理系にも公務員になる選択肢がある!?理系公務員の職種・仕事内容について紹介!

公務員と言えば、文系の職種ばかりがイメージされるかもしれません。しかし、理系の学生だからこそ自分の専門性を生かした公務員になるという選択肢があります。

それが「技術系公務員」と呼ばれるものです。この理系(技術系)公務員のことは意外と知らない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、理系公務員の職種や仕事内容について詳しくご説明します。

理系にも公務員になる選択肢がある!?理系公務員の職種・仕事内容について紹介!
目次

理系公務員の仕事内容とは?

専門知識を駆使して行政に生かす

理系公務員の仕事内容の1つは、自分の専門知識を駆使して、国や地方自治体でのサービスに生かすことです。

例えば、数学科出身の就活生であれば、人口の変化をはじめとする統計調査に専門性を生かせます。また、化学を専門とする就活生なら、大気汚染や水質汚染の調査や保全のための対策の立案などに取り組んでいくことができるでしょう。

公的研究機関で研究活動に取り組む

理系公務員の仕事内容としては、公的研究機関での研究活動も挙げられます。国家公務員であれば、国土地理院や気象研究所など各省庁のもとにある国立研究所で、日本全体をさらに良くするための研究に取り組んでいきます。

また、地方公務員であっても、各自治体の研究機関で、地域住民が安心・安全に過ごせるように研究活動に勤しむことになります。

理系公務員になるには?

理系公務員になるには、国家公務員と地方公務員で次のようなルートを辿ります。

■国家公務員の場合
国家公務員試験で技術系区分に合格→各省庁の採用試験を通過。あるいは、国家公務員総合職試験に合格→各省庁に属する研究機関の採用試験を通過することで理系公務員になることができます。

国家公務員は総合職と一般職に分かれていますので、自分が目指すキャリアを考えながら選択するようにしましょう。

■地方公務員の場合
地方公務員の理系区分に合格すると、理系公務員になることができます。

どのルートも簡単な道のりではありません。しっかり対策した上で、公務員試験に臨むことが必要です。

理系公務員の職種とは?

建築職

「建築職」はその名の通り、建築物の新築・増改築・改修などに携わります。

国家公務員の建築職であれば、各省庁に属する建築物・大使館・領事館・刑務所・拘置所などの施設の建築を担当します。建築物の耐震基準や省エネ基準などを決定するのも仕事の1つです。

地方公務員の建築職では、既存の公共の建築物の災害対策工事を行ったり、景観や文化財の維持に取り組んだりといった活動を行います。

土木職

河川や道路、公園などのインフラを整えるのが「土木職」です。

国家公務員の土木職であれば、諸外国との窓口となる空港や港湾の整備にも取り組んでいきます。地球温暖化など環境問題が重視される現代では、省エネ化や新エネルギーの開発なども土木職の仕事となります。

地方公務員の土木職では、地域を走る道路や上下水道の整備や保全、建築物の耐震工事などに取り組んでいくことになります。

機械職

あらゆる機械やシステムの操作・運転を担うのが「機械職」です。

国家公務員の機械職の場合、国の保有する空港・港湾・国道・ダムの設備管理やメンテナンスに取り組んだり、税関での検査機器の運用を行ったりといった例が挙げられます。

地方公務員の機械職でも、学校や図書館などの公共施設、電車やバスなどの公共交通機関、上下水道などの設備の点検や修理に取り組みます。

電気・電子・情報職

電気や情報通信機器に関する専門的な研究・企画立案を行うのは「電気・電子・情報職」です。

国家公務員の電気・電子・情報職は、日本の電気や情報通信における基準や規制を行っていきます。また、官公庁に属する機関などの電気設備の設置・点検・修理にも携わります。また、国が保有する大量のデータを管理するのも電気・電子・情報職の役割です。

地方公務員の電気・電子・情報職は、自治体のデータベースやネットワークの効率化、各施設の電気設備の点検・修理・保全も担います。

化学職

大気や水質などの環境問題、食糧の衛生問題などに携わるのが「化学職」です。

国家公務員の化学職は、化学物質が食糧や製品を通して人体に与える影響を研究・調査して使用量を規制したり、廃棄物や排水・排気が環境を汚染する程度を調べたりといった活動を行います。

地方公務員の化学職は、上下水道や河川の水質検査、レストランやスーパーなどでの食品の衛生監査などに取り組みます。また、インフルエンザや食中毒などの病気を予防するよう地域住民に呼びかけることも大切な仕事です。

理系公務員の仕事の魅力・やりがい

専門知識をいかせる

これまで大学や大学院で学んだ専門知識をいかせるのが、理系公務員の仕事の大きな魅力でしょう。

技術系公務員は高い専門知識が必要となる仕事をしながら、仕事を通じてさらに専門性を高めていくことも可能です。

大きなプロジェクトに関わることができる

大規模なインフラ整備や環境問題など、国家プロジェクトのような規模の大きなプロジェクトに関わることができるのも、理系公務員の仕事の魅力です。

国や地域の安全に関わる仕事も少なくありません。国や地域、国民が安心して暮らすことができる環境・システムづくりに貢献できるので大きなやりがいも感じられるはずです。

地域に貢献できる

地域の発展に貢献できるというのも、技術系公務員の魅力のひとつです。技術系公務員は、専門性をいかして、地域の課題を解決したり、地域を発展させるプロジェクトに関わることができます。

地元や特定の地域に愛着がある方は、地域に貢献できる技術系公務員の仕事にやりがいを感じられるはずです。

安定した環境で働ける

理系公務員に限ったことではありませんが、景気に左右されることなく安定して働けるのが公務員として働くメリットです。

他にも公務員として働くと、福利厚生が充実している、穏やかな職場が多い、などのメリットがあります。

最後に

理系公務員の職種には、ここまでご紹介した以外にも農学職・薬学職・林学職・水産職・物理職・造園職・獣医職などがあります。ぜひ自分の専門性が生かせる職種を選んでください。

また、理系公務員試験では専門性の高さはもちろん求められますが、公務員試験も通過できるだけの力を身に着けていることが大前提です。理系の就活生は日々の研究活動や論文執筆に追われ、公務員対策が甘くなりがちです。

他の就活生に差をつけるためにも、筆記試験や面接についてしっかりと対策しておきましょう。


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