就職活動でほとんどの就活生が行う、業界研究。自分に合う企業を探すために、避けては通れないものでしょう。しかし、「業界研究って時間がかかりそうだけど忙しい」「何だか大変そう」といった不安があって、取り組めていない人も多いのではないでしょうか。今回はそんな就活生のために、業界研究のやり方や気をつけるべきポイントなどを解説します。
- ・業界研究が必要なわけ
- ├様々な業界が知れる
- ├企業・業界の本質が知れる
- ├志望動機の質が高まる
- ├自分が行きたい業界が見えてくる
- └企業とのミスマッチを未然に防ぐ
- ・業界研究のポイント
- ├業界全体の把握
- ├注目企業の研究
- └業界研究ノートをつくる
- ・業界研究の具体的な手法
- ├インターネット
- ├新聞・ニュース
- ├業界地図
- ├企業の決算説明会資料
- ├OB・OG訪問
- ├セミナー
- ├大学のキャリアセンター(就職課)
- ├新卒向け就職エージェント
- └インターンシップ
- ・最後に
業界研究が必要なわけ
様々な業界が知れる
就活の業界分析では、どんな業界があるのかをまず把握します。そして、各業界にはどんな会社が存在し、どんなビジネスを展開して利益を出しているかを理解していくのです。
メーカー、金融、ITなど、志望業界を早い段階から決めている就活生もいるでしょう。就活の初期の段階では、業界を絞り込み過ぎないよう注意が必要です。視野を広く持ち、幅広く情報収集をしていきます。こうして各業界を見ていくこと、今までとは違った業界に興味を持つことも出てくるでしょう。
企業・業界の本質が知れる
就活では、自分の志向ややりたいことに合わせて、自分に合った仕事を探す必要があります。ここで注意が必要なのは、企業のCMや広告のイメージに惑わされてはいけないということです。きちんと調べることで、イメージとは違った企業や業界の本質が見えてくるでしょう。
志望動機の質が高まる
エントリーシートや面接では志望動機を聞かれますが、表面的なイメージだけでは具体的な仕事内容について十分に分析することができず、面接で話すことも薄っぺらい内容になってしまいます。
しっかりと業界研究をしておけば、「なぜこの業界に興味を持ったのか」「どんなところに惹かれたのか」が明確になり、説得力のある志望理由にすることができるでしょう。
自分が行きたい業界が見えてくる
自分が将来どんな業界でどんな仕事をしたいのか、具体的なビジョンが持てない人もいると思います。業界研究をすることで、気になる業務や面白そうな事業・サービスが見つかることがあります。自分のやりたいことがまだ明確に決まってない人は業界を絞らずに様々な業界の研究をしてみると自分がやりたいこと、行きたい業界が見えてくるでしょう。
企業とのミスマッチを未然に防ぐ
業界研究をすることで業界の特徴や仕事内容だけでなく、各企業の雰囲気や働き方についての理解も深まります。企業の雰囲気や働き方を知ることは、「この企業は体育会系な雰囲気だから自分とは合わなさそう」、「この業務には自分のこの長所が役立ちそう」などのように入社前に自分がその企業と合うのかを知ることにつながります。 「ちょっとイメージと違った」と入社後に後悔しないようにしっかり業界研究をしましょう。
業界研究のポイント
業界全体の把握
まずはざっとでいいので、業界全体を把握します。業界の特徴を捉えるために、業界のサービス・ビジネスの特徴をまとめてみてください。
業界の過去、現在、未来をざっくりと頭に入れておくといいでしょう。最新のニュースなどをチェックすると、業界の動向を読み解く参考になります。
注目企業の研究
業界全体の研究ができたら、次にいくつかの企業を個別に掘り下げて研究します。興味のある企業や、その業界を代表する企業を数社ピックアップしてみましょう。いくつかの企業を深く調べることで、業界の理解も深まります。
業界研究ノートをつくる
業界研究の際は、「業界研究ノート」をつくって、要点をまとめていくと理解が深まります。資料を貼り付けたりして、自分なりに研究をまとめておきましょう。
業界研究の具体的な手法
ここからは、具体的な業界研究の方法を紹介します。限られた時間の中で分析をしなければならないので、効率よく多くの情報をまとめつつ、自己分析と照らし合わせる必要があります。
インターネット
就職情報サイトでは、就活生向けの業界知識や業界セミナーの概要が紹介されています。就活始めたての人にとっては、各業界の全体像を理解するのに便利なツールとなっています。
新聞・ニュース
日経新聞などの新聞やニュースでは、業界関連の情報をリアルタイムに入手可能です。ロイターなどのサイトではレポート形式で業界や個別企業の情報が掲載されているので、マクロ経済の動向と合わせて業界の動向が把握できます。就活の面接では「気になるニュース」を問われることも多いので、新聞・ニュースのチェックは欠かさないようにしましょう。
業界地図
いわゆる業界本や就活情報雑誌は業界分析が事細かに記載されているので、業界の構造や今後の動きを分析するのに便利です。大学の生協の業界分析特別ブースや書店での就活フェアコーナーに多数取り揃えられているので、自分に合った1冊を選ぶとよいでしょう。
・業界地図:
日本経済新聞社や東洋経済新報社などが発行しています。1冊に様々な業界が網羅され、業界のシェアや構造、ビジネスモデルの変遷などが2ページ内でコンパクトにまとめられています。
・就活四季報:
株式情報の四季報の就職版です。東洋経済新報社より発行されています。数千社の企業の情報が業界別に整理されて紹介されているので、業界地図よりも情報量が多めです。同業の会社比較にも適しており、メジャー企業以外の分析を行うことも可能です。
企業の決算説明会資料
気になる企業の決算報告説明会のPowerPointスライドを見てみましょう。これまでの業績の振り返りと、今後の戦略について述べられています。
企業が業界に対してどんな分析をしており、マーケットをどのように捉えているかを見ることができます。PowerPointスライドの場合、かなりコンパクトに記載されているため、複数社を比較しつつ業界の今後を把握するのに便利でしょう。
OB・OG訪問
OB・OG訪問では、実際に働いている先輩から情報収集をすることができます。先輩に時間をさいてもらうため、事前準備をしっかりしていくようにします。OB・OGのツテがない場合は、大学のキャリアセンターに行けばリストがあるのでそれらを参照してみましょう。
セミナー
セミナーでは実際に人事や現場の社員から話を聞くことができ、キャリアデザインや志望業界の整理に活用できます。
・業界セミナー:
就活サービスを実施する会社が行う業界研究のためのセミナーです。幅広い企業の情報を一気にインプットできるので時間の節約になります。
・会社セミナー:
個社ベースでの実施となりますが、実際に各社がどんな業界の分析をやっているかの実態や個社別でどのような考えの元で事業を展開しているかが分かりやすいので、おすすめです。特に就活の初期の段階では業界紹介も兼ねたセミナーも多数存在します。
大学のキャリアセンター(就職課)
大学のキャリアセンターでは大学のキャリア専任職員が学生向けの就活相談に乗っています。大学での専攻がどんな業界で活きるのかの相談会や、就活生向けのセミナーを実施しているので、他の方法と合わせて活用するといいでしょう。また、先輩がキャリアアドバイザーとしてボランティアをしていることも多いので、自分の大学にもあるか確認してみましょう。
新卒向け就職エージェント
就職エージェントを使ってみるのも一つの手段です。プロのキャリアアドバイザーが、企業の情報を的確にまとめて必要な情報をアドバイスしてくれます。
インターンシップ
長期、短期問わずインターンシップは業界に対する理解を深めることができます。
短期インターンシップではプログラムの中に業界理解のための講義を行う企業も多く、自分で調べるだけでは知りえなかったことを知ることもできます。社員との座談会の場を設けるところもあるので、自分が気になったことを直接社員に聞くこともできます。長期インターンシップでは実際に社員と同じ業務をこなすことで、職種への理解を深めたり、自身の適性を測ることができます。また、職場の雰囲気や労働環境についても知ることができます。
最後に
さて、業界分析の手法を紹介しましたが、実際にどの手法をとるかは方針次第です。時間的に、すべての手法を実践するのは厳しいかもしれません。
重要なのは、限られた時間の中で自己分析結果と業界の情報を照らし合わせて、自分に合った業界を見つけることです。そのために最適な業界分析の方法を選んでみてください。そうすれば、きっと納得いくかたちで業界分析ができるでしょう。インターンシップガイドでは、短期・長期の様々なインターンシップを掲載していますので、自分に合ったインターンシップがないかぜひ探してみてください!
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