就活をしていると「仕事のやりがい」について考える機会があるでしょう。
仕事のやりがいとは実際に社会人として社会に出て働いたことのない学生にとってはとっつきにくく、イメージがしにくいものであり、本当にそんなものあるのか、と疑ってしまいたくなることもあります。
しかしながら、就活で仕事を選ぶ際の軸として「やりがいを得られるか」ということは大事な要素であり、やりがいを正確に理解して志望動機や企業選定を行わないと、ミスマッチの原因にもなります。今回はそんな仕事のやりがいについて就活における意義やどんな例があるのかをご紹介します。
就活における「仕事のやりがい」
採用担当者にとって、仕事のやりがいやモチベーションについて質問することは、未就業の学生に対して仕事への価値観を確認しているものとして捉えてよいでしょう。つまり、採用面接において、仕事のやりがいやモチベーションへの質問とはあなたの考えを知り、その考え方が企業における仕事への価値観と合致しているかどうかを判定するのです。
例えば、チームプレイ重視の企業に対して、個人としての働き方を重視したいと答えてもミスマッチとなり、そもそもの価値観が合っていなかったから企業としては採用できないという展開になるのです。それゆえに、あなたの就活において、仕事への価値観やモチベーションを正確に説明できるようになっておかないと、企業としてもマッチング出来ないということになります。
「仕事のやりがい」の表現例
仕事のやりがいで評価されるポイントとしては、次の通りです。
・成長や進化など、前向きな価値観があるか
・困難に対して逃げずに対応できる気概がある
・変化を楽しむことができ、自己変革ができる
これら3つは実際にビジネスの現場で出た際に、重要となってくる価値観であり、プロジェクトや営業先において、どんな困難があろうとも、逃げずに結果を出して戻ってくるかという点で重視されています。では、表現例を見てみましょう。
【表現例】
「私にとっての仕事のやりがいは困難に対して逃げずに目標を達成して自らのみならず、お客様と共に目標を達成できたときになると考えています。というのも、サークル時代に全国大会の運営において、参加者と協働して大会を成功させた経験において、意思疎通の不具合などの困難がありましたが、それらのハードルを乗り越え、参加者と喜びを共有できたときに達成感を覚えることができたからです。この経験が仕事でも重要な考えになると感じており、困難に逃げない姿勢を大事にしたいです。」
「私の喜びややりがいはお客様からの感謝と笑顔です。私は過去に家庭教師として、偏差値30代の高校生を一念発起して偏差値60まで伸ばし、志望校合格に導いた経験があります。その際に教え子からもらった感謝の念と笑顔が何よりの報酬として実感でき、様々な困難や苦しみも難なくこなせるようになると感じました。」
「私のやりがいは結果です。私の原体験としては、毎年予選敗退で終わっていた全国学生ディベート大会において、3年掛けて予選を突破し準優勝までたどり着いたことです。この経験を通じて、諦めずに結果が出るまで挑戦し続ける姿勢の重要性を学びました。この経験は仕事でも結果を出すことに妥協をしない姿勢につながると考えており、大事にしていきたいです。」
「仕事のやりがい」の準備の仕方
とはいえ、いきなり仕事のやりがいについてイメージの湧かない人も多かろうと思います。それゆえ、自分の考え方・価値観を理解することから始め、その考え方が仕事観につながるように準備しましょう。
まず、いきなり自分の考え方を簡潔にかつ誰にとっても分かりやすく表現することはできません。逆に安易に価値観をまとめて自分の考えは絶対にこうであるとして視野を狭めてしまった場合、面接官になぜを繰り返されて、結局突き崩されてしまい、準備不足の烙印を押されかねません。自分ではそんなつもりはなかったでは後の祭りで、意図せずに自ら選考から脱落してしまうのです。
よって、まずは過去の経験や体験で感じたことを書き出してみて、その都度その都度何を考えていたのかひたすらに書いてみましょう。もれなくダブりなく書いてみれば、今まで気づかなかった感覚や価値観を見出す契機となるでしょう。この作業自体にはかなり時間が掛かってしまいますが、ここでぶれてしまうと基礎作りができなくなってしまうため、侮らず腰を据えて準備しましょう。
そして、経験を書いたのちは問題や困難を思い出してみましょう。それぞれの問題や困難に対して、その都度その都度それらの問題へ何を考えてどう動いたのかを書き出してみましょう。その時に変わらず持っている志向性や価値観があなたのぶれない考え方となってそのまま将来的に通用ないし基盤となっていく仕事の価値観となるでしょう。ここで突き詰めることができれば、ぶれない軸となって、一本筋の通った価値観として表現できるようになります。
最後に、書き出した価値観を誰かに語って、イメージ出来るか確認してみましょう。何よりもよくないのが、独りよがりになってしまい、伝えたいことを一つも伝えることが出来なくなってしまうことなのです。重要なのは、あなた自身が目の前にいる面接官に対して、初対面にも関わらず、あなたの価値観をイメージできるかどうかなのです。
仕事のやりがいを就活に活かすために
更に、やりがいを上手く表現するために、OBOG訪問や説明会で先輩に対して、「あなたの仕事でのやりがいは何でしょうか?」、「仕事で一番の喜びや達成感を感じたのはいつですか?」を質問してみましょう。これらの質問をすることによって、先輩たちの考え方も理解できますし、今後あなたが就活において仕事のやりがいを準備する際に参考となるでしょう。採用ホームページの先輩エピソードでも表現されていますので、参考にしてみると、何が仕事のやりがいなのか明確になっていくでしょう。
重要なのは、自分で見て経験した体験であり、そこから導きだされた価値観が今後の仕事においても活きるかどうかが上手く表現できるかが就活の結果を決めていき、ひいてはあなたが歩みたいキャリアになるかどうかも決まるのです。本稿を読んで、仕事のやりがいについて具体的なイメージが湧いて頂ければ幸いです。
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