文学部の学生は就職活動に本当に弱い?

就職活動の時期になると、まことしやかに囁かれる「文学部って、就活に不利らしいよ」という言葉。
今回は、文学部の学生は本当に就職活動に弱いのか?について、考えていきます。

文学
目次

採用側の文学部へのイメージ

まずは、採用担当者側が思う文学部学生のイメージを知りましょう。
相手が自分がどのように思っているかを知り、対策をとることが必要です。

ビジネス視点がない

文学部の学生は、総じて「働く」ということに対して、漠然としたイメージしかない、という印象を持たれています。

同じ文系でも経済学部などだと、最近は企業と連携をして課題解決をしていく「PBL(Project Based learning)」型の授業を行っている学生も多く、就職活動前から企業との接点を持っている場合が多いです。
そういった学生は、授業を通じて企業の考え方や仕事の進め方を理解していくので、自ずとビジネス視点が育まれます。
また、そうした企業との連携授業がなかったとしても、ビジネスに関わる理論を学んでいるので、仕事に活かせる知識を持っている、という印象を持たれています。
そのため、文学部の学生は、他学部に比べてビジネス視点がないと評価されてしまう傾向にあるのです。

専門性がない

文学部、というと、仕事に活かせる特徴的な専門資格や技能を持てるわけではないので、その学生の強みを勉強内容からは見つけづらい、という印象も持たれています。
言い換えると、大学時代に勉強したことから、仕事で活躍する姿を想像しづらいということなのです。

例えば、外国語学部なら「語学を強みに、ゆくゆくは外国の方との商談を任せられるかもしれない」だとか、法学部なら「法律の知識を使って、法務部で活躍してもらえるかもしれない」などというイメージが、文学部だと沸きにくい、ということです。

逆に、志望企業の仕事に繋がるような資格などを持っていれば、いい意味で採用担当者の持つイメージを裏切ることができそうですね。

文学部の学生の特徴

文学部の学生が元から人気な業界ばかりを目指したり、就活に対して熱心に取り組まなかったりという傾向があるために、結果的に文学部は就活に不利だと言われてしまう側面もあります。文学部には次のような特徴をもつ学生が多いです。

就活に対する意欲が低い

そもそも、文学部の学生は「就職に対しての意識が低いのでは?」と、採用担当者から思われる傾向にあります。文学部の学生の多くは、文学が好き、哲学が好き、など自分の「好きなこと」で学部を選んでいるので、好きでない仕事をしてまで就職しよう、という意欲は、他の学部の学生に比べて低いように思います。

実際、文学部の学生は他学部の学生に比べて就活の情報に疎く、就活に全力を尽くさないことがあります。就活解禁まではほとんどなにもしていなかったり、就活解禁してもなかなかプレエントリーしなかったり。

文学部にいると周囲の学生も就活をはじめていないから自分もまだしなくて大丈夫だと感じるかもしれませんが、他学部の学生はすでに動き始めています。インターネットが普及した現代では、自分が動けば情報を手に入れることはできます。周りに流されず積極的に情報収集するようにしましょう。

就職志望先の募集が少ない

文学部の学生の志望として多いのは、出版社や学芸員・図書館司書があげられます。出版社は文学部以外の学部からも人気があり希望通りに就職することは非常に難しい業界です。学芸員や図書館司書は資格の関係もあり文学部が有利ではありますが、そもそも求人数が多くはありません。出版社などの人気業界以外の業界も視野に入れて就職活動をするようにしましょう。

文学部でも、就職活動を成功させられる!

ここまでは、採用担当者による文学部学生のイメージや文学部の学生の特徴をお伝えしてきました。「やっぱり文学部だと、就職に不利なんだ…」と思った方も多いかもしれませんが、悲観することはありません。
筆者も人文学部の卒業生ですが、複数の大手企業・グループ企業に内定をもらった経験があります。

大事なのは、就職や仕事をすることへの意欲、企業研究、そして自己PRです。
自分の長所をPRすることが、就職活動成功への第一歩。「仕事に繋がる能力」を、ぜひ採用担当者にアピールしましょう。

文学部の学生が在学中に身につけられる能力

では、「仕事に繋がる能力」とは、いったいどんなものがあるのでしょうか。
知らず知らずのうちに、文学部の学生が身につけているであろう能力を、ここからは示していきます。

文章力

文学部の学生は、他学部に比べて履歴書やエントリーシートの文章が上手だな、と感じることは多々あります。
やはり日頃から本や文章に慣れ親しんでいるだけあります。
社会人になってからも、文章を書く機会はいくらでもあります。

例えば、新聞社の記者、出版社の編集者などは、文章を書くことが業務に必要不可欠ですし、他の職種でも、社会人は日々、色々なビジネス文書を作成していますので、文章力はあった方が良い能力です。

 

情報収集力

文学部の学生は、卒業論文を作成する際に、たくさんの論文(先行研究)を読み、その情報を整理していきます。
もちろん論文をただ読むだけではだめで、自分の論文に必要な情報を読み取ってまとめていくことが求められます。
こういったことから、文学部の学生はおのずと情報収集力が身についていくのです。
企業において何かプロジェクトを行おうとするときにも、まずはそれに関する情報収集(リサーチ)は必要ですから、情報収集力は社会に役立つ力だと言えるでしょう。

クリティカルシンキング

最近ビジネスの場で必要だと言われている「クリティカルシンキング」。「批判的思考」とよく訳されますが、「批判的思考」というのは、何でもかんでもいちゃもんをつける、ということとは全く違います。
簡単に言うと、最善の答えを導き出すために、「なぜ?」「本当にそうなのだろうか?」と考える思考のことを指します。

文学部の学生は卒業論文の作成の過程で、先行研究の内容に疑問を持ったり、書かれていることを深く掘り下げて調べたりをくり返します。
この過程が、実はクリティカルシンキングを養うのです。

文学部の学生が、在学中に意識したいこと

普通に大学生活を送っているだけでは、他学部に比べて企業との接点が非常に少ないのが文学部です。
インターンシップに行くのは、企業との接点を作ったり、ビジネス視点を知ったりするための良い機会になりますので、活用するとよいでしょう。
なお、1dayよりも複数日程、できれば数カ月の長期のインターンに参加することをおすすめします。
なぜなら、1dayインターンシップは、就職活動の「企業説明会」と大差ないものなので、うわべの情報しかわからず帰ってくることになります。
対して長期インターンシップは、実際にみなさんが特定の部署に配属になり、業務の一部を担当することになります。
当然、社員の方との接点は密になりますし、仕事の進め方、社会人の考え方を肌で感じることができる、貴重な機会です。
長期インターンシップは学生の皆さんにとっては負担が大きいかもしれませんが、それだけ得るものも大きいものです。

「いきなり長期インターンはちょっと…」と思う場合は、まずは大学のボランティアセンターなどを通じて、ボランティアなどに参加してみても良いでしょう。
そこで、大学以外の方との接点を持つことに慣れてから、次のステップに進んでみましょう。
大学によっては、他学部のビジネス関連の科目を受講できる場合もありますので、授業のコマに余裕があれば、ビジネス視点を養うために、そういった授業に参加してみるのもよいでしょう。
他学部の授業で刺激を受けられると思いますよ。

こういった形で、皆さんのビジネス視点を養う経験、社会人との接点を増やす経験のチャンスは、在学中いくらでもあるのです。

最後に

文学部の学生は、就職活動に不利か?必ずしもそうとは限りません。
学生時代に養える能力を、将来の仕事と結び付け、自信を持ってアピールすることが重要です。

もしもまだ就職活動まで時間がある皆さんは、意識して社会との接点を持つこと、今勉強していること、その過程がどのように仕事に活きるかを考えることで、就職活動が本番を迎えたときに、役立つことでしょう。


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