証券会社の就職活動~大学生のための業界研究~

数多くの分野が存在する金融業界でも証券会社は花形と言われており、就活生に根強い人気を誇ります。「やりがいのある仕事ができる」「高給」というイメージから、就職を考えている学生も多いでしょう。

しかし、華やかなイメージだけを先行させて応募しても選考には通過できません。人気ゆえ就活生には狭き門となっているようです。今回はそんな証券会社の仕事内容・社風や就活での傾向と対策を紹介します。

証券会社の就活
目次

証券会社への就職

証券会社に就職するのは難しい?

証券会社は就活生に人気のある就職先なので、基本的に倍率は高いです。とくに大手証券会社は優秀な学生がたくさん応募してくるため、さらに難易度は高くなります。

「女性が証券会社に就職するのは難しいのでは?」と思っている就活生が多いですが、そんなことはありません。証券会社の営業職は女性も非常に多いですし、営業の仕事では女性の特性をいかせることも多いので、女性を積極的に採用している企業もあります。

証券会社に就職するメリット

証券会社は高収入が期待できる企業が多いです。とく実績が給料に反映される職種では、年齢や勤続年数にかかわらず頑張り次第でかなりの高収入を得ることが可能です。

証券会社は福利厚生が充実している企業が多いので、働きやすい環境が整っています。給与や職場環境、条件面では大きなメリットを感じられるでしょう。

金融に関する知識を身につけられるのも大きなメリットです。お金の管理や貯蓄・投資について専門的な知識があると、自身の財産管理にも役立てることができます。

証券会社に就職するデメリット

年収が高い仕事によくある傾向でもありますが、証券会社での仕事もハードワークで精神的にもプレッシャーが大きいです。競争やノルマを課せられるのが苦手という方には、苦痛に感じることも少なくないでしょう。

利益をあげなくてはいけないというプレッシャーのなか、成果が上がらないために精神的に追い込まれてしまうことがあります。物理的に存在しないものを扱っている性質上、場合によっては不信感をもたれてしまったり、詐欺師と呼ばれてしまうこともあります。

証券会社に就職するには

証券会社の新卒採用では「大卒以上」が条件となっていることが多いです。学部や資格保有などが条件として提示されていることはほとんどありません。実際に証券会社では文系・理系問わず、さまざまな学部出身の人が働いています。

証券会社の就活では、精神的にも肉体的のもタフであることをアピールすることです。志望動機や自己PRでもこの点を意識して、「プレッシャーに強い」「体力に自信がある」ことを積極的にアピールしましょう。

証券会社の基本的な業務

証券会社は、株式や債券などの金融商品の仲介や引き受け等を行います。証券会社には、野村證券やSMBC日興証券などの店舗を持っている店舗証券とSBIホールディングスや楽天証券などのネット証券の2種類ありますが、基本的な業務内容については変わりません。

具体的には以下の4業務を行います。

委託売買業務:ブローカー

個人・法人投資家から依頼された株式や債券の売買注文を、東証等の証券が流通している金融マーケットに仲介する業務です。取り次ぐことによって、投資家から手続き手数料をもらっています。

例えば、時間がない富裕層や自分で売買する手間を省きたい投資家の代わりに証券会社が委託を受けて金融市場において株式や債券を売買しているケースが該当します。

自己売買業務:ディーラー

他の投資家と同じように、証券会社自身の資金を運用して金融マーケットに参加して株式や債券を売買して売却益や含み益で収益を得ます。取り扱い対象となる金融商品は多岐に渡り、金・株式・債券・為替等があります。

引き受けおよび売り出し業務:アンダーライター

企業や国家が株式や債券を新たに発行する際に、証券会社が他の投資家や個人に売却して収益を得るために発行手続きから売買までを引き受ける業務を指します。

例えば、ある企業が新規上場(IPO)をする際に証券市場への上場手続きから実際に上場後の発行株式の売買までを代行する業務です。仮に企業や国から売買を引き受けた株式や債券が売れ残ってしまった場合は、証券会社が残りをそのまま引き受けます。

募集・売り出しの取り扱い業務:セリング

引き受けとは異なり、証券会社が引き受けを行わず、新たに発行される株式・債券やすでに発行された株式・債券に対して投資家向けに買い入れを勧誘する業務です。一般的な証券の営業マンは、この業務に従事することが多くなるでしょう。

証券会社の仕事内容

証券会社の担う主な業務は4つに分けられますが、具体的な仕事内容は部門によって異なります。証券会社では、法人や投資銀行を相手に仕事をする部門と個人向けに仕事をする部門があります。それぞれどんな業務を担っているかを解説します。

法人・投資銀行部門(ホールセール・インベストメントバンキング)

法人・投資銀行部門は主に証券会社の法人顧客を相手に次のサービスを提供しています。リーマンショック前後で様々な領域のサービスが増えてきているので、従来のブローカー、ディーラー業務だけでなく、仕事内容は多岐に渡ります。

【主な仕事内容】
・ブローカー業務
・ディーラー業務
・IPO時、新株発行、社債起債時における株式や債券の引き受け
・業界・企業ごとに分かれてM&A・財務コンサルティングサービスの提供
・金融商品の開発・販売
・投資家向けのリサーチ業務(情報提供)
・非上場企業、不動産への自己投資業務

特に最近では従来のブローカー業務やディーラー業務よりもリサーチ業務や財務コンサルティングの比重が増えてきています。なぜなら、お客様のニーズとして単なる仲介よりも投資の意思決定支援や財務内容の改善等、より企業経営に深く関わってほしいという要望が増えてきているからです。

個人部門(リテール)

主に個人投資家、個人顧客を中心とした営業を行います。具体的には証券口座を開いてもらって、投資信託の商品、株式、債券等の商品を売買頂くように提案を行い、既存の証券口座を解説しているお客様へ提案営業を行い、売買委託を得るというものです。

証券会社の営業の仕事は?

証券会社では営業が大切になります。証券会社の営業は過酷なイメージが付きまとうことが多いですが、実際にはどうなのでしょうか?

個人向けの営業からスタート

証券会社に就職してはじめに任されるのは個人部門であることが多いです。というのは、法人投資銀行向けの部門は一度に動く金額が何億あるいは何十億と高額になることも珍しくないため責任も大きく新人には任せにくいからです。

逆に個人部門であれば、一度に動く金額はそれほど多くありません。新入社員がはじめに任される薄利多売の個人部門で成果をあげるためには、取引の数を増やす必要があります。

ハードルが高い仕事である

個人に対しての営業は、既存の顧客に株式を売買する回数を増やすように促したり、投資信託を新たに購入してもらったり、あるいは新規顧客を開拓したりすることになります。

しかし株式や投資信託は生活していく上で必要不可欠なものではないため、一般的な製品に比べて金融商品は購入してもらうことが難しいといえます。

激務になる可能性も

このような背景から、証券会社の営業はよくないイメージを持たれることも。「ブラックなのではないか?」と心配する学生も少なくないようです。

証券会社を志望するのであれば、OBOG訪問で実際に働いている人から話を聞くなどして自分にあっているのかどうか慎重に確かめるようにしましょう。

証券会社の社風

証券会社の社風は配属された部門によって異なります。法人・投資部門を「無駄を徹底的に省く合理的な職場」と表現するならば、個人部門は「情熱的に数字を追い求める職場」と対比することができます。具体的にどのような違いがあるか見てみましょう。

法人・投資銀行部門の雰囲気

法人・投資銀行部門の社員は「バンカー」とも呼ばれ、特に外資系になると海外本社とのやり取りも増えるため連日終電ないし深夜まで業務に従事することも多々あります。

従って過密スケジュールの中で働くこととなるため、とにかく合理的な思考と徹底的に無駄を省いた行動を求められる傾向にあります。

体力や精神力を求められますが、激務と引き換えに圧倒的な財務ナレッジや業界に対しての専門知識を高めることができるので、転職市場における市場価値は極めて高いと言えるでしょう。

個人部門の雰囲気

これに対して個人部門の社員は「営業力」が身に付く環境にあると言えるでしょう。個人部門では営業数字の達成が求められるので、金融知識はもちろんのこと、お金持ちのお客様や個人のお客様の懐に飛び込むことのできる「人間力」が求められます。

従って、社風としても法人とは異なり、やや人情味あふれ、一見無駄と思われるようなことも進んで取り組むようなチームプレイが尊重されます。

証券会社の就活での傾向

部門別の採用が一般的

一般的な傾向としては、証券会社は部門毎に新卒採用を実施しています。上記に書いた法人・投資銀行部門と個人部門に分けているケースが多いです。

証券会社によっては内定後に配属を決めるため総合職(営業・投資銀行部門共通採用)といったオープンコースでの採用を行っている会社もあります。

証券会社で求められる人材は?

候補者を絞り込む評価のポイントは人間性と強さ(精神力)の2つを主に求められる傾向にあります。

全部門共通して、金融商品という「形のないもの」「会社によってあまり性質が異ならないもの」を取り扱っているため、お客様の懐に飛び込んで信頼されるまでの関係を構築できる人間力が求められます。

加えて、営業ノルマへのこだわりや提案資料の質の担保といった点で妥協を認められない環境でもあるので、逃げない精神力も求められる傾向にあります。

証券会社を目指す就活生ならやっておきたい就職対策

業界研究・企業研究をしっかりと行う

証券会社は扱う商品がどの企業も同じになるため、志望動機でどれだけ「企業への熱意」をアピールできるかがポイントとなります。

各社で雰囲気や働く際に大事にしていることが違うケースもありますので、会社説明会やセミナー等で確認して違いを認識するとよいでしょう。

OB・OG訪問をする

「ノルマが厳しい」「激務である」といったイメージに流されないようにしましょう。厳しい環境であればそれだけ「やりがい」がありますし、自身を成長させることもできます。

イメージだけで決めてしまわないように、実際に働いている先輩に話を聞いてみてください。大学の就職課で相談すれば、証券会社で働いているOB・OGを紹介してもらえるでしょう。

インターンシップに参加する

業界の社風や業務内容に疑問や不安がある場合は、インターンシップに参加してみることをおすすめします。実際に就業体験をすれば、業界や業務の理解もかなり深まります。入社後に「思っていたのと違った」と気づくミスマッチも防ぐことが可能です。

説明会をかねた、1日や数日の短期インターンもあるので、志望する企業を決めかねている場合は、複数の企業のインターンに参加するのもいいでしょう。

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最後に

いかがでしたか?証券会社の仕事は一般的に激務と言われることが多いですが、その分高給でやりがいのある仕事であるともいえます。興味を持ったら、ぜひ選考を受けてみましょう。

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