就活で耳にする「キャリアパス」とは何か?

就活で「キャリアパス」という言葉を聞いたことがあると思います。なんとなく、自分のキャリアを積み上げていく道筋のことかな、というイメージはわくかもしれませんが、具体的な方法やどのような考え方が求められるものなのかはよくわかりませんよね。

そもそもまだ就職もしていない就活生が「キャリアパス」について考える必要があるのでしょうか?あるいは部長職などの管理職を目指している人だけが考えれば良いものなのでしょうか?

今回は、キャリアパスとは何か、就活生はキャリアパスをどう考えるべきかについて解説していきます。

就活で耳にする「キャリアパス」とは何か?
目次

キャリアパスとは何か

パス=順序・道筋

キャリアパスとは経営学用語で、「企業においての社員が、ある職位に就くまでに必要とされるスキルや経験、そしてその職位につくためのキャリアの道筋のこと」です。おおまかに言うと「その人が目指すキャリアを叶えるための道筋」ということになります。

キャリアプランとの違いは?

キャリアパスとよく似ている「キャリアプラン」という言葉がありますが、どういった違いがあるのでしょう?

キャリアパスは一つの会社の中で、目指すゴールにたどり着くために、どんな部署でどんな仕事を経験し昇進していくかという筋道を立てることです。

対してキャリアプランは個人が今後どんなキャリアを築いていくかを大まかに計画するもので、転職も含まれることがあります。

2つの視点から見たキャリアパス

キャリアパスには2つのパターンがあります。ひとつは「人事から見たキャリアパス」で、研修や人材育成のために人事が設定するものです。

もうひとつは社員が自らの実現したいキャリアを叶えるために、イメージする「キャリアパス」です。これは「キャリアプラン」に近いですね。それぞれを見ていきましょう。

人事から見た「キャリアパス」

まずは人事から見た「キャリアパス」です。会社は社長などの経営陣、部長や課長などの管理職、そして平社員や新入社員、中途入社の社員などさまざまな立場の人が存在し成り立っています。

しかし、人事としては、経営計画に基づきそれぞれのタイミングで必要な能力を持った社員を確保しなければなりません。「海外進出を目指そう!」という年には外国語が堪能な出張や赴任が可能な社員が大量に必要になりますし、「拠点をひろげて社員数を増員しよう!」というタイミングの数年前からは新入社員や中途社員を増やしておき、即戦力となる人材が必要です。

そのため、「こういった能力を持った社員を育てるためにはこういった研修をする必要がある」「こういった希望を持った社員はこのような経験を積ませて育てる」といった計画は人事部としては重要であり、社員それぞれの希望に応じて経営計画と照らし合わせ人材育成を行なうことが必要なのです。

社員のモチベーションを維持することも目的

人事から見た「キャリアパス」の重要性はそれだけではありません。社員のモチベーションを維持するためにも、「キャリアパス」を考えることはとても重要です。

もしあなたが「どんどん昇進して偉くなりたい!」と思っているにも関わらず、研修などが一切用意されないまま、チャレンジする機会も与えられずに、評価されることなくずっと平社員のまま数年経過してしまったらやる気がなくなってしまいませんか?きっと転職を考えるのではないでしょうか。

優秀な人材の育成のためにはとても大切

特に、優秀な人材ほど自身のキャリアへの関心や執念が強いものです。優秀な人材を育成し自社に留めておくためにも、社内で人事が「キャリアパス」をしっかりと道筋たてて示すことは会社の存続のためにも極めて重要であると言えます。

個人でも自分の「キャリアパス」は考える必要がある

もうひとつは、個人の「キャリアパス」です。前述のように会社での「キャリアパス」は人事が考えてくれることがあります。しかし、だからといって人事におまかせで良いわけではありません。

その会社だけに一生勤めるのであればおまかせでも良いこともありますが、多くの場合会社だけをベースに自分の「キャリア」を考えることは現実的ではないからです。

将来自分はどうなりたいか、を常に考え続ける

たとえば、「新卒で商社Aに入社し、穀物の輸出入の経験を積み、3か国以上との取引を経験したのちに商社Bに転職し管理職を5年間経験する。そしてその後自分の会社を立ち上げる」といったように、1社だけでは自分の思い描くキャリアが完結しないこともあります。

あるいは、「20代のうちはバリバリ仕事がしたいけれど、30代になったら家庭を優先しながら働きたい」などとプライベートとのワークライフバランスを意識した働き方を考えている人もいるかもしれません。

いずれにしても、こういった「キャリアパス」は人事におまかせでは決して叶えることはできません。自分は将来どのようになっていたいのか、またどのような働き方をしていきたいのかを常に考え続けることが大切です。

その上で、目指すキャリアを実現するためにはどのタイミングでどのような経験を積み、スキルを身につけている必要があるのかを逆算して考える必要があります。

転職や、大学院などでの勉強も選択肢のひとつ

自分の思い描くキャリアを実現するための「道筋」として、時に新入社員で入社した会社1社だけでは足りないこともあります。

転職して違う職種や業種の経験を積む必要があることもありますし、場合によっては大学院などに入り勉強しなおす必要があることもあります。

就活で「キャリアパス」について聞かれることも

なぜまだ就職していない就活生が、キャリアパスについて質問されるのでしょうか?就活の場で企業の採用担当者が就活生に「キャリアパス」について聞く理由について解説していきます。

就活生も無視できない「キャリアパス」

就活をしていると「キャリアプラン」や「キャリアパス」について聞かれることがあります。ES(エントリーシート)でキャリアプランやキャリアパスを書く欄があることもありますし、面接で聞かれることも多いです。

この時「キャリアプラン」や「キャリアパス」の違いをよく理解しておくと、スムーズに答えることができます。採用担当者もいい印象を持つでしょう。

就活で「キャリアプラン」や「キャリアパス」について聞かれる理由

就活のES(エントリーシート)や面接で「キャリアプラン」や「キャリアパス」を聞かれるのは、就活生の熱意や志望度を知るためです。

「どんな仕事がしたいか」だけでなく、「会社でどのように成長していきたいか」という長期的で具体的な目標を語るには企業のことをよく調べる必要があります。この質問に説得力のある回答ができる就活生は、「企業のことをよく調べていて熱意がある」と評価されるのです。

加えて、ミスマッチを防ぐという目的もあります。具体的なキャリアパスを聞くことで「その経験はうちではできそうにないな」「そういうキャリア形成は自社ではできない」など判断できるので、企業と就活生のマッチングが分かりやすいのです。

就活生が「キャリアパス」を作成するには

「キャリアパスやプランなんてわからない!」という学生も多いでしょう。就活生が「キャリアパス」を作成するにはどうすればいいのでしょう?

OB・OG訪問で相談してみる

就職前でまだ仕事を経験していない就活生が「キャリアプラン」や「キャリアパス」を描くのは、なかなか難しいものですよね。

「イメージもできない」という場合は、OB・OG訪問をして、先輩のキャリアプランやキャリアパスについて聞いてみましょう。

「自分はこんな仕事をしてこうなりたいと思っていますがどんなキャリアパスが考えらますか?」と相談してみるのもいいですね。

インターンシップに参加する

企業での仕事やキャリアにまったくイメージがわかないという学生は、実際に仕事が体験できるインターンに参加してみるのがおすすめです。

企業の仕事を実際に体験すると、自分がやりたいことや目指す将来像も自然と明確になってくるはずです。

社内で様々なキャリアを築いている先輩社員を見ることも可能です。実際に先輩のキャリアパスについて話しを聞いてみたり、入社した場合のキャリアパスについて相談に乗ってもらうのもいいでしょう。

最後に

このように、「キャリアパス」は、人事が研修や評価制度などを通じ指導するものと、自分で考えて選びとっていくものの2種類があります。さまざまな選択肢の中から自分に最適なキャリアパスを見つけることを意識していきましょう。

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