就職活動を見据えて「公認会計士」の資格取得を検討する方は少なくありません。しかし、大学生にとって公認会計士は馴染みがないため、「公認会計士ってどんな仕事をしているんだろう?」「公認会計士ってどこで働いているの?」と疑問を抱いている人も多いのではないでしょうか。
今回は公認会計士の就職実態について需要や就職先を解説するとともに、就職活動対策についてもご紹介します。
- ・公認会計士とは?
- ├独占業務「監査」が主な仕事
- └監査以外の仕事
- ・公認会計士の就職実態とは?
- ├公認会計士の需要
- └公認会計士の就職先
- ・公認会計士の就職活動対策
- ├試験終了後から内定までのスケジュール
- └試験が終わったらすぐに就活対策を始めよう
- ・まとめ
公認会計士とは?
独占業務「監査」が主な仕事
企業は投資家に「株式」を売り出すことで、事業に必要な資金を調達しています。投資家は企業が公開している財務情報を見て「この企業は順調に売上を伸ばしている」「この企業の経営状態は良いから倒産はしないだろう」と判断して株式を購入します。
しかし、経営危機に陥った企業が「とにかく資金調達しよう!」と、財務情報を改ざんして投資家を騙す危険性があります。そのため、公認会計士が第三者の立場から企業の財務情報をチェックし、その信頼性を保証することで、企業は「社会的信用」を示すことができ、投資家は安心して投資ができます。
このように財務情報の信頼性を担保する業務を「監査」といいます。監査は公認会計士のみが行うことを許された独占業務です。
監査以外の仕事
公認会計士は、監査のほかには次のような業務を行っています。
税務業務:公認会計士は税理士登録をすれば、税理士同様に税務書類作成や税務相談などの「税務業務」を行うことができます。
コンサルティング:企業の経営戦略や企業再生計画の策定など、経営に関する相談全般に対応します。
公認会計士の就職実態とは?
公認会計士の需要
公認会計士は人材の需要が高い「売り手市場」の状態が続いています。その理由としては、これまで公認会計士として活躍していた団塊の世代の多くが70代後半となって引退すると同時に、少子高齢化の影響で新たに公認会計士になる人が減り、現役公認会計士の数そのものが減少していることが挙げられます。
従来の日本会計基準よりも厳しいIFRS(国際会計基準)を導入する企業が増え、公認会計士の作業量が増えたこと、監査業務以外で活躍する公認会計士が増加していることなども後押しし、公認会計士の需要は今後しばらく高い状態を維持すると予想されます。
公認会計士の就職先
公認会計士の代表的な就職先としては次のようなところが挙げられます。
■監査法人:監査業務を行う企業です。特に採用者数の多い監査法人4社(新日本有限責任監査法人、有限責任監査法人トーマツ、有限責任あずさ監査法人、あらた監査法人)は「Big4」と呼ばれています。
■会計事務所や税理士事務所:中小企業の監査や税理士業務などを行います。「コンサルティング専門」や「M&A専門」など独自の強みを打ち出す事務所もあります。
■一般企業:一般企業の経理部や財務部で専門知識を生かして働く「組織内会計士」もいます。また、「CFO(最高財務責任者)」として企業の経営を担っていくケースもあります。
公認会計士の就職活動対策
試験終了後から内定までのスケジュール
公認会計士試験は3回に分けて実施され、最後の「論文式試験」を終えるのは8月中旬になります。8月後半には多くの監査法人が会社説明会を開催するため、この段階で志望する企業を決めておきます。
毎年11月には公認会計士試験の合格発表が行われ、合格発表直後から監査法人のエントリー受付・面接予約が開始されます。エントリーした翌週に面接、その次の週には内定が出るといったケースも少なくありません。非常に短期間で就職活動が終わるのが公認会計士の特徴です。
試験が終わったらすぐに就活対策を始めよう
短期間で勝負が決まってしまうため、のんびりと準備する余裕はありません。公認会計士試験が終わったらすぐに業界研究、企業分析、エントリシートの書き方、面接対策などに取り掛かりましょう。
特に公認会計士は企業の経営陣と関わる機会が多いため、ビジネスシーンにふさわしい身だしなみや言葉遣いができているか重点的にチェックされます。
■髪
・寝ぐせがないか
・前髪が目にかからず額が出ているか
・髪が肩にかからないようにまとめているか(女性)
■顔
・眉を整えているか
・ヒゲを剃っているか(男性)
・メイクが派手過ぎないか(女性)
■スーツやシャツ
・自分の体に合ったサイズや形であるか
・汚れやシワがないか
・落ち着いた色か(スーツは黒や紺、シャツは白がおすすめ)
■足
・黒の靴下か(男性)
・ナチュラルベージュのストッキングか(女性)
・革靴に汚れがないか
これらのポイントをよくチェックして面接に臨みましょう。自分では「できている」と思っても客観的には異なる印象を与える場合があります。キャリアセンターでチェックしてもらっても良いですし、就活を終えた友人がいれば見てもらうのも良いでしょう。
まとめ
公認会計士は独占業務である監査や税務業務、コンサルティングなどを行う会計のプロフェッショナルです。Big4をはじめとする監査法人や、会計事務所・税理士事務所、一般企業などが主な就職先となります。
公認会計士の就職活動はエントリーから内定まで約2週間の短期決戦となるため、事前の準備が結果を大きく左右します。試験終了後からすぐに就活対策を始めるようにしましょう。
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