大学の単位の中で一番落とすべきでないものが必修科目です。それは、卒業するまでに必ず取得しなければならない単位であり、かつ、定められた年度・学期内に取得しなければ次のステージに進むことができない単位だからです。しかし、次のステージに進むことができないからといって必ずしも進級できないわけではありません。大学生のうち約3割の人が必修を落としたことがあるそうですが、留年していない人も多いのです。今回は、必修を落とす人の中でも留年するのはどういった場合なのか、再履修の仕組み、デメリットを見ていきます。
- ・必修を落とすと留年するの?
- ├再履修となった授業が次年度の必修と被ったパターン
- └最低取得必修単位数に満たなかったパターン
- ・再履修の仕組み
- ・必修を落とした時に被るデメリット
- ├留年する
- ├学校に行く回数が増える
- └落単の悪循環に陥る
- ・まとめ
必修を落とすと留年するの?
必ずしも留年するわけではありません。よほど運が悪かったり、大量の単位を落としたりしていない限り、大抵の人は進級できるでしょう。必修を落として留年の道を進んでしまうのは以下、2つのパターンにあてはまる場合です。
再履修となった授業が次年度の必修と被ったパターン
必修を落とした場合、次年度にその分の単位を再履修することになります。ここで、その再履修の授業が進級後の必修の時限と被ってしまった場合、留年が確定します。取得し終えてから1段階上の授業(例えば、スペイン語Ⅱなど)を履修できるシステムだからです。
最低取得必修単位数に満たなかったパターン
年度ごとに定められている最低取得単位数の中でも、少なくとも〇単位は取得しておかなければならない必修単位数もあります。必修でないその他の科目の単位を余分にとっていて最低取得単位数を超えていたとしても、進級の条件である必修の単位数を超えることができていないため、留年するという仕組みです。なお、4年生の場合は次年度に持ち越すということができないため、4年生で必修を落としたらほぼ間違いなく留年が確定します。この仕組みや細かい条件は大学・学部によって異なりますので、十分確認を取って授業に臨みましょう。
再履修の仕組み
先ほど「再履修」について触れましたが、まだ単位を落としたことがない人や初めて必修を落とした人の中には、具体的にどのような仕組みなのか分らない方もいるのではないでしょうか。
再履修とは言葉の通り、取得できなかった単位を次年度にもう一度取り直すことを言います。つまり、同じ授業をもう一度受けるということです。「必修」を落とした場合、再履修は義務となるので、大学側から振り分けられることになります。 「同じ授業」というのは「同じ名目」を表しており、授業をする「教授」は異なることがあります。それぞれの教授が次年度も同じ時限で授業を開くとも限りませんので、必修の再履は大学側によって、下の学年のクラスにランダムに振り分けられる仕組みのことが多いです。
必修を落とした時に被るデメリット
ここからは必修を落とした時に受けるデメリットを述べていきます。
留年する
1章で取り上げた2パターンのいずれかに当てはまった場合、留年します。言うまでもありませんが、留年は学費が余分にかかるだけでなく、友人と同じ授業を受けられなくなる、世間体的に気まずくなる、就活時に不利になるなど挙げきれないほどのデメリットがありますね。
学校に行く回数が増える
必修の落単に再履修はつきものですが、再履修(必修)の授業は何故か1限や5限、土曜日など不都合な時間に開講されることが多いです。進級できても、取りたい授業がない曜日に、再履修のためだけに行く大学は憂鬱そのものではないでしょうか。
落単の悪循環に陥る
再履修は学校に行く回数が増えるという欠点だけではありません。まっさらな下の学年の学生たちに加わるため、クラスで浮く可能性があるからです。特に後期の単位のみを落とした場合、既に顔を見知っているクラスの中に新入りとして自分が加わっていくことになります。ずっと前を向いている授業ならあまり問題はありませんが、コミュニケーションを重視している教授の授業に当たった場合、馴染めずフェードアウトしていく学生も少なくありません。また、同じ内容を2回教わるという点で、単純につまらないかもしれません。既に習った英語の基礎や第二外国語を学ぶため、油断が出て試験勉強を怠ってしまうことも考えられます。
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まとめ
今回は、必修を落とすとどのような展開が待っているのかを解説してきました。「不運にも再履修が次年度の必修授業の時限に丁度ぶつかってしまう場合」と、「最低取得必修単位数が不足している場合」でない限り、留年することはないことが分かったと思います。しかし、無駄に留年の心配をしないで済むよう、できるだけ必修科目は落とさないように努めることをおすすめします。
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