理系学生は大学で専門的なスキルを身に着けることができます。しかし、就活の限られた時間の中でスキルを示すには客観的な指標が必要となります。
その指標の1つとして有効なのが「資格」です。資格を取得すれば、自分のスキルを分かりやすくアピールすることができます。
そこで今回は、理系学生が取るべき就活に有利な資格や資格の選び方、アピール方法などをご紹介します。
- ・理系が取るべきおすすめ資格とは?
- ├ITパスポート試験
- ├情報セキュリティスペシャリスト
- ├技術士
- ├一級建築士
- ├消防設備士
- ├弁理士
- └TOEIC
- ・就活を有利にする資格を選ぶポイント
- ├志望する職種に必要な資格はしっかり取得!
- ├資格はあくまで評価をプラスするもの
- └難関資格取得でポテンシャルをアピール
- ・就活で有利になる資格を見極めるには
- ├大学のキャリアセンターや教授に相談してみる
- ├OB・OG訪問で質問してみる
- └インターンシップに参加する
- ・最後に
理系が取るべきおすすめ資格とは?
ITパスポート試験
情報処理のスキルを示したい理系学生にオススメなのが、「ITパスポート試験」です。 ITパスポート試験は「情報処理技術者試験」の内の1つで、ITに関する基礎的な知識を身につけていることを示すことができます。難易度はそこまで高くありませんが、れっきとした国家資格です。
多くの学生はテキストや問題集を活用しながら独学で試験に臨んでいます。ITパスポート試験に合格したら、さらに難しい「基本情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」へとステップアップすると、さらに自分の実力の高さをアピールすることが可能です。
情報セキュリティスペシャリスト
「情報セキュリティスペシャリスト」も、エンジニアを志す理系学生にぜひ取得してほしい資格です。現代ではパソコンやスマートフォンなど、あらゆるネットワークがつながっています。
そのため、ひとたび情報システムへの侵入や攻撃が起こると多大な被害が発生してしまいます。そのような背景もあり、情報システムのセキュリティに関する専門的技術をもっていることは、就活でのアピールに活用できるのです。
技術士
理系の就職先では研究を繰り返し、科学技術を発展に貢献していくことが求められます。そのような科学技術に関する研究計画の立案や実施、分析や評価、あるいは指導業務についての専門的なスキルを有するのが「技術士」という国家資格です。
技術士は科学技術系資格の最高峰と呼ばれ、難易度も高めです。その分、技術士が企業に在籍することは大きな価値があるため、就活に有利であることはもちろん、就職後も資格手当などでの優遇が期待できます。
一級建築士
建築士を目指す理系学生なら取得したいのが「一級建築士」です。3種類の建築士資格の中で最も難易度が高く、資格を取得すれば住宅から公共施設まで、幅広い建築に携わることが可能になります。
ハウスメーカーやインテリアデザイン事務所、地方自治体の都市開発への就職で、自分の強みとしてアピールすることができるでしょう。受検の際には、四年制大学で指定科目を履修して卒業した上で、2年の実務経験が必要ですが、大学院在学中に企業の長期インターンに参加することで実務経験を満たすことも可能です。
消防設備士
建物や人を火災から守る消火栓・スプリンクラー・火災報知器などの消防設備に関する工事や整備、点検を担うのが「消防設備士」です。
消防設備士は「乙種」と「甲種」の2つに分かれています。乙種では消防設備の点検のみが可能ですが、甲種の資格を取得すると設備点検だけでなく、工事もできるようになります。
乙種は誰でも受検可能ですが、甲種を受検する際には関連学科の大学卒業資格や2年の実務経験が必要となります。
弁理士
特許・意匠・商標・実用新案などの知的財産に関する知識を有していることを示すのが「弁理士」の資格です。弁理士は、知的財産権を得るための特許庁への出願手続きの代理や、類似した知的財産が登録されていないことの確認、特許取得のための助言などを行います。
弁理士試験は司法試験の次に難しいと言われるほど、難易度の高い資格です。そのため、独学での合格は難しく、多くの受験生は予備校などを活用して学んでいます。
TOEIC
英語力のレベルを示すことができる「TOEIC」もおすすめの資格です。外資系企業なら当然のことのように英語のスキルを求められることもありますし、ハイスコアを取得しておけば就活でも就職後も高く評価されることは多いです。
研究・開発職の場合は、すべて英語で書かれている論文や資料を読まなければならないことも多いです。最新の研究データや書籍などは日本語に翻訳されるまでに時間がかかるので、新しいことを学んだり最先端の知識を身につけるには英語力が必須となるのです。
履歴書に書いて評価されるTOEICのスコアは、700点以上です。仕事で英語を使う必要がある場合は、800点以上のスコアが求められます。600点以下の場合は基本的な英語力がないという印象を与えるので、履歴書には書かない方がいいかもしれません。
就活を有利にする資格を選ぶポイント
志望する職種に必要な資格はしっかり取得!
就活を有利にするためには、志望する職種に必要とされる資格をしっかりと取得しておくことが大切です。
特に難関とされている資格は長い時間をかけて計画的に勉強しないと太刀打ちできません。時間に余裕のある内に勉強し始めるようにしましょう。早めに準備を始めておけば、万が一失敗しても再度チャレンジすることができるため安心です。
資格はあくまで評価をプラスするもの
資格はあなたのスキルの持つスキルの1つを客観的に示すことでプラスの評価を得るもの。あなたの全てを良い評価に変えてくれる訳ではありません。
どれだけ難関資格を取得していても、社会人としてのマナーや立ち振る舞いが適切でなければ採用してもらうことは難しくなります。就活に必要なマナーやコミュニケーション能力は身に着けた上で、さらに魅力を感じてもらうために資格をアピールすることが大切です。
難関資格取得でポテンシャルをアピール
難関資格の取得は、単にその分野に関する知識の高さを示すだけではありません。コツコツと勉強し、努力を積み重ねることができたからこそ、難関資格を取得することができたと言えます。
このような計画性や粘り強さは、企業で働く上でも生かすことができる強みとなります。自身の持つポテンシャルもうまくアピールしてみましょう。
就活で有利になる資格を見極めるには
大学のキャリアセンターや教授に相談してみる
学生の資格取得サポートに力を入れている大学もあり、指定の資格を取得すると単位として認められる大学もあります。資格をサポートする授業が用意されていることもあるので、独学での資格取得に自信がない人は調べてみてください。
就活に有利な資格や卒業単位として認められる資格を知りたい場合は、大学のホームページをチェックするか、大学のキャリアセンターで相談してみるといいでしょう。大学の教授に相談してみるのもいいかもしれません。
OB・OG訪問で質問してみる
「就活に役立つ資格」や「仕事に役立つ資格」について疑問がある場合は、志望する業界や企業で実際に働いている先輩に聞いてみるのがいいでしょう。
積極的にOB・OG訪問を行って、役立つ資格について聞いてみてください。できれば志望する職種についている先輩に相談することをおすすめします。
インターンシップに参加する
「どんな資格が就職後に仕事で活用できるのか」「どんな資格が就活で評価されるのか」などは、学生の立場だとなかなかわからないことだと思います。わからないからといってただやみくもに資格を取得したり、難関資格を受験するのも正しい方法とは言えません。
就職後に仕事でいかせる資格を見極めるには、インターンシップに参加するのがおすすめです。企業で実際に仕事を経験できるので、どんな能力やスキルが役立つか予測できるはずです。上司や職場の先輩に相談してみると、有益なアドバイスがもらえるかもしれません。
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最後に
就活において必ずしも資格は必要ではありません。 しかし、志望する業界・職種が明確な場合には、そこに関連した資格を取得することで、より深くその世界のことが見えてきます。
さらに就活では「この職種に興味をもって努力してきたんだな」と評価してもらえる可能性もあります。就活ではやらなければならないことはたくさんあります。資格にやみくもに手を出すのではなく、本当に必要な資格をしっかり取得することを心掛けてみてくださいね。
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