「秘書検定」ってどんな資格?就活で有利になるのは何級から?

就活を始める前に、「何か資格を取っておいた方が良いのかな?」と思ったことはありませんか?「多少なりとも有利に働くのであれば資格を取っておきたい!」という大学生も多いでしょう。

ここでは、就活生が多く取得する資格である「秘書検定」について解説します。「取得するメリットは?」「何級からエントリーシートに書いても良いの?」など、就活生が気になる疑問にもお答えしていきます!

【大学生が取るべき資格】秘書検定編
目次

「秘書検定」ってどんな資格?

「秘書検定」とは

そもそも、秘書検定とはどんな資格なのでしょうか?「秘書検定」といっても、秘書になりたい人だけに役立つ検定試験ではありません。

秘書検定の試験内容は、社会人として、基本的なマナーや一般常識がベースです。それに加えて、秘書としての振るまい、目上の方との接し方について、その知識や技能を問う内容になっています。

「秘書検定」の階級

秘書検定には、3級・2級・準1級・1級の4つの級があります。3級・2級は筆記試験のみ、準1級・1級は、筆記試験に加えて面接試験が課されます。

「秘書検定」の試験

秘書検定の試験は全級ともに、「理論(必要とされる資質・職務知識・一般知識)」と「実技(マナー・接遇・技能)」の2つの領域に区分されており、両方の領域において、正答率が60%以上だった場合に合格となります。

3級・2級・準1級はマークシート方式の選択問題と記述問題ですが、1級はすべて記述問題になりますので、難易度はグッと上がります。選択肢から選ぶ問題の場合も、選択に迷うような問題が多く出題されますので、注意が必要です。

秘書検定試験の内容

ここでは気になる秘書検定試験の内容について詳しく紹介していきます。

筆記試験の内容

筆記試験の出題範囲は、以下の通りです。

・必要とされる資質
秘書に必要な考え方について問います。秘書は「上司を立てる」ということが非常に大事な仕事ですので、上司が何を求めているのか察することや、勝手な判断をせずに上司の意向を反映させることが必要になります。

・職務知識
上司だけでなく、他部署や他社(取引先)と円滑に仕事を進めていくための知識を問います。上司不在時の対応や、取り次ぎの仕方などが出題されます。

・一般常識
社会人として知っておきたい一般常識について問います。国際機関の略称や、経済活動に関する用語の説明などがよく出題されます。

・マナー・接遇
敬語などの言葉遣いや電話対応、名刺の取り扱いやお客様の案内の仕方など、社会人として必要なマナーについて出題されます。就活でも使える内容が多くあります。

・技能
事務の仕事をおこなう上で必要な知識を問います。手紙の書き方や書類整理の仕方、伝言メモの書き方などが出題されます。

面接試験の内容

面接試験については、準1級では「あいさつ」「報告」「状況対応」について、1級については「報告」「応対」についての実技(ロールプレイング)をおこないます。

課題に対して正確に対応するだけでなく、振る舞いや言葉遣いから、感じの良さ、明るさ、きちんとしているか、なども判断しています。

秘書検定を取得するメリット

ここまでは、秘書検定はどんな資格試験なのかというお話をしてきました。では、秘書検定は実際に就活に役立つのでしょうか?ここからは、秘書検定を取得するメリットについてお伝えしていきます。

一般常識があると判断される

前述の通り、秘書検定では、敬語、電話応対、書類の書き方など、社会人に必要なマナーや一般常識が問われます。

どういった職種に就くにせよ、基本的な一般常識をすでに持っている、という評価をしてもらえるところが、1つめのメリットと言えるでしょう。

事務職でも活かせる知識が得られる

秘書検定では、名刺の整理の仕方や、書類のファイリングの仕方、冠婚葬祭のマナー、来客応対など、事務職の業務に直結するような内容も、多く出題されます。

秘書だけでなく、事務や総務などの職種においてもベースとなる知識を持っている、と評価してもらえるでしょう。

好感度の高い応対ができると判断される

秘書検定で合格するためには、目上の方や上司、経営者などと接するために必要な考え方を持っているかも重要なポイントです。

一番重要な考え方は、「相手を立て、気持ちよく仕事してもらうための振る舞いをする」ということです。そのため、秘書検定を取得している学生に対して企業は、「感じのよい振る舞いをしてもらえそう」と、期待感をもちます。

当然ながら面接では、目の前にいる就活生を見て感じの良さなどを判断していきますので、実践ができなければ意味がありません。しかし、例えば書類選考で2人のうちどちらを面接に呼ぼうか…などといった場面では、1つの判断材料になることは、間違いありません。

「秘書検定」についての疑問を解消!

ここでは「秘書検定」についてよくある疑問に答えていきます。

何級から履歴書・エントリーシートに書いていい?

何級であろうと、書いてはいけないということはありません。しかし、3級については高校生でも取得している人が多いことを考えると、2級以上であれば多少なりともプラスに働くと考えられます。これは、英検など他の検定試験にも言えることです。

大学の資格取得講座などで、2級を取る学生はそれなりにいますので、準1級や1級を取得していれば、企業側の目にとまることも多くなると言えるでしょう。ちなみに私は1級を取得しているのですが、面接ではほとんどの企業で「1級持ってるの?」「どうして1級まで取ろうと思ったの?」など、話題にしていただけました。

一般的には「秘書検定」とよばれていますが、正式名称は「秘書技能検定試験」です。履歴書やエントリーシートには必ず正式名称で記入するようにします。
記入例:
取得年月日 秘書技能検定試験合格

秘書検定の合格率はどのくらい?

秘書検定の合格率は、3級で60%~70%、2級で50%~60%、準1級で40%程度、1級で30%程度となっています。2級までは、独学で問題集を繰り返し解くだけでも、十分合格できるだけの知識は身につけられます。

面接のある準1級・1級については、講習を受けるか、面接対策DVDを利用するなどすると、より合格に近づいていくでしょう。

秘書検定がいかせる職種や仕事は?

秘書を目指すなら、もちろん「秘書検定」はプラスに働きます。秘書志望なら、最低でも2級以上には合格しておきましょう。社長秘書や役員秘書を目指すなら、準1級・1級を目指したいところです。

その他にも、一般事務の仕事や営業事務などサポートの仕事でも、「秘書検定」の知識や技能は役立つので、仕事でも十分にいかすことができます。

秘書検定は男性でもプラスになる?

秘書検定の内容はいわゆる「ビジネスマナー」と言えるものがほとんどなので、男性が身につけてももちろん無駄になることはありませんし、仕事でもいかすことができるでしょう。

秘書検定を受験するのは女性が多く、男性の受験者は非常に少ないです。男性で秘書検定を取得している人は少ないので、面接などで話のきっかけになることが考えられます。秘書検定は男性が取得しても十分プラスになる資格です。

秘書検定の勉強方法は?

秘書検定対策用のテキストが出ていますので、テキストを参考にしながら勉強するのがいいでしょう。過去問を解くことで、出題傾向はだいたい把握することが可能です。

2級までは独学で十分対応可能ですが、準1級・1級はテキストだけの勉強では難しいでしょう。臨機応変な対応やマインドを学ぶ必要があります。

準1級・1級対策として、アルバイトやインターンなどで事務の仕事を経験してみるのがおすすめです。事務の仕事を実際に体験することで学べることも多く、試験にもプラスに働くでしょう。

最後に

大学生に人気の資格検定、「秘書検定」。幅広く社会人に求められる知識や技能が問われるもので、秘書を目指す方だけでなく、様々な職種を目指す方にも有用であることがおわかりいただけたでしょうか。

しかしながら、知識があるだけで、それを実践できなければ意味がありませんね。就活では、面接やエントリーシート提出など、秘書検定の試験勉強で学んだことが活かせる場がたくさんあります。ぜひ、就活の場にしっかり活かしてくださいね。


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