就活も終わって後は大学を卒業するだけという時に壁になる卒業論文(卒論)。しかし、「卒論テーマが決まらない」「何か面白いテーマはないかな?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
ここでは、卒論テーマの決め方について解説。卒論テーマが決まらない時の対処法や決める時の注意点についてまとめています。
- ・卒論のテーマが決まらない…
- ├卒論で求められていることは発見ではなく論文を形にできる力
- └卒論とレポートの違いは?
- ・卒論テーマの決め方①好きなこと・興味があることから考えてみる
- ├「ブレーンストーミング」と「KJ法」
- ├「ブレーンストーミング」のやり方
- └「KJ法」のやり方
- ・卒論テーマの決め方②過去の論文を参考にしてテーマを考えてみる
- ├過去の論文を検索してみる
- ├論文の検索方法
- └他の論文からテーマを決める方法
- ・卒論テーマが決まったら
- ├先行研究を確認する
- └教授に確認する
- ・卒論のテーマを決める時の注意点
- ├テーマを壮大にしすぎない
- └悩んだら必ず所属ゼミの助教授や教授に相談する
- ・最後に
卒論のテーマが決まらない…
そもそも卒論で大切なこととはどんなことなのでしょう?
卒論で求められていることは発見ではなく論文を形にできる力
卒業論文のテーマというと、ものすごく大きな発見ができるテーマを考えなければいけないと思ってしまうかもしれません。しかしそんなに大きな発見ができなくてもいいのです。
卒業論文で大切なのは、「論文」の形式で書ききることができるかどうかなのです。そして論文では発見ができないことも「その方法では結果が出ない」という立派な発見になります。成果が出るかどうかは気にしすぎず、テーマを考えてみましょう。
卒論とレポートの違いは?
卒論とレポートはどう違うのでしょうか?レポートは決められたテーマについて調べたことをまとめます。しかし卒論は自分でテーマを考え、自分で問題設定をし、自分で結論・考察を論じます。
自分で最初から最後まで完結させる力が問われているのです。最後までしっかりと書ききるには、「テーマ決め」がとても重要になります。
卒論テーマの決め方①好きなこと・興味があることから考えてみる
「ブレーンストーミング」と「KJ法」
ここでは「自分が好きなことと所属するゼミの専攻を合わせて考える」方法について解説します。
卒論は長い期間をかけて執筆していくものです。途中で投げ出さないためにもできるだけ、自分が好きで興味のあるテーマを見つけることが大切です。おすすめの発想法は、「ブレーンストーミング」と「KJ法」と呼ばれる方法です。
「ブレーンストーミング」のやり方
はじめに「ブレーンストーミング」をします。まずは自分の好きなものを自由に考え、付箋に1つずつ書き出してみましょう。考えが止まってしまわないように本当にちょっとした「好き」でも書き出します。
自分で「こんなのはだめだ」と否定せずに全て書くのがコツです。とにかく量をたくさん出すようにしてください。例えば、チョコレート、旅行、カラオケ、ハンバーグ、青空、ゲーム…などです。
「KJ法」のやり方
次に「KJ法」です。
付箋をばらばらに広げて見渡してみましょう。そして似ているものをグループにします。グループができたら、そのグループに名前をつけてください。
先ほどの例ならチョコレートとハンバーグで「食べ物」「洋食」「茶色」などのグループ名が考えられます。自分にしっくりくるタイトルをつけましょう。グループに入らないものは無理にいれなくて構いません。
その作業が終わったら、自分の好きや興味がどういうところにあるかを確認します。そして、今いるゼミの専攻とつなげることができそうなものを考えてみます。例えば心理学のゼミにいる場合は「茶色の食べ物をと緑色の食べ物の視覚的認知が与える好みへの影響」のようなテーマが考えられます。
卒論テーマの決め方②過去の論文を参考にしてテーマを考えてみる
ここでは過去の論文を参考にしたテーマ決めの方法をご紹介します。
過去の論文を検索してみる
卒論のテーマがなかなか決まらない場合は、これまでに書かれた論文のテーマを参考にするという方法もおすすめです。
過去に発表された論文を見てみて、「どんなテーマで書かれているのか」を見ながら、自分のテーマ決めの参考になりそうなものを探してみましょう。
論文の検索方法
論文は、大学の図書館で探すことができます。大学の図書館には、論文をまとめた論文雑誌などが置いてあるので、パラパラと見てみるといいでしょう。
論文は、ネットでも検索できます。「CiNii(サイニィ)」や「Google Scholar(グーグルスカラー」などの、論文検索サービスを利用してみてください。
他の論文からテーマを決める方法
過去の論文の中から、面白そうだなと思ったものを見つけたら、その論文をざっとでいいので読んでみてください。全文を読むのは大変なので、結論だけでも構いません。
そして、「疑問に思ったことはないか?」「結論に反論の余地はないか?」などと、そのテーマについて掘り下げて考えてみましょう。すると、自分の考察したいテーマが自然と決まってきます。
卒論テーマが決まったら
先行研究を確認する
テーマに先行研究があるかどうか確認することは大切です。卒論では発見よりも書き切ることが大切ですが、0から生み出そうとするのは大変な労力が必要になります。
先行研究をよく探して、先行研究で言及されていないことや違和感を覚えた点をテーマにすると書くべきものや研究の方向性を見つけることができます。
教授に確認する
ゼミの助教授や教授にテーマについて相談し、考えたテーマがきちんとゼミのテーマと合っているかを確認しておきましょう。
どれだけ真剣にテーマを考えてもそのテーマがゼミの方向性と全く別の方向を向いていると今後指導を受ける時に支障が出たりテーマを考え直すよう言われたりと、結局遠回りになってしまうことがあります。
また卒論テーマについて、どうしてもアイデアが出ない時にも助教授や教授に相談すれば、きっと相談にのってくれます。自分なりにどこまで考えたのか、どこで行き詰っているのかを整理して相談しましょう。
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卒論のテーマを決める時の注意点
それでは卒論のテーマを決める時にはどういった点に注意すれば良いのでしょうか?注意点について確認しておきましょう。
テーマを壮大にしすぎない
卒論は当たり前ですが提出期限が決められています。専門の研究者のように時間をかけて取り組むことができません。時間が限られており、論文執筆も不慣れな状態で、テーマを壮大にしすぎると書きたいことが拡散して終わらなくなる危険性があります。
例えば「日本とアメリカの文学を比較して」というようなテーマだと時代や文学の中の種類などが限定されていないため、何を比較するかが絞れず、研究することも書くことも難しくなります。
「第二次世界大戦期の日本とアメリカの戦争批判の文学についての比較」にすれば、かなりテーマが絞られたことがわかりますね。
悩んだら必ず所属ゼミの助教授や教授に相談する
テーマや方向性に悩んだら必ず所属するゼミの助教授や教授に相談しましょう。助教授や教授は自分の研究もあるため、積極的に学生に関与することはありません。
しかし、学生から相談されれば嬉しいし、自分が指導したからには卒業させてあげたいと思うものです。ためらわずきちんと相談するようにしましょう。
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最後に
卒論のテーマの発想法や注意点についてお話してきましたが、いかがだったでしょうか?何度も言うようですが、卒論は書き切ることが大切です。満足いくような仕上がりにならなかったとしてもとにかく提出しましょう。提出しても落とされる可能性もあるかもしれませんが、提出しなければ絶対に単位は出ないのですから。
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