面接で質問をされた時、どのくらいの時間をかけて回答すればいいのでしょうか?特に他の就活生もいるグループ面接の場合、時間が長すぎると迷惑になりますし、かといって短すぎてもアピールにならないのでは、と不安になりますよね。
今回は、回答にかける適切な時間と、回答の際に気をつけるべきポイントについてご紹介していきます。
- ・面接の回答時間の目安は?
- ├回答にかける時間はおおよそ「1分」以内
- ├何故「1分」なのか
- └大事なのは「長さ」よりも「内容」
- ・回答時間の目安は変わることがある
- ├質問内容によって回答時間は変わる
- ├面接形式で回答時間が変わることはある
- └面接官によって回答時間が変わることがある
- ・回答時間が長すぎるデメリット
- ├話の要点が伝わらない
- ├他の就活生の事を考えられない自分勝手な人だと思われる
- └アピールの内容によっては自慢話にも聞こえる
- ・回答時間が短すぎるデメリット
- ├就活生自身がどういう人物なのかが分からない
- ├やる気がないと思われる
- └コミュニケーション能力が低いと思われる
- ・回答のポイント
- ├結論・核心から先に答える
- ├理由を述べる
- ├エピソードを小出しにする
- └最後に改めて結論を述べる
- ・練習してみよう
- ├紙に書いてみる
- ├回答を添削してもらう
- ├声に出して読んで録音してみる
- ├対人で練習してみる
- └実践練習をする
- ・まとめ
面接の回答時間の目安は?
回答にかける時間はおおよそ「1分」以内
最初に断りを入れますと、面接の時に質問される内容により、回答時間は多少異なります。 また、面接の担当者から「3分以内でお願いします」と時間を指定される場合もあるでしょう。話すスピードによっても回答時間は異なります。
しかし、あらかじめ回答を準備する就活生も多い中で、目安となる時間がないのも困りますよね。30秒と3分とでは話す内容も大きく違ってくると思います。ですので、まずは「1分」を目安に答えを準備してみましょう。
何故「1分」なのか
1分間、短く感じるでしょうか。実際に話してみると分かりますが、1分は意外と長いものです。特に会話をする訳ではなく、自分だけで1分間話をするというのは大変ですし、それは聞く側(面接担当者)にとっても同じです。話しやすく、聞きやすい。双方にとって負担にならない時間が「1分」という時間なのです。
大事なのは「長さ」よりも「内容」
しかし、ここで大切なのは「1分間話し続ければいい」という訳ではないことです。長く話を続けるために色々詰め込んで1分持たせる、というのは良くありません。
相手に何を伝えたいか、ポイントを押さえて話すように心掛けましょう。逆にポイントさえ上手く伝われば、30秒でも問題ありません。
回答時間の目安は変わることがある
質問内容によって回答時間は変わる
回答時間の目安は1分以内ですが、必ずしも全ての質問を1分で答える必要はありません。質問によって適切な回答時間は変わってきます。
自己紹介や「あなたを動物に例えると?」などの簡潔に答えられる質問は30秒程度の回答時間がベストです。簡潔に答えられるものを、無理に1分かけて答えたりすると面接官にかえって悪い印象を与えてしまうことがあります。
逆に、志望動機や自己PRなどの自分のエピソードを交えつつ答えなければいけない質問は、回答時間が多少1分をオーバーしても大丈夫です。1分を意識しすぎて説明を端折り過ぎないようにしましょう。
面接形式で回答時間が変わることはある
面接には1次選考や初期の選考段階でよく見られる集団面接と、個人面接の2つのタイプがあります。集団面接では一人ひとりにかけられる時間が限られているので、あまり長々と話してしまうと自己中心的な印象を与えてしまうことがあります。集団面接では、なるべく1分以内で簡潔に回答できるようにしましょう。
一方選考が進むにつれて行われるようになる個人面接では、集団面接よりも長めに時間をとって回答しても大丈夫です。志望動機や自己PRが説明不足にならないよう2分くらい時間をとってじっくり説明しましょう。
面接官によって回答時間が変わることがある
面接には、就活生と会話をするように面接を行う対話形式のものと、就活生が一通り話した後に根掘り葉掘り話を聞いていく形式があります。前者の場合、就活生が一方的に話してしまうとあまり良い顔をされません。対話形式の場合は聞かれたことに対して回答時間を短めに一つ一つ答えていくといいでしょう。後者の場合は回答時間を短くする必要はなく、しっかり要点をまとめて論理的に話すようにしましょう。どちらの形式を好む面接官かは自分で見極める必要があります。質問の聞き方やアイスブレイクの時間に自分で判断するようにしましょう。正確な判断をするには、面接をこなして経験を積んでいく必要があります。
回答時間が長すぎるデメリット
長すぎる回答のデメリットを挙げてみましょう。
話の要点が伝わらない
回答が長くなると、話を聞いている面接官が要点を理解しづらくなります。長い話になると人の集中力も切れてしまうので、面接官があなたの話に飽きてしまう可能性も。ポイントを絞って適切な時間内で答えましょう。また、面接官は一日に複数回面接を行っている場合もあります。午後以降の時間帯の面接の場合、面接官も人間ですから、疲れている可能性があります。そこで長々と話してしまうと要点が分からず、どこがアピールポイントなのか伝わらないこともあります。説明が不十分な箇所がある場合は聞かれたら答えるようにして1回の回答時間は長すぎないようにしましょう。
他の就活生の事を考えられない自分勝手な人だと思われる
人気の企業や大手企業ともなると、面接だけでかなりの時間を費やすことになります。ひとりの面接にかけられる時間は限られているため、回答に時間をかけすぎると気配りのできない自分勝手な人だと判断されることがあります。
アピールの内容によっては自慢話にも聞こえる
アピールしたいという気持ちはわかりますが、長く話せば伝わるというものでもありません。あまりダラダラとアピールをしてしまうと、「我が強い」「押しが強すぎる」という印象を与えることになるので注意しましょう。
回答時間が短すぎるデメリット
次に、短すぎる回答のデメリットを挙げてみましょう。
就活生自身がどういう人物なのかが分からない
面接官が質問をする意図は、答えを知りたいからだけではありません。回答の内容、話し方、目線などの姿勢から、その人の「人となり」や「人物像」を見ているのです。短すぎる回答ではそれらを伝えきれず、アピールすることができません。
やる気がないと思われる
面接で回答が短すぎたり、簡潔に答えすぎると、面接官に「熱意がない」「志望度が低いのでは」という印象を与えてしまう可能性があります。ポイントを絞ってわかりやすく伝えるのは大切ですが、短すぎて「やる気がない」と思われないよう注意しましょう。
コミュニケーション能力が低いと思われる
面接で回答時間が短すぎると十分説明できない部分が出てきます。面接官が納得のいく説明が出来ないとコミュニケーション能力が低いと思われてしまいます。自己PRでコミュニケーション能力の高さをアピールしている人は一層気をつけたほうがいいでしょう。
回答のポイント
では、どのように1分間を組み立てればよいのでしょうか。1分間で話せる文字数は約300文字とされています。300文字でいかに自分をアピールできるかが重要になってきます。ここでは、相手に自分が言いたいことが伝わりやすい話し方のポイントを簡単にまとめました。
結論・核心から先に答える
面接官(聞き手)としては、先にゴールが見えている方が聞きやすくなります。道案内と同じで、目的地が分かっていた方が理解しやすいからです。逆にゴールが見えていないと、どこに話のポイントがあるのかが不明瞭になり、何が言いたいのか分かりづらくなってしまいます。
どんな話にも言えることですが、先に結論(ポイント)を話すことにより、その後に続く説明の心構えができるため、聞き手側が受け取りやすくなります。
理由を述べる
結論を話したら、次に回答に対する理由に繋げていきます。一番時間を使い、アピールできる箇所です。今までの経験から掘り下げていくと答えやすいでしょう。
この理由付けについても「どこまで答えればいいのか」と悩む方も多いと思いますが、「話のポイント」を見失わないようにします。早口でたくさんの説明を詰め込む必要はありません。分かりづらくなりますし、更に知りたいことがあれば後から面接官に質問されます。
例えばピアノが特技だとして、好きな曲や作曲家についての説明を延々と話すのは良くありません。「何がスタートをするきっかけになったのか」「どういう力・スキルが付いたか」など、あなたに与えた影響を盛り込むと良いでしょう。
エピソードを小出しにする
一度の回答でエピソードを多く述べてしまうと、回答時間が長くなったり、要点が分かりづらいといった原因になりやすいです。なるべくエピソードは小出しにして、聞かれた際にエピソードを用いて答えた方が話も分かりやすく、印象にも残りやすいです。
最後に改めて結論を述べる
「まとめ」として、最後に改めて結論を述べます。ポイントを整理して、スッキリ分かりやすく答えましょう。改めて結論を述べることは面接官に自分の回答が終わったことを示す意思表示にもなります。
練習してみよう
紙に書いてみる
自分の考えを整理したり、どのくらいの文字数になるか知るためにも一回紙に書き出してみましょう。ここでは、説明不足な箇所はないか、話の流れはおかしくないかなどの観点で文章をチェックして適宜ブラッシュアップしていくことが重要です。
ただし、暗記する必要はありません。暗記すると面接で原稿を読んでいるような印象を与えてしまい、臨機応変な対応が苦手と捉えられてしまうこともあります。「何を話すか」というポイントだけ押さえておいて、面接当日は面接官としっかり向き合うようにしましょう。
回答を添削してもらう
紙に書きだした回答は一度誰かに添削してもらうといいでしょう。添削をしてもらうことで回答が分かりやすいか、論点がはっきりしているか、論理の飛躍が無いかなどを確認することができます。ガッツリ添削してもらわなくとも、第三者の視点から回答を見てもらうことは重要です。大学の友人や家族といった身近な人でもいいので、1回見てもらうといいでしょう。
声に出して読んで録音してみる
紙に自分の考えをまとめられたらそれを実際に読んで録音してみましょう。実際に録音した音声をチェックして
・早口で話していないか
・明るくハキハキ話しているか
などの観点から確認をしてみると改善すべき点が見えてきます。
対人で練習してみる
一人で練習しているときはしっかり話せているけれど、いざ人前で話そうとすると緊張して上手く話せない人も多いと思います。その場合は大学のキャリアセンターの職員や友人と1対1で面接練習をしてみるといいでしょう。第三者目線からのフィードバックをもらうことで、自分では気づかなかった癖などの改善点が出てくることがあります。
他にも大学によっては集団面接対策講座を開講している場合があります。集団面接がどういったものなのか実戦形式で知ることができるので興味がある方は行ってみるといいでしょう。
実践練習をする
本番の雰囲気を味わっておきたい、場数を踏んでおきたいという方は早期選考を行っている企業の選考に参加したり、選考があるインターンシップへ参加するといいでしょう。インターンシップの選考は聞かれる質問は本選考と異なることもありますが、面接そのものの雰囲気は大きく変わらないでしょう。インターンシップの選考を通過すると、インターンシップへ参加できるだけでなく、一部選考ステップの免除や早期選考への特別招待といった恩恵を授かれる場合があります。面接の練習ができるといったメリットだけではないので、インターンシップには積極的に参加するといいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。 最初に述べたように、質問や回答の内容により適切な時間は異なりますので、時間を気にしすぎる必要はありません。30秒で適切な長さの回答を、わざわざ冗長に伸ばす必要はないのです。
まずは自分の話し方の癖やスピードをよく知り、回答のポイントを押さえ、面接では臨機応変に対応できるようにしましょう。
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