します。多くの人が所属して出来る「集団」は、1つのゴールに向かってみんなで力を合わせることを目指します。
しかし、人が集まれば集まるほど意見の対立や人間関係の悪化など、集団の内部で分裂してしまうこともあります。そのような状態が長く続くと、せっかくの集団が力を発揮できず、ゴールにたどり着くことができなくなってしまいます。
そんな時に対立している両者の関係をうまく取り持ち、集団を良い状態に戻すのが「調整力」をもった人材なのです。
自己PRで「調整力」をアピールする方法
調整力の内容を具体的に示す
調整力には「状況を分析する力」「相手に寄り添って話を聞く力」「妥協点を見つけるアイデア力」「交渉する力」など様々な能力が含まれます。
まずは自分がアピールしたいと考えている調整力を掘り下げ、その中にあるスキルを見つめ直してみましょう。そして、できるだけ具体的で分かりやすく伝えることが効果的なアピールへの第一歩となります。
調整力を発揮したエピソードを記述する
自分自身の調整力を具体的に示した後は、その調整力をどのように発揮したかを説明する必要があります。
「自分はこんな調整力を持っています」と主張しても、実際に活用した場面が分からなければ「自分で調整力があると思い込んでいるだけなのでは?」という企業側の疑念は晴れないからです。
根拠をもって調整力があることを示すためにも、調整力を発揮してトラブルを解決した経験をエピソードとしてまとめてみましょう。 読んだ人が「こんな風に調整力を生かしたんだな」と具体的にイメージできるように書くことが重要です。
企業でどのように調整力を生かすかを書く
どれだけ優れた調整力であっても、入社後に生かせなければ企業にとっての魅力にはなりません。企業に入社した後にどのように調整力を生かすかを書いておくと「入社してくれたら、企業にとってメリットがありそう」と感じてもらいやすくなります。
企業のパンフレットやホームページなどから、企業の社風や事業内容を理解し、調整力を生かせそうな場面を探してみましょう。
調整力をアピールした自己PR例文
私は大学時代に所属した吹奏楽団で人と人とをつなぐ調整力を生かした活動に取り組んできました。
私はトランペットのパートリーダーを担当しており、週に1回は指揮者や他のパートリーダーと練習方法や曲の演奏スタイルについて話し合ってきました。ある曲の演奏スタイルについての意見が対立した末に、指揮者と一部のパートリーダー達が口も利かない状態に陥ってしまいました。
私はパートリーダー達と指揮者の言い分を聞き、すれ違っている部分や共通している部分に焦点を当てて整理していきました。その結果、両者の対立を解消することができました。
私の調整力は「お客様に気持ちに寄り添った会社No1」を理念とする貴社で、お客様との信頼関係の構築において役立てることができると考えています。
調整力についてのエピソードを書くときに意識すべきこと
解決すべき問題を認識していることを示す
調整力とは、解決すべき問題が何であるかをしっかり認識した上で、人間関係や意見の調整などを行い、解決まで導いていく力を指します。
そのため、「人から攻撃されないように笑顔でいる」などは常日頃の良好な人間関係を維持するための工夫とは言えても、調整力をアピールするためのエピソードとして適しているとは言えません。
まずは調整力を用いて「何を解決しようとしていたか」をはっきりさせておくことが大切です。
その場しのぎでないことを示す
「先輩と同級生の間でもめ事が起こったけれど、それぞれにいい顔をしてやり過ごした」などのごまかしや、「問題は何も解決していないけれど、心配する仲間に『解決したから大丈夫』といって安心させた」といった嘘は調整力とは言えませんので注意してください。 。
問題を先送りせずに解決できたかどうかをよく振り返ってエピソードを書くようにしましょう。
自己PRで「調整力」をアピールする時に注意すべきポイント
よくある自己PRにならないよう注意
就活では、履歴書やES、面接での自己PRで「調整力」をアピールする学生が多いです。そのためただ「調整力があります」と伝えるだけでは、採用担当者に「ありがちな自己PRだな」と思われてしまう可能性が高いです。
自己PRで「調整力」をアピールする際は、具体性のある個性的なエピソードが欠かせません。高い成果をあげたことでなくても構わないので、「あなたらしさ」が伝わるちょっと変わったエピソードを探してみてください。
「調整力」を別の言葉で言い換えてみる
「よくある自己PR」にならないように、「調整力」を別の言葉で言い換えてみるのもいいでしょう。「調整力」は、さまざまな表現で言い換えることができます。
「調整力」は、「協調性やチームワークを大切にしている」という意味合いがあります。「周囲の人といい関係性や信頼関係を築くことをモットーにしている」といった言い換えを使うと、他の就活生と少し違った印象を与えることができます。
「調整力」がある人は、相手の話をじっくりと聞くことができる、相手の気持ちを理解しようと努力できる人です。こうした素質をアピールするなら、「傾聴力がある」という表現を使うのもいいでしょう。
調整をするには頭を使います。「妥協点を見つける発想力がある」「面白いアイデアを思いつく」というように言い換えると、クリエイティブな要素もアピールできます。
ネガティブな印象を与えないよう気をつけて
調整力があるというアピールは、伝え方を間違えると、「ただ波風を立てたくないだけなのでは?」「自分の意見を主張する強さがないのかな?」といったネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。
採用担当者に、後ろ向きで自己主張が弱いなどの印象を与えないよう注意しましょう。前向きな印象を与えるには、何のために「調整力」を発揮したいのか、その目的や意義を明確にする必要があります。
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まとめ
調整力を効果的にアピールする自己PRを書く際には「調整力の具体的な内容」「調整力を発揮したエピソード」「企業で調整力をどのように生かすか」の3点をしっかり記述するようにしましょう。
また、自己PRは読んでいる人に伝わることが何よりも大切。文章力に自信がない場合には、家族・友人・キャリアセンタースタッフなどにお願いして、書き上げた自己PRの添削を受けておくと安心です。
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