隙間産業とは専門的で規模の小さな市場のことです。起業家は事業を成功させるために隙間産業を狙えとよく言われますが、実は就活生にとってもメリットがあります。今回は、隙間産業のメリットや隙間産業に成功している企業について紹介します。
- ・隙間産業とは
- └隙間産業の具体例
- ・就活生にとっての隙間産業のメリット
- ├競合がいないため安定している
- └顧客と深く関わることができる
- ・隙間産業に成功している企業
- ├ 研削盤の「ミクロン精密株式会社」
- ├ ⾃動計量包装値付機の「株式会社イシダ」
- └セロハン/パルプから作られたフィルムを扱う「フタムラ化学株式会社」
- ・最後に
隙間産業とは
隙間産業は実用日本語表現辞典によると以下のように定義されています。
「市場規模が小さく大手が参入していない事業領域を指す語。一般的には「隙間市場」または「ニッチ産業」などと呼ばれる」
このように隙間産業とは大企業が収益性があまり見込めないために参入しない領域にあえて攻めていくビジネスのことです。ビジネス上の”隙間”は他の企業が稼働しない「時間の隙間」、狭い顧客をターゲットにする「ニーズの隙間」などいくつかの種類があります。
隙間産業の具体例
日本で隙間産業に成功した事例をいくつかみていきましょう。
【女性専用24時間ジム】
女性のみが使える24時間営業のフィットネスジムです。これまで女性のみのフィットネスはありましたが営業時間が短いのが一般的でした。そのため利用者は学生や高齢者が大部分を占めていました。24時間営業のフィットネスジムは深夜の利用者が少なく、施設内外での防犯に不安があるため女性の深夜利用は少ない傾向がありました。
このような現状を踏まえて夜にしか運動できない社会人女性をターゲットにした「ニーズの隙間」を狙って成功した事例といえるでしょう。
【朝早く営業する歯医者】
こちらもジムと同じく忙しい社会人を狙った事例です。歯医者は通常平日の日中にしか営業しないため、週末の診療は混雑することが多いです。
この歯医者では朝早くから営業することで社会人が仕事の前に歯医者に行くことができるため、混雑を回避することができます。営業時間で他の歯医者と差別化を行い「時間の隙間」を狙った事例です。
【香水のサブスク】
香水のサブスクは株式会社High Linkが提供するCOLORIA(カラリア)というサービスです。香水は単価が高く量も多いため1本を長く使い続けます。そのため学生や色々な香りを試したい人は購入しづらいというデメリットがありました。
COLORIA(カラリア)では1か月で使いきれる量の香水が毎月届きます。高級ブランドの香水が安価でいくつも試すことができるためSNSを中心に人気が出ています。
就活生にとっての隙間産業のメリット
隙間産業の定義と事例を紹介してきましたが、就活生にとってはどんなメリットがあるのかみていきましょう。
競合がいないため安定している
隙間産業は競合企業が少ないため価格競争に巻き込まれず安定したビジネスを行うことができます。規模も大きくない企業が多いため就活生からそれほど知られていないこともあります。安定しているものの倍率がそこまで高くないのがメリットといえるでしょう。
ただし、現在は競合がいない業界でも時間の経過で他の企業も参入してくる可能性があります。その企業が独占できているのは専門的な技術があるためか、それともアイデアが斬新なだけでマネされる危険性があるのか見極める必要があります。
顧客と深く関わることができる
狭いニーズに対応する企業であることから顧客により深く関わることが可能です。数をこなすよりも1人ひとりの顧客に向き合うビジネスがしたいと考える就活生にとってはピッタリの業界でしょう。
隙間産業に成功している企業
ここからは経済産業省が発表している2020年版「グローバルニッチトップ企業100選」を参考に隙間産業に成功している企業をいくつか紹介します。
研削盤の「ミクロン精密株式会社」
1社目は研削盤を製造している「ミクロン精密株式会社」です。研削盤とは、高速で回転する砥石を被加工材に少しずつ接触させることで、金属や木材、樹脂などの表面を削り取り、仕上げを行うための工作機械のことです。
ミクロン精密は理想の真円をもった加工物をめざしており、高い技術でセンターレス研削盤や内面研削盤を作り出しています。
⾃動計量包装値付機の「株式会社イシダ」
2社目は食に関わる機械をつくる「株式会社イシダ」です。株式会社イシダの主力製品は⾃動計量包装値付機です。これはスーパーのお肉や魚のトレーの計量、ラップ包装、ラベル貼りまでを自動で行う機械です。
特殊なニーズであるものの、需要の大きいスーパーで利用する製品であることから成功しています。
セロハン/パルプから作られたフィルムを扱う「フタムラ化学株式会社」
3社目は素材会社の「フタムラ化学株式会社」です。主力製品は包装用フィルムです。包装用フィルムとはネットショッピングで商品を注文した際に使われる梱包材や、食品の個包装などです。流通業や食品業など幅広い業種で重宝されている製品となっています。
最後に
隙間産業は比較的安定しており、顧客とも時間をかけて向き合えることから就活生にもおすすめの業界です。企業の将来性や安定性をみるための指標として活用してください。
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