大学生は留学すべき?留学のメリットとデメリット

最近は、「グローバル化」や「ダイバーシティ」等の言葉がよく聞かれるようになってきました。これからの社会で活躍するには、語学力や国際感覚が必要だとも言われます。

大学生は、語学力や国際感覚を身につけるために、留学をするべきなのでしょうか?留学をすることのメリットとデメリットを確認しながら、留学の必要性について考えてみましょう。

留学
目次

短期留学と長期留学

ひとくちに留学といっても、留学をする期間によって大まかに2種類に分かれます。

気軽に行ける短期留学

おおむね、数週間から3カ月程度までの留学を指します。春休みや夏休みなど長期の休暇期間を使って、日本の大学を休学をせずに参加できるのが特徴です。3ヶ月以内であれば、学生ビザを取得することなく留学することができますので、費用さえあれば誰でも参加できる気軽さがあります。

しっかり力をつける長期留学

おおむね、半年以上の留学を指すことが多いです。長期留学の中でも、「休学留学」といって日本の大学に籍を置いたまま休学し、海外に半年~1年間、留学する形もありますし、「認定留学」といって、留学先での取得単位を、日本の大学の単位に振り替えられる形もあります。

大学生が留学するメリット

よく、「留学はした方がいい」と言われますが、留学にはどんなメリットがあるのでしょうか。

語学力がつく

留学に行く学生の大きな目的は、「語学を習得する」ということではないでしょうか。当然ながら、留学先では常に外国語を聞き、話すことになりますので、自ずと日常会話は身についていきます。

一般的に、語学力は2カ月程度でレベルが1つ上がると言われていますので、どれくらいのレベルを身につけ、どれくらいの期間行ってこれるのかの参考にすると良いでしょう。

たくさん日本からの留学生がいる環境だと、日本人同士で固まってしまうことがあります。これではなかなか語学が身につきませんので、なるべく日本人同士で固まることなく、現地の方との交流を大切にしましょう。

国際感覚が身につく

日本でも、最近は「ダイバーシティ」という言葉がよく聞かれるようになってきました。「ダイバーシティ」とは、「多様性」のことです。

留学先では現地の方だけでなく、同じく留学に来た他国の留学生や日本からの留学生など、様々な方と出会うことになり、まさに「多様性」の中で生活することになります。

異なる年齢、価値観、文化を持った人々がいる中で、積極的にその人たちと交流しない手はありません。自分と異なる生き方や考え方を知れば、視野も広がるでしょう。

人脈ができる

私の友人も学生時代に1年間、中国に留学をしていました。周りには中国人、タイ人、韓国人、マレーシア人、日本人もいたそうです。

「生まれ育った環境や文化、生活習慣、価値観は違っても、それを認め合うことで非常にいい仲間になれた」と、その友人は言っていました。そして、そこでできた人脈は現在おこなっている貿易の仕事に活かされているようです。

もちろん、すべての人が留学で得た人脈を仕事に活かせるわけではありません。しかし、どこかでその人脈が活きることもありえます。せっかくの留学先での出会い、ぜひ大切にしましょう。

社会人だと行きにくい

大学生であれば、長期休暇を利用して短期留学したりと留学しやすいですが、社会人はなかなか行く暇がありません。会社の制度を利用して留学することもできますが、学生時代と比べてしまうと自由度はどうしても下がってしまいます。留学に行きたい方は大学生のうちに行くことをおすすめします。

大学生が留学するデメリット

ここまでは、留学のメリットをご紹介してきました。では、デメリットはどんなものがあるのでしょうか。

費用がかかる

ある調査では、留学の総費用として1年間で217万円かかる、というデータが出ています。1年間の長期留学では、おおむね200万円以上の費用を捻出しなければなりませんし、数週間から1カ月程度の短期留学でも、50万円程度の費用が必要となります。

アルバイトをがんばってお金を貯めたとしても、なかなか留学費用をすべて自分でまかなうことができる学生は少ないのではないでしょうか。少なからず、ご家族からの援助が必要になる場合が多いでしょう。

ホームシックや孤独

もしも外国語が苦手な方が留学をした場合、最初の1〜2ヶ月は「周りの人が何をしゃべっているのかわからない…」といった状況が続き、非常に辛い期間になります。それに加えて、家族や友人から離れての生活では、ホームシックになる留学生も少なくありません。

短期留学の場合、精神的に辛いまま帰国し、語学力もさほど身につかず、「何のために留学に行ったのか」となるケースもありますので、留学に行く前にある程度の語学力を身につけておくことをおすすめします。

「滞在期間をどう過ごしたいか」「どのレベルまで語学力をあげたいか」などをしっかり考えて留学することが必要になるでしょう。

治安や生活様式の違い

よく、「日本は平和だ」と言われます。日本にいる感覚でいると、思わぬトラブルや危険に巻き込まれる可能性があります。

例えば、カフェでカバンを置いたままお手洗いに行き、戻ってみるとカバンがなくなっていたなど、日本ではなかなかありえないことが外国では当たり前に起こるのです。国や都市によっては、危険だから夜道を1人で歩いてはいけない、という場所もあります。危機管理をしっかりすることが大事です。

また、生活様式も日本と外国では異なることが多く、最初のうちは戸惑うことが多くなるでしょう。例えば、国によっては家庭のトイレに鍵がついていないことが多く、トイレが開いているときにはドアを開けっぱなしにし、トイレに人が入っているときはドアを閉める、などのちょっとした違いがあります。留学先の生活習慣や文化を事前に調べておくことで、戸惑いを少しでも減らすことができるでしょう。

大学生が留学する理由・しない理由

大学生が留学をする理由

実際に留学をした大学生が留学を決意した理由で一番多いのはやはり「語学力の向上」。そのほかには、「海外旅行がしたかった」「将来海外で働くため」などの理由から留学する学生が多いようです。

大学生が留学をしない理由

文部科学省の「若者の海外留学を取り巻く現状について」という調査によると、大学生が留学を思いとどまる理由は、以下のようになっています。

1位 帰国後に留年する可能性が高い (67.8%)
2位 経済的理由 (48.3%)
3位 帰国後の単位認定が困難 (36.8%)

就職に対する不安や、費用、大学の制度などが大学生の留学を阻害する要因となっているようです。

就職や進級に影響がないかどうかなども考慮して、留学時期や期間を決定するようにしましょう。

さいごに~留学の目的を問い直そう~

ここまで、留学のメリットとデメリットをお伝えしてきましたが、「留学をした方が良さそうだから」といった曖昧な理由で留学に行くことは、せっかくの学びの機会を自分で台無しにする行為です。

自分が何を実現して帰ってきたいのか、目的をしっかり持つことで、留学で実りある経験ができるかどうかが変わってきます。つまり、目的が明確な留学はするべきだと思います。ぜひ、学びの多い留学をして、一回りも二回りも成長して日本に帰ってきてください。


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