法律事務所のインターンシップって何するの?参加する際の注意点は?

「法律事務所でインターンをしたい!」という法曹志望の学生はもちろん、「事務職の長期インターンをしてみたいけど、どれを選べばいいんだろう?」と悩む一般就職志望の学生にもおすすめなのが、法律事務所でのインターンシップです。

多くの法律事務所では、法曹志望者向けの職業訓練インターンと、一般就職志望の学生でも参加可能な事務スタッフインターンの主に2つを募集しています。

この記事では、法律事務所でのインターンの業務内容やメリットから注意点、インターンの具体的な探し方までをご紹介します!

目次

法律事務所のインターンシップの種類・内容

①短期インターン:法曹志望者向け

大手法律事務所では、サマークラークと呼ばれる1週間〜2週間程度のインターンを夏に実施しています。

具体的な実施時期は、対象者によって異なります。

予備試験合格者や司法試験受験者を対象とする場合は司法試験終了から合格発表前までの6月〜8月に実施されます。

一方、ロースクール在学生を対象とする場合はロースクールの夏期休業期間中の7月末〜9月に実施されます。

法曹志望者向けのインターンは、職業訓練の意味合いが強く、実際に弁護士の業務の補助を行います。法令・判例・文献などの調査や書類作成をしたり、法律相談に同席することもあります。

実務体験の他にも、弁護士が講義を行ったり、弁護士から出された課題の提出が課されることもあります。

②長期インターン:事務スタッフ志望者向け

特に法曹を志望していない学生でも参加できる、事務スタッフのインターン生を募集している法律事務所もあります。事務スタッフのインターンは1ヶ月以上の長期である場合がほとんどです。

業務内容は主に電話対応や来客対応、資料作成といった一般的な事務です。法律事務所では膨大な資料を扱うので、資料のファイリングや分類などの管理も事務スタッフの業務です。

法律事務所のインターンシップに参加するメリット

①実務経験が積める

法律事務所でのインターンは、法曹志望者向けの短期インターンであっても実際の業務に触れられる機会が設けられている場合が多いです。実務体験をすることで、座学では学べない弁護士に必要なスキルを知ることができたり、志望する法律事務所であれば事務所内の雰囲気を感じる機会にもなります。

事務スタッフ志望の学生も、実際に書類作成や電話対応・来客対応を行う中で、社会人全般に必要なマナーや事務処理スキルを身につけることができます。

②専門性が身に付く

法律事務所での業務は専門性が高いので、書類作成を行ったり、弁護士の仕事を見る中で専門性が身につきます。特に事務スタッフのインターン生は就活の際に法律事務所の選考で優遇される可能性もあります。

③勉強や就活のモチベーションアップに繋がる

特に法曹志望者は自分が志望している弁護士の業務を間近で見て体験することで、将来のビジョンが見えてきたり、弁護士の仕事のやりがいを感じることができます。その経験は非常に難関な司法試験へのモチベーションにつながります。

④就活の際のアピールポイントになる

法曹志望者向けのインターンは、インターンへの参加自体が法律事務所への選考過程に組み込まれていることもあります。志望する法律事務所が実施するインターンに参加するだけではなく、そこで得たことを選考の際に十分にアピールできるよう入念に準備をしておきましょう。

一般就職志望の学生も、法律事務所で身につけた事務処理能力やコミュニケーション能力は就活の際の大きなアピールポイントになります。

法律事務所のインターンシップに参加する際の注意点

①情報を丁寧に取り扱う

法律事務所では依頼者の情報を始め、個人情報を数多く取り扱います。実務に携わる中で扱った情報や依頼人のトラブルの内容などを事務所の外に漏らすことは絶対にNGです。たとえ学生であっても、事務所の一員であるという自覚を持って慎重に行動しなければ、事務所全体の信用を損なうことにもなりかねません。

②事務処理はミスがないように正確に行う

法律事務所では膨大な量の書類の作成と管理を事務スタッフが行います。そのため、一つひとつ書類の内容を確認し、適切に保管しておくことが重要です。また、裁判所に提出する書類のように書式が決まっているものもあるので、正確かつスピーディに処理する必要があります。

③弁護士と十分にコミュニケーションを取る

法律事務所でのインターンは、弁護士の指示のもと業務を行います。業務内容が多く、ミスが許されないからこそ、指示された内容を正しく理解し、遠慮することなく報告や相談、質問をすることが重要です。そうすることで正確に業務をこなすことができます。

法律事務所のインターンシップの探し方

①ナビサイトから探す

一番手軽な方法は、ナビサイトを使うことです。ナビサイトから探すといくつかの法律事務所の勤務地や業務内容、条件などを一度に比較できるので、効率的に探すことができます。

②法律事務所のホームページから探す

ホームページから直接求人を探すという方法もあります。刑事事件専門法律事務所や一般民事系法律事務所といった大手以外の特殊な法律事務所は、ナビサイトへの求人情報の掲載がない場合もあるので、直接ホームページを確認することをおすすめします。

③大学のキャリアセンターからの紹介

自分ひとりでは決められないという方には、大学のキャリアセンターの利用がおすすめです。大学のキャリアセンターには法律事務所から直接求人が来ていたり、インターンシップをしたいという旨を伝えれば自分に合った法律事務所を紹介してくれることもあります。

また、過去に法律事務所でのインターンシップを経験した先輩の選考の流れや面接の内容などの情報が残っている場合もあります。

④OB・OGからの紹介

大学の規模にもよりますが、サークルやゼミの先輩・教授からの紹介を受けられることもあります。事前に事務所の雰囲気や業務内容についてアドバイスをもらえたり、採用されやすくなることもあるので、法律を扱う学部の関係者に相談してみるのも一つの方法です。

大手の法律事務所では、すでに事務所に在籍している弁護士やスタッフの親族を採用しないという規定を設けていることもあるので注意が必要です。

【まとめ】

法曹志望者はもちろん、一般就職志望者も法律事務所でのインターンに挑戦してみよう!

法律事務所は業務が多く、正確さを求められるからこそ、やりがいを感じることができます。そこでの経験は勉強のモチベーションにつながったり、就活でのアピールポイントにもなります。

法曹志望者は選考への一つのステップとして、一般就職志望者は高い事務処理能力や社会人としてのスキルを身につける場として、法律事務所でのインターンがおすすめです。

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