就職活動の面接で「最近読んだ本」について聞かれるときがあります。就職活動に慣れていない学生にとって答え方が難しい質問のひとつです。
本記事では企業側が「最近読んだ本」について就活生に聞く理由や、質問に対する答え方についてまとめます。就活生はぜひ参考にしてみてください。
- ・企業側が最近読んだ本について聞く理由
- ├読書(勉強)の習慣があるか確かめたいため
- └プレゼン能力があるか確かめたいため
- ・本のジャンルは何がよい?
- ・どんな本を答える?
- ├素直に「最近」読んだ本を答えるべき?
- └何周も読んだ本について話そう
- ・最近読んだ本について上手に答えるコツ
- ・答え方の例文
- ├例:WORK SHIFT
- └例:嫌われる勇気
- ・最後に
企業側が最近読んだ本について聞く理由
企業側が就活生に最近読んだ本について聞く理由はいくつかあります。主な理由は以下です。
読書(勉強)の習慣があるか確かめたいため
一般的に本を読むことは教養を深め、新しいことを学ぶことに役立ちます。普段の大学の講義では学べないようなことも読書を通して知見を広げることができます。
特に社会に出ると、仕事は人から教わるよりも自分で調べて学んでいく能力が求められます。そういった場面で読書の習慣がある人材は仕事の飲み込みが早く重宝されるのです。
採用担当者もそのことは十分知っているので、読書の習慣のある就活生は魅力的に映ります。最近読んだ本について質問した時に、漫画などではなく経済の本やビジネス本を読んでいる学生はきちんとした読書(勉強)の習慣があると判断できるのです。
プレゼン能力があるか確かめたいため
就活生は本の内容について簡単に説明することになるため、分かりやすくプレゼンする必要があります。
会社の仕事においてプレゼン能力は非常に大切です。お客さんや取引先の方へサービスや製品に関するプレゼンを行い会社の利益に繋げることはもちろん、日々の業務や会議でも説明能力があると仕事が円滑に進みます。
採用担当者は「最近読んだ本」というテーマで就活生のプレゼン能力を確かめることができます。就活生は分かりやすい説明を意識して答えるとよいでしょう。
本のジャンルは何がよい?
答える本についてどんなジャンルがよいのでしょうか。
基本的にはビジネス本、自己啓発本、小説など何でも構いません。しかし、漫画や雑誌については取り上げないほうがよいでしょう。上でも述べたように、採用担当者は身になる「読書の習慣」を確かめたいため、漫画ばかり読んでいる学生は魅力的に映らないためです。
また、本の効果的な選び方について、面接先の企業で何か本を出しているならばそれについて答えるのも有効です。企業研究を熱心に行っていると判断され、志望度が高いことをアピールできます。
どんな本を答える?
最近読んだ本について答える時に注意すべきポイントがあるので参考にしてください。
素直に「最近」読んだ本を答えるべき?
面接官が「最近」読んだ本について質問してきた場合、実は本当に最近読んだ本について答えないほうがよい場合もあります。というのも、新刊を手に取り、一周しか読んでない本に関して十分な理解と説明することは難しいためです。
場合によっては「最近読んだ本」について答えた後に、
・内容についての深掘り質問
・どんなことを学んだか
など、追加で質問をされる場合があります。そういったときにスムーズに答えるために、一周しか読んだことのないような本を紹介することは避けたほうがよいでしょう。
何周も読んだ本について話そう
できれば、何周も読んだ本について答えるのが望ましいです。一周しか読んだことのない本に比べて、内容や学んだことをすらすらと話せるはずです。堂々とした話し方は説得力を生み、分かりやすい説明につながるのでプレゼン能力があると判断されやすいです。
もし事前に面接で本について聞かれることが分かっているならば、自分が答えようとしている本を軽く一周読み返しておくとよいでしょう。
最近読んだ本について上手に答えるコツ
具体的に、どのように答えると良いのでしょうか。以下の順番で説明すると分かりやすいです。
①結論から話す:(例)私が最近読んだ本は○○です。
②本を読んだきっかけ:(例)ゼミの教授に勧められました。
③本の簡単な内容:(例)ITの進化と人々の生活の変化について書かれています。
④本から学んだこと:(例)ITの進化は今後の社会の成長に不可欠だと感じました。
また、冗長に話すのではなく、一文一文を区切って分かりやすく答えるようにしましょう。
答え方の例文
簡単な答え方の例文を以下にまとめます。
例:WORK SHIFT
リンダ・グラットン 著 プレジデント社 2012年
私は最近WORK SHIFTという本を読みました。就職活動に向けて社会勉強をしている際に、ゼミの先生から勧められたのがきっかけです。
内容としては、本のタイトルの通りITの進化やグローバル化により私達の常識としていた働き方が変化していくことを予期しています。同時に、年々人間の寿命が伸びていっているという事実からも従来の65歳定年の働き方では社会の存続が危ういということについても触れられています。
この本を読み、私がイメージしていた働き方とは異なる未来の働き方について学ぶことができました。社会に出る前にこの本に出会えてよかったと感じています。
例:嫌われる勇気
岸見一郎、古賀史健 著 ダイヤモンド社 2013年
私は最近嫌われる勇気という本を読みました。対人関係で悩んでいたときに、友人から勧められたのがきっかけです。
内容としては、登場人物の哲人がアドラー心理学の考え方に基づき青年の悩みに答えていくというものです。青年の悩みは私の悩みと非常に似ており、共感するとともに哲人の回答に強く納得できる内容でした。
この本を読むまで、私は内向的な性格で他人の目を気にすることが多かったのですが、意識して自分の気持ちを外部に出していけるようになりました。すると本で書かれていた通り、対人関係の悩みが少しずつ払拭できてきているのを感じています。
社会に出る前に読んでおいてよかったと思える本でした。
最後に
面接で最近読んだ本について聞かれたときの答え方についてまとめました。読書の習慣は社会人になるとより役に立つ習慣になります。今まで読書の習慣がなかった方はこれを機に本を読むようにするとよいでしょう。
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