就活では筆記試験の1つとして小論文が課されることがあります。小論文に苦手意識を持つ人も多いですが、書き方のコツを知れば採用担当者を納得させる小論文を書けるようになります。
ここでは、小論文の書き方コツについて解説します。頻出テーマや苦手な方におすすめの対策も参考にしてください。
- ・就活での小論文
- ├小論文とは
- ├文字数はどれくらい?
- └小論文試験で企業が見ているポイント
- ・就活での小論文の書き方と例文
- ├小論文の構成
- ├小論文試験で頻出のテーマ
- └小論文の例文
- ・就活試験の小論文対策
- ├本で小論文の書き方を学ぶ
- ├たくさん書いてみる
- └添削を受ける
- ・小論文を書くときの注意点
- ├テーマとずれていないか
- ├根拠があるか
- └文体が統一されているか
- ・最後に
就活での小論文
小論文とは
小論文とは提示されたテーマに沿って、自身の主張と根拠を論述するものです。小論文作成では、論理的に記述すること、読む人を納得させることが重要なポイントとなります。
論理的というのがポイントで、感想や気持ちを自由に書く作文とは違うと覚えておきましょう。作文は形式も自由ですが、小論文の場合はロジカルに説明するための構成を意識する必要があります。
文字数はどれくらい?
就活の小論文試験では文字数を指定されることがありますが、字数は企業により異なります。短いと400字程度、長いと800字程度のことが多いです。
決まったボリュームで内容をまとめられるかどうかも大切なポイントなので、短かすぎたり、文字数をオーバーしてしまうのはよくありません。規定文字数の80%に達しないのは短すぎるので、90%くらいで仕上げるのが理想的です。
小論文試験で企業が見ているポイント
小論文の内容や書き方から、論理的な思考力や説明能力を見ている企業が多いです。わかりやすく読む人を納得させるような小論文が書ければ、高評価となるでしょう。
基本的な文章力をチェックしている企業もあります。仕事ではメールや書類など文章を書く機会が数多くあるため、誤字脱字なく正しい文章が書けることも働く上で必須のスキルです。
就活での小論文の書き方と例文
小論文の構成
小論文は次ような構成で書くのが一般的です。
①序論
②本論
③結論
まず序論ではテーマに合わせて主張を述べます。序論での主張はなるべく短く、簡潔にまとめましょう。できれば一言で言い切るようにします。
本論では序論で述べた主張について、具体的な根拠を示して説明します。
結論では、序論・本論で述べたことを簡単に分かりやすくまとめて、最後に改めて自分の主張を述べます。
小論文試験で頻出のテーマ
①過去の体験について
面接だけでは知ることのできない就活生の内面を知りたいと考えて小論文のテーマを決める企業もあります。過去の体験や思い出についてのテーマも多いので、自己分析をしっかり行っておきましょう。
【テーマ例】
・これまでに打ち込んできたこと
・影響を受けた人物や出来事
・一番成長できた体験
・苦労した体験
②仕事やキャリアについて
就活の試験なので仕事に対する考え方を問うテーマも多いです。仕事や働くことの意義について、自分の考えをまとめておくといいでしょう。
【テーマ例】
・あなたにとって仕事とは?
・働く姿勢で大切だと思うこと
・入社後のキャリアプランについて
・自身の5年後のイメージ
③業界や企業について
業界・企業・職種に関するテーマも多く出題されています。
【テーマ例】
・営業職に求められる資質は?
・業界の課題について
・業界の存在意義について
・企業に求めること
④社会やニュースについて
一般的な教養や知識があるかを見るために時事問題関連のテーマが出ることもあります。ニュースや新聞をチェックして、自分の意見をまとめる習慣をつけておくと小論文対策になります。
【テーマ例】
・印象に残っているニュース
・解決したい社会問題
・働き方改革について
・パワハラ問題について
小論文の例文
「嘘をつくのは悪いことか?」というテーマで小論文を書く際の例文をご紹介します。
自身の利益ために嘘をつくのは悪いことだと考えます。
なぜなら、嘘をつくことは相手を欺くことになり、結果的に自身も信頼を失ってしまうからです。例えば食品偽装を行った会社は信頼を失い、大きなダメージを受けることになります。一度失った信頼を取り戻すには大変な労力がかかります。
相手を思いやる優しい嘘もありますが、この場合は嘘がバレても信頼を失う結果になることは少ないです。自分の利益のためや相手に不利益が生じるような嘘は悪い結果につながる可能性が高いです。
結論として、自分を守るためや自分のためだけに誰かに嘘をつくことは悪い結果につながるものだと考えます。
就活試験の小論文対策
本で小論文の書き方を学ぶ
小論文の書き方について解説している書籍や参考書がたくさん出版されています。小論文の書き方を一度も勉強したことがない人は、最低一冊は読んでおきましょう。
小論文の基本的な構成やまとめ方を勉強しておけば、ある程度のレベルの文章は書けるようになります。
たくさん書いてみる
とにかく数をこなし、小論文を書くことに慣れるのも重要です。なるべく多彩なテーマについて、たくさん文章を書いてみてください。
時間制限があることも多いので、志望企業の過去の出題形式を調べて規定の時間内に書けるよう練習しておきましょう。
添削を受ける
キャリアセンターなどで、ES(エントリーシート)や小論文の添削を受けられることがあるのでぜひ利用しましょう。第三者の意見を聞くことで自身の弱点に気づけ、より質の高い小論文が書けるようになります。
漢字の間違いや文法の誤りなども教えてもらえるため、本番で思いがけない間違いをするリスクが軽減できるでしょう。
小論文を書くときの注意点
テーマとずれていないか
自分の苦手な分野や、何を書いていいかわからないテーマで小論文を書かなければならないこともあると思います。しかし「テーマに沿った小論文を書く」のは絶対条件です。
書いているうちに、論点がずれていってしまうこともあります。常にテーマからずれていないか確認しながら書き進めるように意識してください。
根拠があるか
ただ「自分はこう思う」と主張するだけでは、説得力のある小論文は書けません。読む人を納得させるような、根拠や論拠も必ず盛り込みましょう。
なぜそう思うのか、具体的な実例や説明が必要です。反対意見をあげて理解を示した上で、改めて自分の意見を主張するという方法も有効です。
文体が統一されているか
文末には「だ・である調」と「です・ます調」の2種類を使うことができますが、これらを混在させてはいけません。必ずどちらかに統一します。
どちらを使っても選考に影響はないので、書きやすい方を選びましょう。「だ・である調」の文章は力強い印象を与え、「です・ます調」は柔らかく丁寧な印象になります。
最後に
小論文に苦手意識のある就活生も少なくありませんが、対策が可能なので確実に自分の能力をアピールするチャンスでもあります。
小論文に必要な論理的・客観的思考力は、面接やグループディスカッション、さらには働き始めてからも必要となる力です。自分のスキルを高める意味でも、小論文の対策にぜひ取り組んでみましょう。
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