就職活動の最初に書かなければならないのが、履歴書やES(エントリーシート)です。書く内容やアピールすべきポイントについては、事前にしっかり考えていると思います。
しかし、いざ書こうと思ったときにふと湧いてくるのが、「ですます調」と「だ・である調」どちらで書くべきか、という疑問ではないでしょうか?
今回は、「ですます調」と「だ・である調」それぞれのメリットやデメリット、エントリーシートの暗黙の語尾のルールや常識について解説していきます。
- ・ESや履歴書は「ですます調」と「だ・である調」どちらで書くべき?
- ├答えは「どちらでもOK」
- ├それぞれのメリット&デメリットを理解し、志望企業ごとに使い分けよう
- └1つのエントリーシートでは「ですます」と「だ・である」を混在させない
- ・「ですます調」のメリット・デメリットとは
- ├「ですます調」のメリット
- └「ですます調」のデメリット
- ・「だ・である調」のメリット・デメリットとは
- ├「だ・である調」のメリット
- └「だ・である調」のデメリット
- ・最後に
ESや履歴書は「ですます調」と「だ・である調」どちらで書くべき?
答えは「どちらでもOK」
最初に答えをお伝えしてしまうと、「ですます調」と「だ・である調」どちらで書いても問題ありません。自分の書きやすい方で書いて大丈夫です。
しかしどちらを選択するにせよ、それぞれのメリット&デメリットがあることは理解しておきましょう。また、企業によってや、アピールしたい状況に応じて使い分けることがポイントです。
それぞれのメリット&デメリットを理解し、志望企業ごとに使い分けよう
まずはそれぞれのメリット&デメリットを知っておきましょう。「ですます調」と「だ・である調」はそれぞれ与える印象が異なり、「こういう場合には効果的」「こういう場合にはあまりよくない印象を与えてしまう」といった側面があります。
メリット&デメリットを把握したうえで使い分けることができれば、よりエントリーシートであなたの魅力をアピールすることができます。
1つのエントリーシートでは「ですます」と「だ・である」を混在させない
ただし、ひとつだけ注意しなければならないことがあります。それは、1つのエントリーシートで「ですます」と「だ・である」を混在させないということです。
1つのエントリーシートの中で「ですます調」と「だ・である調」が混在していると読んでいる人はあなたのことを統一性がなく、自信がある部分とない部分にムラがあるように感じてしまいます。
「ですます」と「だ・である」が混ざっている文章は読みにくく、「文章として不自然なのに自分で読み返さなかったのかな」と自己管理能力を疑われてしまうことにもなりかねません。「どちらかに統一する」という点には注意してください。
「ですます調」のメリット・デメリットとは
それでは、「ですます調」と「だ・である調」それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。まずは「ですます調」についてです。
「ですます調」のメリット
「ですます調」のメリットとしては、「丁寧な印象を与える」「文字数が増える」などがあります。
①丁寧な印象を与える
「ですます調」は読み手に対し、その文章から丁寧にものごとを伝えようとする姿勢が伝わります。普段のメールなどの文章でも、相手に対して敬意をもって接したいときや、目上の相手に対しては、「ですます調」を使用しますよね。
②文字数が増える
さらに、「ですます調」を使うことにより、文字数を稼ぐことができるというメリットもあります。ごくわずかではありますが、「だ」よりも「です」の方が1文字多いですし、「思う」と「思います」では結構違いますよね。
どうしても内容が少ないときは、エントリーシート全体を「ですます調」にすることにより文字数の総量をカサ増しすることができます。
③一般的なので安心
一般的には、履歴書やES(エントリーシート)は、「ですます調」で書く人が多いです。基本的にどちらを使用するか迷ったら、一般企業では「ですます調」にしておけば問題ないでしょう。
「ですます調」のデメリット
一方で「ですます調」には、「自信がなさそうな印象を与える」「文末が単調になる」などのデメリットもあります。
①「自信がなさそうな印象を与える」
丁寧な印象を与える分、どうしても少し自信がなさそうな印象を与えてしまうこともあります。「~だ」「~である」と断定口調で言い切ってしまえば、自分の確固たる意思があるようにも見えます。
しかし、「~です」「~ます」というと、「だ・である調」に比べ若干弱めな印象を与えます。
しかし、エントリーシートでそこまで言いきらなければいけない内容も多くはないため、基本的にはあまり気にする必要はありません。小論文や自分の意見を述べる必要がある文章では「だ・である調」を使用した方が力強さはアピールできます。
②文末が単調になる
「ですます調」を使って書くと、文章の最後が「〜ます。〜ます。〜ます」と単調になりがちです。
文末が同じ表現の繰り返しにならないように、「です」と「ます」を交互に使ったり、体言止めを使ったりと、工夫してみましょう。
「だ・である調」のメリット・デメリットとは
続いて、「だ・である調」のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
「だ・である調」のメリット
「だ・である調」では言い切ることにより、文章の説得力がますのが大きなメリットです。
①断定口調が自信のある印象を与える
「ですます調」のメリット&デメリットの逆にはなりますが、「だ・である調」のメリットとしては自信のある印象を相手に与えます。
特に、コンサルタント系や、商社など自分の意見を自信を持って伝えることが、業務上必須である場合などは「だ・である調」を使用することで自分の意見にしっかりと根拠と自信を持っていることがアピールできます。
②説得力が高まる
意見や思いを主張したい場合は、「だ・である調」を使って書いた方が説得力が高まるというメリットがあります。強い思いがある場合や何かを主張したいなら、「だ・である調」を使うのがいいでしょう。
③情報量が増える
「ですます調」を使って書くと文章全体が長くなってしまいます。「ですます調」だと文中でも敬語を使うため、スペースもその分多く使うことになります。
履歴書やES(エントリーシート)は、書き込めるスペースや文字数が限られているため、書きたい内容がたくさんある場合は、「だ・である調」を使うといいでしょう。
「だ・である調」のデメリット
「だ・である調」のデメリットは、かたい印象やきついイメージを与えてしまう可能性があることです。
①不確かなことを断定口調で書くと逆効果に
デメリットとしては、不確かなことや本当は自信がない内容を「だ・である調」で書いてしまうと、文章全体がブレてしまい、逆効果になってしまうこともあります。
もしもあまり自信がない場合や、言い切る必要のない内容の場合には「ですます調」を使用したほうが無難でしょう。
②かたい印象を与える
「ですます調」が柔らかい印象を与えるのと反対に、「だ・である調」は読む人にかたい印象を与えます。文章のイメージはその文章を書いた人のイメージにも影響を与えることを覚えておきましょう。
「だ・である調」の文章からは、とっつきにくい印象を受ける人もいます。人当たりの良さや親しみやすさをアピールしたい場合は、「だ・である調」は適していません。
最後に
エントリーシートでは「ですます調」と「だ・である調」どちらで書いても問題ありません。しかし、書く内容や企業によって使い分けることが大切です。もしも迷ってしまう場合には、基本的には「ですます調」を使用するようにしましょう。
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