【例文付き】長期インターンはガクチカに使える?期間や書き方、通過ポイントを紹介!

就活のエントリーシートや面接で必ずといってもよいほど聞かれる、ガクチカ(学生時代頑張ったこと)。長期インターンシップの経験は他の就活生とも差別化でき、ガクチカにピッタリなアピールポイントとなります。 しかし、参加したことや経験をただ述べるだけでは不十分です。この記事では、長期インターンのガクチカの書き方や選考を通過するためのポイントを解説します。

目次

長期インターンはガクチカにピッタリ

会社の一員として実務に携わる経験が積める長期インターンは、ガクチカにピッタリなアピールポイントとなります。ここでは、その理由やガクチカでアピールできる参加期間の目安について見ていきましょう。

長期インターン参加者は約3%

はじめに、長期インターンシップがガクチカにおすすめの理由をみていきましょう。就職みらい研究所が発行する「就職白書2023」によると、2023年卒で3ヶ月以上のインターンシップに参加した学生は3.0%となっています。一方、半日または1日のインターンシップ・1day仕事体験に参加した学生は82.2%であり、長期インターンシップはまだまだ参加する学生が少ないことがわかります。

また、この調査はインターンシップに参加したことがある人を対象に行っているため、インターンシップに全く参加していない人も含めると長期インターンシップ参加率はさらに下がるでしょう。

経験している人が少ない長期インターンシップをガクチカに使えば、他の就活生との差別化に繋がるだけでなく、主体性や積極性をアピールすることも可能です。

出典:就職みらい研究所 就職白書2023(https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2023/03/hakusho20230331.pdf)

ガクチカでアピールできる参加期間の目安

ひとくちに長期インターンといっても、企業によって参加期間は様々です。一般的に多いのは3ヶ月以上の条件ですが、ガクチカでアピールしたい場合はできるだけ長期に及ぶものが好まれます。

面接官がガクチカを問うのは、「ゴールに向かって努力を続けられるか」「直面した困難にどのように立ち向かったのか」などを判断するためです。もちろん内容にもよりますが、長期インターンを長く継続しているほど、継続性・専門性・課題解決能力があると評価される可能性は高くなります。

そのため、長期インターンでの経験をガクチカにしたい場合は、最低でも3ヶ月以上継続するのが望ましいといえます。

長期インターンをガクチカにするメリット

長期インターンシップの経験をガクチカに書くメリットは、経験の珍しさだけではありません。インターンはビジネスとの親和性が高いことから、次のようなメリットがあります。

・結果や工夫したことが話しやすい
・入社してからの活躍がアピールしやすい
・働いた経験は面接官がイメージしやすい
・他の就活生との差別化が図りやすい

結果や工夫したことが話しやすい

長期インターンシップは目標達成で給与が変わったり、実績に基づいて管理職に昇格したりするケースもあり、結果が目に見えやすくなっています。就活では、自分の出した結果を数値でアピールすることが重要です。

また、アルバイトよりも主体性が求められ、目標達成のための施策も自身で考える必要のある長期インターンは、工夫したことも自然と多くなります。「目標達成に向けて何が難しかったのか」「目標を達成するために自分はどのような工夫をしたのか」を順序だてて話せると良いでしょう。

入社してからの活躍がアピールしやすい

長期インターンは、学生という身分でありながらも、会社の一員として社会経験を積むことができる場です。入社後と同じ「ビジネスの場」での経験になるため、インターンで得た経験は入社してからも活かせるものが多くなります。

「長期インターンで目標達成のために、○○という工夫をした。この経験を活かして入社後も△△に取り組みたい」 といったようにスムーズに入社後の活躍がアピールできるのも大きなメリットになります。

働いた経験は面接官がイメージしやすい

学生といえども、長期インターンでは立派な社会人の一人として扱われます。実務での経験を話せば、面接官にとっても業務に取り組む様子が伝わりやすく、スキルの度合いによっては即戦力として見込まれるかもしれません。

実務経験は大きなアピールポイントになり得るため、就活本番で大いに役立つはずです。

他の就活生との差別化が図りやすい

長期インターンの参加者は、3%程度と非常に少ないのが現状です。参加したことがあるだけでもインパクトが大きく、他の就活生との差別化に繋がります。

そこからさらにプラスアルファで、経験やスキルについてアピールできれば、選考を有利に進められるでしょう。

ガクチカでの長期インターン経験の書き方

長期インターンをガクチカに書く場合は、以下の構成がおすすめです。

1.結論
2.背景・きっかけ
3.目標
4.課題
5.施策
6.結果
7.学び

結論|力を入れたことや得られたこと

ガクチカにおける鉄則ともいえますが、まずは1文でどのような経験をし、どのような結果を出したのかを示します。書き出しがわかりにくいとその後を読んでもらえないこともあるため、結論ファーストになるように、一番こだわって書きましょう。

ここで大切なのは、具体的にどのような業務においてのアピールなのかを明確にすることです。

例えば、「長期インターンに力を入れた」だけでは内容が伝わりづらく、不十分といえます。「営業のインターンにおける顧客満足度向上に力を入れた」というように、業務をイメージできるように書きましょう。

背景・きっかけ|長期インターンを始めた動機

次に、始めた当初の状況やそのインターンをやろうと思ったきっかけを書きます。

この部分は文章が長くなりがちですが、企業側が重視しているのはどちらかというと過程や結果です。無駄な文章はできるだけ省き、簡潔に述べるに留めるのが良いでしょう。

目標|目指したゴール

どのような目標を立てたのか、可能な限り定量的に(数字で)書くようにしましょう。自分なりに目標を立て、目標達成のために自走できることは、社会人にとって大切な資質です。

課題|直面した困難

目標達成のために直面した課題について、具体的に記しましょう。また、なぜそれを課題だと考えたのかについても記述すると説得力が増します。目標と課題は順番が前後しても問題ありません。

施策|課題解決のための方法

目標達成に向けて行ったことを書きます。ここで重視されるのは、課題に対する向き合い方や考え方です。どのような考えや意識に基づいて行動したのかを明確に伝えましょう。

結果|最終的に得られたもの

施策によって得られた結果について示します。課題に対する施策が成功した・しないにかかわらず、自ら考えた施策がどのような結果をもたらしたのかを伝えることが大切です。

学び|長期インターンを通して何を学んだか

長期インターンを通して、どのような学びを得たのかについて言及します。ただ学びや気づきを記述するのではなく、今後その経験を社会人としてどのように活かしていけるのかを伝えることが重要です。志望している企業の業務内容と関連性が高ければ、面接官にもアピールしやすくなります。

【職種別】長期インターンのガクチカ例文

ここからは、実際に使える長期インターンのガクチカ例文を5つの職種別にご紹介します。どの例文も本記事でご紹介した以下の構成で作成されているため、参考にしてみてください。

1.結論
2.背景・きっかけ
3.目標
4.課題
5.施策
6.結果
7.学び

営業

私は営業の長期インターンシップで、新規顧客獲得数No.1を達成した経験があります。参加を決意したのは、人前で話すことが苦手な自分を変えたいと思ったからです。

はじめは顧客獲得5件を目標にしていましたが、最初の2ヶ月間は1件すら獲得できず、何度も悔しい思いをしました。そこで、顧客獲得数1位をキープし続けていた社員の方に相談し、まずは真似することから始めるようにしました。すると、話し方の癖や声色など、徐々に自分の何が問題だったのかが明確になり、お客様の立場での考え方が身につくようになりました。そして、最終的にインターン生の中で新規顧客獲得数No.1を達成することができたのです。

私はこの経験から、オリジナルの方法で勝負する前に、まずは優れた事例を真似することから始める大切さを学びました。これは、新しいことに挑戦する際に必ず役立つことだと思います。

マーケティング

私はサッカークラブの広報部門で行ったインターンでイベントを企画し、3ヶ月間で100人観客動員数を増やした経験があります。高い目標を持った活動がしたいと考え、「サッカー日本一」を目指すというビジョンに惹かれ、大学1年時にインターンに参加しました。

コロナ禍の影響で前年度の観客数が減少していたことから、観客動員数を前年度比で20%上げることを年間目標としましたが、観客の年代が30~40代男性に偏っており、スポーツ観戦の経験が少ない人をいかに呼び込むかが課題でした。そこで私は、「スポーツ観戦の経験が少ない大学生」を対象に応援イベントを企画しました。ターゲット層を広げようと考えたのです。大学生のスポーツ観戦へのハードルを下げるために、近くの大学からのアクセス方法を紹介すること、手ぶらで来れるようにグッズ付きのチケットを販売することも併せて提案しました。

こうした施策に粘り強く取り組んだ結果、3ヶ月間で100人観客動員数を増やすことに成功。クラブは過去最高の年間観客数を達成して、目指す「日本一」に一歩近づくことができました。

私はこの経験から、ビジネスで成果を出すためには地道な取り組みが欠かせないことを痛感しました。そして、結果に繋げるためには諦めずに粘り強く取り組むことも大切であると考えています。貴社での業務でも、こうした経験を活かして常に上を目指して努力していきたいです。

エンジニア

私はエンジニアの長期インターンシップにおいて、toB向けの独自システムの構築に力を入れました。私自身、高校の頃から専門的にプログラミングを学んでいて、一人で開発を行うことには慣れていたと自負しています。しかし、複数人で1つのシステムを作り上げ、実際に動かしていく経験はありませんでした。そのため、社会人になる前に、長期インターンシップでぜひ経験しておきたいと思ったのがきっかけです。

実務は初めてだったので、まずは業務スピードについていくことを目標に取り掛かりました。実際のところ、スピードについていくこと自体は難しくなかったのですが、他のチームメンバーとの連携やバグへの対応に手間や時間がかかってしまうことがありました。そこで私は、プログラミングのスキルを磨くことはもちろん、チームメンバーと細かにコンタクトを取ることなどを徹底し、チーム全体のスピード感を保てるように努力しました。すると、大幅に遅れていたスケジュールを巻き返すことができ、無事に納期までにシステム構築を完了することができたのです。

1人で開発を行うのと、チームを組んで複数人で開発を進めるのとでは求められるものが大きく異なります。実践的な技術だけでなく、現場でのコミュニケーションの取り方なども学ぶことができ、より実務に活かせる経験ができたと考えています。

デザイナー

私が学生時代に力を入れたことは、デザイナーの長期インターンです。主にコーポレートサイトのリニューアルを担当していました。長期インターンに参加しようと思ったのは、元々デザイナーという職に憧れがあり、実際にやってみたいと思ったことがきっかけです。

顧客に喜んでもらえるデザインにすることはもちろん、ユーザー目線で使いやすいサイトにすることを重視し、さらにしっかりと顧客が目指すゴールも達成できるサイト作りを心がけて取り組みました。良いデザインであっても、ユーザー目線に立った時にそれが「使いやすい」とは限りません。私が考案したデザインは、動線が悪かったり、ボタンの配置がわかりにくかったりと様々な問題点がありました。

まずは自分のデザインの何が悪いのかを知るために、自分が良いと思ったサイトを丸々トレースして、1つ1つの要素にどのような意義があるのかを考えるようにしました。すると、デザインをする上での考え方がわかるようになり、顧客とユーザーの両方のニーズを満たすことのできるデザインを考案できるようになりました。実際に、リニューアル前のサイトと比べてお問い合わせ数が200%アップしたこともあります。

このことから、ユーザー目線に立つことの大切さを学びました。実際に対面することはなくても、ユーザーの行動を予測し、ニーズを読み取ることは貴社の業務においても活かせると考えています。

ライター

私は、ライターの長期インターンでコンテンツ制作に取り組み、1万PVを達成した経験があります。小さな頃から文章を書くことが好きで、それを仕事にする上でどのようなことが求められるのかを知りたいと思ったことが、インターンへの参加を決意したきっかけです。

実際に業務を進めていくと、ビジネスの場で求められているのは数値であることを理解しました。そこで、当面の目標としてPV数1,000を掲げて取り組みました。文章力には自信があったのですが、成果を出すためにはそれだけでは不十分です。しかし、当時の私はそれに気づくことができず、SEOの面でどのように結果を出していくのかがわからないままで、ほとんど数値を出せない状態が続いていました。そこで私は、一度SEOについての勉強を徹底的に行い、Googleの検索エンジンの仕組みを理解することから始めました。

最終的に、ユーザーを集客するためにはある程度法則があることが分かり、狙うべきキーワードや構成の方法を見直すことで、検索結果1位を導き出すことができました。あるコンテンツでは、1万PVを達成したこともあります。

私はこの長期インターンを通して、結果が出ない原因を探り、課題と向き合うことの大切さを学びました。また、課題を克服し、結果につなげられたことは大きな自信になっています。貴社の業務で困難に直面した際も、しっかりと課題に向き合い、粘り強く取り組んでいきたいと考えています。

通過するエントリーシートのポイント

どれほど素晴らしい経験をしていても、ただ思いつくままにES(エントリーシート)を書いてしまっては選考を通過できません。ここでは、受かるES(エントリーシート)のポイントを解説します。

参加したきっかけや目的を伝える

参加したきっかけや目的は、面接官にとって学生のモチベーションの源を知る部分となります。「目標に向かって具体的なアクションを取れる」ことや「熱意を持って行動できる」ことをアピールする良い場です。

長期インターンは、活動が長期に及ぶこともあり、学生生活の中心を占めることがほとんどでしょう。それでも参加することを決めたのには、何かしらの主体的なきっかけがあったはずです。

そのときのエピソードを盛り込んで、ストーリー性を持って伝えることができれば、面接官にも伝わりやすくなります。

結果は数字を入れてわかりやすくする

目標や結果は数字を入れることで伝わりやすくなります。抽象的・感情的な目標(登録者を増やす、プログラミングスキルを身につけるなど)となってしまうと、結局目標は達成できたのかに疑問が残ります。「〇ヶ月間で△人登録者を増やす」と数字を入れるか、「〇〇アプリを作れるレベルのプログラミングスキルを身につける」と具体例を出して目標を具体化しましょう。

自分の言葉で具体的に伝える

長期インターンを通して学んだことは、自分の言葉で具体的に伝えられるよう心がけましょう。

企業に提出するということを意識しすぎると、簡潔すぎる文章になってしまいます。論理的な文章はわかりやすいですが、訴えかける文章にはなりません。最後の「学んだこと」は聞いたことのある言葉を並べるのではなく、自分の言葉で書くようにしましょう。

長期インターンをガクチカにする際の注意点

ガクチカで長期インターンでの経験を述べる際には、以下の2つに注意しましょう。

・長期インターンの経験だけではガクチカにならない
・入社後に活かせるスキルや学びが重要

長期インターンの経験だけではガクチカにならない

就活生の中ではまだまだ長期インターンの参加率は低く、参加したことがあるというだけで大きなインパクトにはなります。しかし、ただ長期インターンに参加したという内容を述べるだけでは他の長期インターン経験者との差別化ができず、ガクチカとして取り上げる意味も薄れてしまいかねません。

長期インターンでの経験を評価してもらうには、主体性や課題解決に対する姿勢を具体的に伝えることが大切です。自身の行動を振り返り、自分なりの言葉に落とし込んで伝えられるよう準備しておきましょう。

入社後に活かせるスキルや学びが重要

長期インターンをガクチカとして使う場合は、アピールポイントと志望企業が求めている人物像がマッチしているかを必ず確認しましょう。

チームでの連携が重視される企業なのか、1人で自走して次々と業務をこなすことが求められる企業なのかによって、アピールするべきポイントは異なってきます。この部分は業界・企業研究に関わってくるため、早めの準備が大切です。

最後に

長期インターンシップの経験は、結果や工夫したことが話しやすく、他の就活生との差別化が図りやすいことなどから就活のガクチカ(学生時代頑張ったこと)にピッタリです。長期インターンを経験して、就活の本選考で効果的にアピールしましょう。

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