住友グループにはどんな企業がある?代表的な企業の特徴を解説!

住友グループは、三井・三菱と並ぶ、三大財閥グループの流れを汲む企業グループです。住友商事や住友電工、NECなど、住友グループは就活生からの人気が高いです。今回は、住友グループの企業の特徴を詳しく解説します。

目次

住友グループとは

住友グループってどんな組織?

住友グループは、三井・三菱と並んで三大財閥の流れを汲む企業グループであり、その中でも世界最古の歴史を持つ財閥です。住友商事や三井住友海上火災保険など、就活生からの人気が高い企業を中心に、幅広い分野の産業をリードしています。

住友グループは、初代・住友政友が商人の心得を説いた『文殊院旨意書』にある、「確実を旨とし浮利に趨(はし)らず」、つまり、目先の利益を追わず、信用を重んじ確実を旨とする経営姿勢を大切にしています。住友グループの企業は、公正、信用を重視する「住友事業精神」をもとに、事業に取り組んでいます。

住友グループの強み

住友財閥は、別子銅山の経営をもとに始まりました。そのため、住友電気工業やNEC、住友化学や住友金属鉱山といった、工業系の分野に強みを持っています。

住友グループは「結束の住友」と言われ、長い歴史の中で培ったグループ全体の結束力を保ちつつ、各専門分野で高い技術や知識を持ち合わせています。

住友グループの代表的な企業

① 新御三家

住友商事、住友電気工業、NECの3社はかつての「住友御三家」に代わり、「住友新御三家」と呼ばれ、住友グループを牽引しています。

①-1 住友商事

5大商社のひとつである住友商事は、毎年就活生からの人気が高い企業です。住友商事では、金属から輸送機、インフラ、メディア・デジタル、不動産、エネルギーまで、幅広い分野で事業を展開しています。

特に、住友商事はメディア・デジタルの分野に強みをもっており、J:COMと提携したケーブルテレビ事業に力を入れています。近年では、AIやDXを推進しています。

住友商事は2019年に創立100周年を迎えました。「次の100年を見据えながら、社会とともに、安定的で持続的な成長を目指す。」を理念として掲げ、長年受け継がれてきた「住友事業精神」をもとに事業に取り組んでいます。

①-2 住友電気工業

住友電気工業(通称:住友電工)は、クルマの中へ電力や信号を伝送するワイヤーハーネスを中心にさまざまな製品を提供する「自動車事業」、光ファイバ、コネクタなどの光配線製品製造技術を中心とした「情報通信事業」、スマートフォンや家電、自動車、など、あらゆる電子機器に使用される素材を開発する「エレクトロニクス事業」、高圧電力用電線において国内トップクラスの実績を誇る「環境エネルギー事業」、超硬素材を用いた工具や、大型橋梁やビルなどのコンクリート構造物の補強材などを提供する「産業素材事業」の5つの分野で事業を展開しています。

住友電工は「住友事業精神」に基づき、顧客の要望を満たす製品・サービスを提供し、よりよい社会、環境づくりを目指しています。

①-3 日本電気(NEC)

日本電気(NEC)は、パソコンなどのハードウェアを中心とした電機メーカーです。NECは、世界50ヵ国以上の国、そして世界301拠点で事業を展開しており、海外事業のノウハウや、グローバルでの実績がある製品・サービスに強みを持っています。この強みを活かして、ICTの面から、日本企業の海外での事業展開を支援しています。

NECは、存在意義を「安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を発揮できる持続可能な社会の実現を目指すこと」としており、日本のみならずグローバルに、デジタルを活かした自社の事業を展開することを目指しています。

② 新居浜4社

別子銅山事業から派生した住友金属鉱山、住友化学、住友重機械工業、住友林業は新居浜4社と呼ばれ、長年住友グループを支えてきました。

②-1 住友金属鉱山

住友金属鉱山は、鉱山開発・運営を行う「資源事業」、採掘した鉱物から高品質な金属素材を生み出す「製錬事業」、その素材から新たな製品を生み出す「材料事業」を3本の柱として、事業を展開しています。

特に、資源事業では国内トップの金産出量を誇り、豊富な金埋蔵量を有しています。この資源の豊かさが、住友金属鉱山の収益力の大きな要因です。

住友財閥の源流となった別子銅山事業の流れを汲む住友金属鉱山は、430年の歴史を有し、企業理念も「住友事業精神」そのものとしています。現在まで歴史を守りつつ、日本でトップの存在感を示しています。

②-2 住友化学

住友化学は、省資源、省エネルギーに貢献する製品を提供する「エネルギー・機能材料部門」、農作物の安定的な供給や健康的な生活に貢献する農薬や肥料、家庭用殺虫剤を製造・販売する「健康・農業関連事業部門」、合成樹脂や合成繊維原料、各種工業薬品などの化学製品を提供する「エッセンシャルケミカルズ部門」、パソコンや通信端末などIoT時代を支える身近なデバイスに対して幅広い製品を供給する「情報電子化学部門」、医療用医薬品を提供する「医薬品部門」の5つの部門で製品を製造、販売しています。

「豊かな明日を支える創造的ハイブリッド・ケミストリー」をコーポレートスローガンとして掲げ、現在まで育んできた発想、技術、価値観を活かして現在世界が直面する様々な問題を解決する製品を提供することを目指しています。

②-3 住友重機械工業

住友重機械工業は、工場や駅などで使われるギヤモータや制御システムなどのメカトロニクス部門、ボイラや下水処理施設、食品・飲料製造設備、オイルタンカーなどのエネルギー&ライフライン部門などで、社会・インフラを支える幅広い製品を開発しています。

住友重機械工業の強みは、どの事業においても安定的な利益を上げる総合力です。長年培ってきた技術やノウハウを活かし、グローバル展開にも力を入れています。

経営理念には「一流の商品とサービスを世界に提供し続ける機械メーカーを目指します。誠実を旨とし、あらゆるステークホルダーから高い評価と信頼を得て、社会に貢献します。」を掲げており、「住友事業精神」をもとにお客様第一の姿勢が表れています。

②-4 住友林業

住友林業は、森林経営を中心とした「資源環境事業」、「木」を軸に住まいを中心とした不動産ビジネスを展開しています。「木造」にこだわるハウスメーカーとしてのブランド力により、国内外からの信頼を得ています。

住友林業は、ハウスメーカー事業だけでなく、森林経営や再生可能エネルギー分野での発電事業といった資源環境事業や、木材・建材の製造や調達、流通までを行う木材の商社としての事業も行っています。木を扱う企業としての総合力は住友林業の大きな強みです。

③ 金融

③-1 三井住友トラスト・ホールディングス

三井住友トラスト・ホールディングスは、三井住友信託銀行株式会社を傘下に置く銀行持株会社です。信託銀行とは、通常の銀行業務に加え、信託業務、併営業務を行う銀行です。

三井住友トラスト・ホールディングスでは、個人や法人、投資家向けの事業から運用ビジネス、不動産事業、マーケット事業など、多様なお客様に向けた事業を展開しています。

三井住友トラスト・ホールディングスは、自社の存在意義として「信託の力で、新たな価値を創造し、お客さまや社会の豊かな未来を花開かせる」ということを掲げています。

高度な専門性とお客様本位の意識を徹底することで、お客様からの信頼を得て、社会貢献をすることを目指しています。

③-2 三井住友海上火災保険

三井住友海上火災保険は、自動車保険、火災保険、損害保険などを取り扱う損害保険会社です。就活生からの人気も高く、キャリタス就活2023が発表した「就職希望企業ランキング:総合編」で4位にランクインしています。

参考:キャリタス就活2023

経営理念には、「グローバルな保険・金融サービス事業を通じて、安心と安全を提供し、活力ある社会の発展と地球の健やかな未来を支えます」とあります。自分たちが意識を高く持ち、お客様の安心・安全な生活のサポートをすることで、社会発展につなげようという意識を持っていることが経営理念から読み取れます。

現在ではASEAN10ヵ国に拠点を持ち、そのうちの主要4カ国で5位以内のポジションを確立しています。また、2016年にはイギリスのAmlin社を買収し、海外事業にも力を入れています。

④ 不動産・建設

④-1 住友不動産

住友不動産は、オフィスビル事業や都市再開発事業、分譲マンション事業、ハウジング事業など、幅広い事業を展開しています。特に、オフィスビル事業、分譲マンション事業に強みをもっており、オフィスビルや分譲マンションの保有棟数・供給戸数は都内1位です。

「新築そっくりさん」による住まいのリフォーム、複数の土地を大きく取りまとめる再開発事業も住友不動産の注力分野です。

スローガンは「信用と創造」としており、単なるモノづくりではなく、常に「開拓」、「挑戦」の心を持って価値を「創造」することを目指しています。

【まとめ】住友グループは工業の専門分野に強い!

住友グループは別子銅山事業を源流として始まったため、「住友新御三家」、「新居浜4社」を中心に、特に工業の専門分野で高い技術力やノウハウを有しています。また、「結束の住友」と呼ばれるように、各企業が初代・住友政友が説いた「住友事業精神」を重んじ、グループ全体としての総合力を誇っています。


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