海外インターンは、海外で生活しながら企業での業務体験ができるプログラムです。有給のインターンもあるので、なるべく金銭的な負担を抑えて海外生活を体験したいという理由で興味を持っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、海外インターンの探し方や応募方法、留学やワーキングホリデーとの比較、インターンに参加するために必要な準備などをまとめています。大学生のうちに海外でインターンをして、将来に向けた一歩を踏み出しましょう。
- ・海外インターンとは?
- ├さまざまな国で開催されている
- ├必要な語学力は期間や内容で変わる
- ├給料がもらえるインターンは長期が多い
- ├オンラインの海外インターンも
- └海外インターンと留学やワーキングホリデーの違い
- ・海外インターンのメリット・デメリット
- └メリット
- ├海外で働く現実を知れる
- ├広い視野が持てる
- └語学力やコミュニケーション能力が磨ける
- └デメリット
- ├費用がかかる
- └慣れない環境でストレスがかかる
- ・海外インターンはどれくらいの期間行う?
- ├短期の場合は4日から2週間が多い
- ├長期の場合は3ヶ月から半年が多い
- └語学力に合わせて選ぶのがおすすめ
- ・海外インターンを始めるのはいつが良い?
- ├春や夏の長期休みを活用するのがおすすめ
- └休学するのもあり
- ・海外インターンにかかる費用一覧
- ├インターン参加費用
- ├ビザの申請費用
- ├渡航費用
- ├保険
- ├語学研修費用
- └生活費
- ・海外インターンの探し方
- ├大学案内を見る
- ├海外インターン紹介会社(エージェント)を活用する
- ├インターネットで検索する
- └知人から紹介してもらう
- ・海外インターンに向けて準備すべきこと
- ├語学力を高める
- ├インターンの体験談を読む
- ├目的やゴールを明確にする
- └積極的な姿勢で参加する
- ・最後に
海外インターンとは?
海外インターンとは、海外企業において行う就業体験のことです。ここでは、海外インターンの開催国、必要な語学力、期間についてみていきましょう。
さまざまな国で開催されている
海外インターンは、主に英語圏で開催されています。エリアとしてはアメリカ・カナダ・オーストラリアなどの主要英語圏や、フィリピン・シンガポール・ベトナム・カンボジアなどの東南アジアが一般的です。
その他にも、海外インターンはさまざまな国で開催されています。希望の国がある場合は検索して探してみると良いでしょう。
必要な語学力は期間や内容で変わる
海外インターンに参加するにあたり、特に気になるのが必要な語学力についてです。募集条件に必要な語学力の指標が明示されていることもあり、参加前に猛勉強をされている方も多いでしょう。
海外インターンで求められる語学力は、期間や内容によって大きく変わってきます。言い方を変えれば、初級レベルの語学力でも問題ないケースがあるということです。
例えば日系企業では、日本人のクライアントを相手にすることが多く、そこまで語学力が必要ないことがあります。インターンの内容によっては、プログラム内で語学研修を受けられることもあるでしょう。
とはいえ、やはり語学力があった方が選択肢は大きく広がります。自信のある方は、現地のローカル企業でインターンに挑戦するのも良いかもしれません。
給料がもらえるインターンは長期が多い
海外インターンは無給が一般的ですが、プログラム内容によっては給料がもらえる場合もあります。給料がもらえるインターンは長期が多いため、留学しながらインターンをするのも選択肢のひとつです。
スキルや語学力によって報酬が決定するケースもあれば、あらかじめ報酬が決まっているケースもあります。ゴールとする目的に合わせて選びましょう。
オンラインの海外インターンも
近年は、オンラインで参加できる海外のインターンシップも増えています。海外生活はできませんが、渡航費や海外での生活費がかからないため、費用を抑えられるのがメリットです。いきなり海外に行くのが不安な方は、オンラインの海外インターンシップからはじめてみるのも良いかもしれません。
オンラインの海外インターンで1つ注意しておきたいのは、現地時間での勤務が求められる可能性がある点です。時差の大きい地域を希望する場合には、フレキシブルに勤務できるインターンを選びましょう。
海外インターンと留学やワーキングホリデーの違い
海外インターンと留学やワーキングホリデーの違いは、以下の表の通りです。
海外インターン | 海外留学 | ワーキングホリデー | |
---|---|---|---|
給与 | ないことが多い | なし | あり |
仕事内容 | 事務、オフィスワーク、スキルを活かしたIT系の仕事など | なし | サービス業が多い 探せば希望の職種が見つかる |
期間 | 1週間~数か月 | 短期から長期までさまざま | 1~2年(国による) |
語学を向上させる機会 | 仕事場 | 学校や寮 | 仕事場 |
身につく力 | グローバルスタンダードなビジネススキル ビジネス英語 日常英会話 | 専門知識 専門英語 日常英会話 | ビジネス英語 日常英会話 |
エリア | 主要英語圏・東南アジアなど | 希望すればほぼどこでも | オーストラリアやカナダ、ニュージーランド、韓国、フランス、イギリスなど多くの国 *アメリカ合衆国を除く |
インターンとワーキングホリデーは、どちらも海外で就業体験ができる制度です。しかし、インターンは就業体験のプログラムを指しているのに対し、ワーキングホリデーは国同士が合意して、生活資金を補うために就労を許可した長期滞在ビザのことを指しています。
海外インターンの方が教育を目的としているため、ビジネス系のオフィスワークの募集が多いのが特徴です。海外ビジネスの就業体験をしたいのであれば、インターンを選ぶことをおすすめします。
海外インターンのメリット・デメリット
海外インターンに参加する際には、さまざまな悩みがあることでしょう。ここでは、海外インターンのメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
まずは海外インターンに参加するメリットから見ていきましょう。
海外で働く現実を知れる
大学生のうちに海外で働く経験ができるのは、大きなメリットです。海外で働くことについてどれほどよく調べていても、実際に働いてみないとわからないことは多くあります。
実際、「言語はツールでしかないということがわかった」と言う海外インターン参加者は少なくありません。学生時代に学んだ語学力を活かし海外で働きたいと思う学生は多いですが、語学ができるだけではネイティブにかなわないからです。
言語の違い以外にも、求められるスタンス・スキル・ビジネスの進め方も日本と海外では違ってきます。それらを学生のうちに実感できるのは、海外インターンの大きなメリットといえるでしょう。
広い視野が持てる
海外インターンを受け入れている企業では、さまざまな国籍の従業員やインターン生が働いているケースが多くあります。多国籍の同僚と一緒に働くことで、さまざまな視点を知ったり、日本の常識とは違う考え方を学んだりできるでしょう。
ビジネスに限らず日常生活においても、日本では当たり前だと思っていたことが海外では通じない場面が必ずあります。こうした経験を通じて、広い視野が持てるようになるのも海外インターンのメリットです。
語学力やコミュニケーション能力が磨ける
インターン中は英語や現地の言語でコミュニケーションをとることになります。学校で学ぶのとは違った、実践的な学びができるでしょう。
言葉は理解できても、日本人同士のようにコミュニケーションがスムーズにいかないこともあるかもしれません。簡単にはいかない状況で努力を重ねることで、コミュニケーション能力にも磨きがかかるでしょう。
デメリット
次に、海外インターンに参加するデメリットについて見ていきます。
費用がかかる
インターンにもよりますが、費用は自己負担の場合が多く、ある程度まとまったお金が必要です。給料がもらえるインターンを選べば、現地で生活しながら収入を得ることもできますが、万が一の事態に備えて、渡航前に1ヶ月分ほどの生活費は確保しておくことをおすすめします。
必要な費用の詳細については後述するので、そちらを参考にしてください。
慣れない環境でストレスがかかる
海外での生活は日本と違うことが多く、ストレスや不安を感じる場面もあります。外国語でのコミュニケーションがうまくできず、不満が溜まることもあるでしょう。
加えて、インターン中は責任ある仕事もこなさなくてはならないため、精神的なタフさも必要です。
「海外インターンはハードルが高そうだな」と感じた方は、まずは日本のインターンを選択肢に入れ、行動に移してみるのはいかがでしょうか?短期インターンから長期インターンまで、幅広く開催されています。
インターン締切カレンダーはこちら
海外インターンはどれくらいの期間行う?
海外インターンは、短期と長期の両方が行われています。そのため、スケジュールや目標に合わせて選びましょう。
短期の場合は4日から2週間が多い
短期の海外インターンの場合は、4日から2週間の期間で行われていることが多くあります。春休みや夏休みを活用すれば十分に余裕のあるスケジュールになるため、「ひとまず海外での経験を積んでみたい」という方におすすめです。
ただ、期間が短い分、経験できる仕事も簡単なものが多くなります。スキルを磨くというよりは、環境を目当てに行く方に向いているでしょう。
短期インターンに行くメリットは?
長期の場合は3ヶ月から半年が多い
長期の海外インターンの場合は、3ヶ月から半年の期間で行われていることが多くあります。場合によっては1年間以上になる場合もあり、オンラインの場合を除き、ほとんどの学生は休学や留学をしてから参加しています。
大学生ならではの特権を活かして、「海外でどれだけ活躍できるか試してみたい」「海外に通用するスキルを身につけたい」という方におすすめです。
実際の業務をリアルに経験できる長期インターンは、スキルの習得や適性のチェックに役立ちます。
長期インターンについて詳しくはこちら!
語学力に合わせて選ぶのがおすすめ
海外インターンの期間に迷った場合は、語学力に合わせて選ぶと良いでしょう。長期になると責任ある仕事を任せてもらえることが多く、語学力も日常会話以上のレベルを求められる可能性が高くなります。
一方で、短期の場合は簡単な仕事になるため、初心者レベルの語学力でもOKの場合があります。期間によって求められる語学力のレベルは変わってくるため、迷ったときは自身のレベルに合わせて選ぶと良いでしょう。
海外インターンを始めるのはいつが良い?
期間について知ったところで、次に気になるのが始めどきですよね。海外インターンとなると、国内のインターンのように気軽に参加するのは難しく、それなりの準備も必要になります。始めるのであれば、いつ頃が良いのでしょうか。
春や夏の長期休みを活用するのがおすすめ
始めどきとしておすすめなのは、春や夏などの長期休みです。長期休みであれば、準備に専念できるのに加え、何より大学生活に影響が生じにくいメリットがあります。
海外インターンは長期の募集が多いため、通年で募集が行われています。チャンスはいつでもあるため、学業や就活との都合を見て決めてみましょう。
休学するのもあり
3ヶ月から半年以上の長期にわたって海外インターンに参加したい場合には、思い切って休学するのも1つの選択肢です。就活のことを考えると、海外インターンに参加している間は国内企業の説明会やイベントに出席するのが難しくなります。目的が明確なのであれば、休学して時間を稼ぐのも良い考えかもしれません。
特に外資系企業への就職を希望している場合には、多くの企業で早い時期から選考が行われています。高い語学力が求められることも多いため、大学2年生などの早い段階で、海外での経験を積んでおいた方が良いでしょう。
海外インターンにかかる費用一覧
ここからは、海外インターンへ参加するのに必要な費用を解説します。大別すると、以下の6つの費用が必要です。
・インターン参加費用
・ビザの申請費用
・渡航費用
・保険
・語学研修費用
・生活費
インターン参加費用
海外インターンに参加する際には、仲介業者を利用するのが一般的です。仲介業者に受け入れ先の企業とやり取りを行ってもらい、面接の場を用意してもらったり、手続きを代行してもらったりします。そのため、仲介企業によっては、サポート代金としてインターン参加費用が必要です。
ただ、求人サイトなどを利用すれば、自身で海外インターンを探すこともできます。手間はかかりますが、費用を節約したい場合におすすめです。
ビザの申請費用
海外インターンでは、海外に入国して就労することになるため、ビザが必要なことがほとんどです。国によってビザの有無や取得する種類が変わってくるため、渡航前に必ず確認しておきましょう。
国内の大使館で面接を受けなければならないケースもあります。取得するまでに数ヶ月単位で時間がかかる場合が多いため、早めに用意しておくと安心です。
渡航費用
渡航費用とは飛行機代のことです。目的地・時期・時間帯・航空会社によって価格はさまざまですが、特にハイシーズンでは値段が高騰することに注意しましょう。
渡航日が決まった際に早めに取得しておくのがおすすめです。
保険
渡航先での万が一の事態に備えて、海外インターンに参加するときは必ず保険に加入しましょう。保険料は加入する保険会社やプランによって変わってきます。求めるリターンに応じて慎重に選びましょう。
語学研修費用
インターンによっては、プログラム内で語学研修を行うことがあります。自己負担の場合は、語学研修費用が必要です。多くの場合はプログラム内の費用に含まれているので、詳細を確認してみてください。
生活費
現地で滞在するための費用として、以下が必要です。
・家賃
・食費
・交通費
・通信費その他
社宅やホームステイを提供してもらえる場合もありますが、生活費の大半は家賃が占めています。滞在先によって物価が大きく変わってくるため、ある程度の目安を知っておくと安心です。
海外インターンの探し方
ここでは、海外インターンの探し方をご紹介します。主な探し方は、以下の通りです。
・大学案内を見る
・海外インターン紹介会社(エージェント)を活用する
・インターネットで検索する
・知人から紹介してもらう
大学案内を見る
海外インターンを募集している大学は多くあります。自分で探すよりも簡単に海外インターンの案内にアクセスできるでしょう。大学を通しているので、安全かつサポートが豊富な場合が多く、安心して海外インターンに臨めます。まずは大学の事務局に問い合わせてみてください。
デメリットとしては、学校単位での募集となってくるので、倍率が高いことです。成績やTOEICの点数などで選考されるため、必ず参加できるとは限りません。選考のための準備も必要になってくるため、余裕を持って行動することが大切です。
海外インターン紹介会社(エージェント)を活用する
インターンを紹介してくれるサービスは、有料と無料のものがあります。
有料のサービスでは、スタッフの方が目的や要望に合ったインターンを探してくれる場合が多いです。サポートが手厚く、企業側とのやり取りも全て任せられます。
デメリットとしては、数あるサービスの中から信頼できるエージェントを見分ける必要があることです。また、有料エージェントを利用した場合は、それなりの費用がかかることも認識しておきましょう。
なるべく予算を節約したい方や、「インターン先は納得いくまで自分で探したい」という方は、無料サイトから選んでいきましょう。
有料サイト
・タイガーモブ
・AIESEC
・ICC国際交流委員会
・Global Wing
・インターンスタイル
無料サイト
・social留学
インターネットで検索する
具体的に行きたい国や職種が決まっている場合には、インターネットで探してみましょう。興味のある企業があれば、インターンを募集しているかメールや電話で直接問い合わせることも可能です。
インターネット検索のデメリットとしては、探すのに時間と手間がかかることが挙げられます。直接問い合わせる場合は、スケジュール調整やインターン契約のメールのやり取りを個人で行わなければならないことに注意しましょう。
知人から紹介してもらう
海外インターンシップ経験者から、企業を紹介してもらうという方法もあります。すでに経験している先輩から話を聞けるため、安心感があるでしょう。
デメリットとしては、個人でのやり取りになるため、スケジュール調整やインターンの契約を取り付るのに時間と手間がかかることが挙げられます。
海外インターンに向けて準備すべきこと
ここでは、海外インターンへ参加するにあたり、準備しておきたいことをご紹介します。
語学力を高める
海外インターンでは、応募条件としてTOEICやTOEFLなどの基準点が定められていることがあります。募集要項には応募の条件が書かれているので、必要なスコアはどれくらいなのか必ず確認しておきましょう。
人気のあるインターンは、TOEICやTOEFLなどの点数で選考が行われることもあります。できるだけ早くから勉強をはじめ、高得点の取得を目指しましょう。
インターンの体験談を読む
実際に海外インターンに参加した先輩たちの体験談を読んでおくのも大切な準備です。参加者の体験談には、先輩たちの心構えやしておいて良かったこと、現地での注意や毎日の生活スケジュールなどこれから必要な情報が詰め込まれています。先輩の声を参考に、情報収集を行いましょう。
SNSで海外インターンに参加した先輩をフォローしてみるのもおすすめです。海外インターンに興味のある人が集まるコミュニティを探して参加し、情報交換をするのも良いでしょう。
目的やゴールを明確にする
インターンに行くまでに、自分が海外インターンに参加する理由を明確にしておきましょう。目的が決まっていないとただ参加するだけになり、「海外まで行った意味がなかった」という結果になってしまいかねません。
海外インターンでは多くの困難が立ちはだかるかもしれませんが、目的が明確だと心の支えとなります。インターンで何を成し遂げたいのか、どんなスキルを身に着けたいのかなど、具体的な目標を立ててみましょう。
面接でインターンの参加目的を聞かれたら?
積極的な姿勢で参加する
海外インターン中は、「言葉が通じているだろうか」「自分にできるだろうか」と不安になることも多いでしょう。外国人に囲まれて気後れし、遠慮がちな姿勢になってしまうかもしれません。
海外インターンの経験を有意義なものにしたければ、積極的な姿勢で臨みましょう。「失敗を恐れない」「何事にもチャレンジしてみる」「どんどんコミュニケーションをとる」といった意欲的な姿勢で取り組むことで得るものも多くなります。
最後に
海外インターンは大きく成長できる素晴らしい機会です。しかしある程度まとまった時間やお金が必要なため、いつでも簡単にできることではありません。海外で働くことや海外生活に興味がある方は、時間に余裕のある大学生のうちに海外インターンにチャレンジしてみることをおすすめします。
「海外インターンはハードルが高い」と感じた方は、まずは国内のインターンに参加してみるのがおすすめです。インターンシップガイドでは、長期と短期の両方のインターンを探せます。ぜひこの機会に活用してみてください。
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