就活で最も大変なのが面接。一回一回が一発勝負なので、たくさん練習をすると思います。そのたびにたくさんフィードバックや指摘をもらい…。中には人によって真逆の人ことを言っていたりして困惑してしまったという人もいると思います。私が就活を行っていた時もそうでした。
なかでも真逆のことを言われて困ったのが、面接時にジェスチャーを使うのか否か。「じっとしていると意欲が感じられないからジェスチャーを使った方がよい」という人もいれば「ジェスチャーはわざとらしいから膝の上から手を動かしてはいけない」という人もいて、どっちが本当?と思ったことを覚えています。
面接では身振り手振り、ジェスチャーを使って話すといいって本当?
では実際の所、面接では身振り手振り、ジェスチャーを使って話したほうが良いのでしょうか。これは非常に回答が難しい問題で「程度による」というのが実際の所です。確かに膝の上から手を動かさず、無表情のまま面接官の回答に棒読みで答えるのはよくありません。入社したいという意欲が感じられない上に、面接官に悪印象を与えかねません。しかし一方、質問するたびに過度なジェスチャーで回答するのもよくないです。
例えば、身体全身を動かして喋ることがチャームポイントになっている芸能人やアイドルがいます。皆さんはそのような芸能人やアイドルを見ていてどのように感じるでしょうか。場合によってはわざとらしく感じることもありませんか?
テレビという場ではうるさく目障りというキャラクターで目立つこともできますが、私たちが勝負しなくてはいけないのは面接という場です。あれを面接でやったらどうでしょうか。面接という場では、悪い意味で目立ってしまうと真っ先に不採用の対象になります。
過度なジェスチャーは、なにかをごまかしているように見えてしまいます。あるいは回答に自信がなさそうに見えたり、焦っているように見えてしまうこともあります。面接時間という非常に短い時間しかないなかでそのような印象がついてしまうようではあなたの魅力は伝わりません。
面接の練習をまずやろう
とはいえ「程度による」という回答はあまりに無責任だと思われる方も多いと思います。どの程度までのジェスチャーなら許されるのでしょうか。
その答えを探るためには、面接の練習をまずしっかりとやることです。そしてその時の面接官役の人に、無意識の自分の癖をどんなに細かいことでもよいので教えてくださいとお願いしてみてください。きっと1つや2つ、手や目線などの癖が出てくるはずです。
特に予想外の質問が来たときや焦った時に出る癖には要注意です。模擬面接ではちょっとの癖だったとしても、本番はもっと緊張するし焦ります。ちょっとの癖がある場合、大きくなって出てしまう可能性があるので注意が必要です。このような無意識の癖やジェスチャー、これらは直すべきだと覚えておいてください。
しかし場合によっては、その癖を意図的にできるようにすることで非常に効果的なアピールにつながる可能性があります。このような癖は自分ではなかなかわからないものです。自分の癖は直すべきものか活かすべきものかを、ぜひ面接官役の人と相談してみてください。活かせる癖がある場合はぜひ意識的に(過度にならない程度に)盛り込めるよう練習してみましょう。全くやったことのないジェスチャーをつけるよりは自然にできるはずです。このようにたくさん面接の練習をして、自分の癖やジェスチャーについての理解することで、「程度による」を探ることが必要です。
身振り手振りの効果的なアピール方法
面接中のジェスチャーは練習が必要だということはわかっていただけたかと思います。これらはどのように使えば効果的なアピールができるのでしょうか。もっとも効果的なのは自分自身が強調したいと思っているところや口だけではうまく説明ができないときのみにジェスチャーを使うことです。
例えばペットを飼っていて、死ぬまで率先して自分が面倒をみたことから命の大切さを理解したというエピソードを話そうと思っているとします。そんな時、「家に来たときは10センチくらいしかなかったのが最終的に1メートルくらいになって…」と話してもなかなか伝わりづらいです。それよりは「家に来たときはこれくらいだったのに最終的にこのくらいになって…」と言いながら自分の手で大きさを示した方が聞いている方も話す方もわかりやすく、頑張って伝えようとしてくれていると好印象をもってもらえるはずです。
身振り手振りでやってはいけないこと
とはいえ現代の日本には、ジェスチャーを使うという文化が根付いていません。外国人が行うようなオーバーな身振り手振りは落ち着きのない人だという印象を与えてしまう可能性があります。
面接中の姿を見て、面接官は会社で働いている姿を想像しています。落ち着きなく、しっかりと席に座って仕事ができない人や魅力を感じない人を率先して取るような企業はほとんどありません。そのため面接中に椅子から立ち上がるのはもってのほか。一度座ったら腰や足をしっかりと椅子や地面につけて動かないように、落ちついて面接官からの質問に回答しましょう。
またやってしまいがちな失敗として、一つ目は、二つ目は、などと指を立てて数えながら話すのもやめましょう。講義やプレゼンテーションのときなどは非常に有効な表現方法ですし、面接はプレゼンテーションだと思って臨みましょうという人もいますが、あくまで面接は面接。プレゼンテーションの場ではありません。このようなわざとらしいジェスチャーは嫌気をさそう可能性があるので注意しましょう。
最後に
いかがでしょうか。今回は「程度による」ということをお話ししました。しかし実際の所、外国人が多く働いているようなグローバルな企業は比較的ジェスチャーに容認な傾向がある一方、銀行など比較的硬派な企業に関してはちょっとのジェスチャーでも嫌悪感を抱くこともあるようです。そのため自分の中での「程度」だけではなく、目標とする企業の「程度」に関してもしっかりと理解し、きちんとした面接対策を行うようにしましょう。
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