最終面接ではよく、「わが社はあなたにとって第一志望の会社ですか?」と聞かれることがあります。
学生はいくつかの企業を複数受けていることが多いため、第一志望ではないにも関わらずこう聞かれて困ってしまうという人は多いようです。
嘘でも「御社が第一志望です!」と答えた方が良いのでしょうか?あるいは嘘をつかずに回答すべきなのでしょうか?「第一志望群」に関する質問にはどう答えるべきかについて、解説していきます。
- ・そもそもなぜ企業は「第一志望ですか?」と聞くのか
- ├内定を出したら入社してくれるのかを知りたい
- └本気度を知りたい
- ・第一志望か聞かれた時の回答例を紹介
- ├回答例①「第一志望群である」と答える
- ├回答例②「強く希望しているが2社で迷っている」と答える
- └嘘でも第一志望と答えた方がいいこともある
- ・第一志望かどうか聞かれた時のNGな回答
- ├「第三志望です」と順位を正直に話す
- ├理由もなく「はい!第一志望です!」とだけ言う
- └曖昧な回答はダメ
- ・「第一志望」に関する疑問を解消しよう
- ├「第一志望」と答えても内定を辞退することはできるの?
- └第一志望であることをアピールするにはどうすればいい?
- ・最後に
そもそもなぜ企業は「第一志望ですか?」と聞くのか
そもそもなぜ企業側は「わが社は第一志望ですか?」と聞くのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
内定を出したら入社してくれるのかを知りたい
企業が第一志望かどうか聞くのは、「第一志望ではないなら不採用にしよう」と考えているからではありません。最終面接までいけば、企業側も学生側に「選考されている」と考えるためです。
企業が「この学生に内定を出そう」と決めると、これまでの選考とは比べものにならないくらい手間がかかります。その後、学生が内定承諾をして入社することが決まると、さらに細かく手間とコストのかかる手続きが発生します。
しかし、学生に内定を出したものの辞退をされてしまうとこれらの手間、そしてコストがすべて無駄になってしまいます。さらに、内定を出す人数は決められていますから内定を出さなかった学生には断りの連絡を入れなければなりません。
本気度を知りたい
もちろん、「本気度を知りたい」という側面もあります。本当に自社に入社した後に強い希望と覚悟をもって業務を行う気持ちがあるのか、そういったことを確認しておきたいと考えていることも背景にはあるでしょう。
内定を出した学生に内定を辞退されてしまうと、無駄なコストがかかるだけでなく、他の第一志望だった学生の入社のチャンスを奪うことにもなります。企業側はできるだけこれらを避けるために最終面接の時点で学生に「確認」をしているのですね。
第一志望か聞かれた時の回答例を紹介
それでは、具体的に「わが社は第一志望ですか?」と聞かれた時の答え方を考えていきましょう。
ここでは、第一志望がいくつかあってその中の1社だけど、もしもB社から内定が出たらそっちに行くかもしれないな……と考えているケースを想定しています。少し迷いつつも、B社に気持ちが傾いている状態ですね。
回答例①「第一志望群である」と答える
志望度の高い企業が複数ある場合は、正直に「第一志望群です」と答えましょう。その上で、具体的にどの会社と迷っているかは伝える必要がありませんが、どのような点で迷っていて、どのような部分に不安な点があるのかを伝えてみるのも良いでしょう。
【回答例①】
「はい、御社は第一志望群です。現時点では1年目にどこまでの業務を任せて頂けるのかがわからないのですが、できるだけ多くの経験ができそうな会社に入社したいと考えています。そのため、可能な範囲で詳細をお伺いしたいです」
このように回答すれば、面接官が追加で詳細な情報を教えてくれる可能性もあります。
回答例②「強く希望しているが2社で迷っている」と答える
次は、「他にどこの企業を受けていますか」などと聞かれ、すでに競合他社の名前を出してしまっている場合です。
【回答例②】
「はい、御社を強く希望していますが、2社で迷っています。すでにお伝えしておりますように、私はB社の選考も受けております。御社とB社でどちらからも内定を頂けた場合はその業務の範囲と勤務地で最終的に決めたいと思います」
企業側としても、就活生が何で迷っているのか把握したいと考えています。上記のように、迷っているポイントを素直に伝えるのもありでしょう。
嘘でも第一志望と答えた方がいいこともある
とはいえ、嘘でも「第一志望です」と答えた方がいいこともあります。面接官の役85%が「『御社が第一志望です!』という就職活動生の言葉は、嘘でも仕方ないと思う」というデータもあります。
面接官によっては「相手(面接官)の気持ちに配慮して『第一志望です』と答える気配りが大切」と考える人がいることもあります。
前述の2つのように明確な、迷っているポイントが無い場合には嘘でも「第一志望です」と答えた方がいいこともあるかもしれません。
第一志望かどうか聞かれた時のNGな回答
逆に、NGな回答とはどのような答え方でしょうか?見ていきましょう。
「第三志望です」と順位を正直に話す
第一志望ではない場合、「第三志望です」というように、二位以下の順位を正直に話すことは避けた方が良いでしょう。
異性から「あなたのことは三番目に好きだけど付き合いましょう」と言われて良い気分はしないはずです。
理由もなく「はい!第一志望です!」とだけ言う
特に明確な理由を説明できないにも関わらず、「第一志望です」とだけ繰り返すのも逆効果です。
「第一志望です」と答えれば必ずその理由を聞かれますが、そこでしどろもどろになってしまうと、面接官からは「とりあえず勢いだけで言っているんだろうな」と思われてしまいます。
曖昧な回答はダメ
「わかりません」「まだ決めていません」など、曖昧な答え方は避けましょう。答えに詰まってしまうのも印象がよくありません。
面接中に悩んだり考え込むことのないよう、「第一志望」に関する質問にはどう答えるか、事前に決めておくのがいいでしょう。
「第一志望」に関する疑問を解消しよう
「第一志望」と答えても内定を辞退することはできるの?
「第一志望」と答えたからといって、必ず入社しなければならないわけではありません。最終面接などで、「御社が第一志望です」と答えても内定を辞退することは可能です。
志望度が高い企業の場合は、とりあえず「第一志望です」と答えてしまった方が、内定をもらえる可能性は高くなります。
「就活を続ける過程で志望順位が変化した」「より自分に合う企業が見つかった」などの理由で、第一志望の企業が変わることは決してめずらしいことではないので、心配する必要はありません。
第一志望であることをアピールするにはどうすればいい?
第一志望であることをアピールしたい場合は、その企業が開催するインターンシップに参加してみるのがいいでしょう。企業のインターンに参加することで、熱意があることや志望度が高いことをアピールすることができます。
インターンシップでは実際に仕事を体験しながら、仕事内容や社内の雰囲気を知ることができます。企業や仕事内容の理解が深まるので、志望企業選びで迷っている時は積極的にいろいろな企業のインターンに参加してみるのがおすすめです。
最後に
いくつかの企業で迷っている場合や、第二志望以下などの場合に「わが社はあなたにとって第一志望の会社ですか?」と聞かれると答えに困ってしまうと思います。状況に応じ、印象を損なわないように適切な回答ができるようにあらかじめ準備しておくことが大切です。
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