公務員は民間企業より良い?就職先としてのメリットとデメリット

就職活動を始めるにあたり「民間企業」と「公務員」、どちらがいいのか迷っている就活生の方もいるのではないでしょうか?

公務員は安定していると聞くけど、民間企業も捨てがたい。それぞれいいところがありそうで、決めかねているという方も多いでしょう。

ここでは、公務員就職のメリットとデメリットをお伝えします。また、民間企業・公務員それぞれに向いている人についても、解説していきます。

公務員は民間企業より良い?就職先としてのメリットとデメリット
目次

公務員にも種類がある

「国家公務員」と「地方公務員」

一口に「公務員」と言っても、種類があるのをご存じでしょうか?大きく分けると、公務員は「国家公務員」と「地方公務員」に分類されます。国家公務員は国家に関連した業務を、地方公務員は、都道府県や市町村に関連した業務をおこなっています。

レベル分けも

国家公務員は「国家総合職」と「国家一般職」に別れます。さらにそれぞれの中で「院卒者」「大卒程度」「高卒者」と学歴による試験区分があります。レベルによって、試験の難易度はかなり変わります。

公務員就職のメリット

では、公務員として就職すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?3つの観点から、公務員として働くメリットをお伝えしていきます。

給与の安定、福利厚生

よく、「公務員は安定している職業だ」と言われます。民間企業と異なり倒産することがない職場なので、ずっと安心して働ける環境にあることが挙げられるでしょう。年功序列で給与は上がっていきますし、ボーナスも民間企業のように年によって激しく上下することがないので、ライフプランを立てやすいこともメリットです。

育児休暇や有給休暇が取りやすいことなど、女性が働きやすい制度や環境が整備されています。各種手当なども手厚く、福利厚生が充実しているのは、公務員の特徴と言えるでしょう。

社会的な信頼度

公務員は社会的に信用度の高い仕事のため、ローンを契約しやすいと言われています。住宅や車といった人生の大きな買い物において、民間企業で勤続年数が少ない人や経営状態の悪い企業で働いている人などはローンが通りづらいと言われています。それに対し、公務員はよっぽどのことがない限り、その身分は約束されており、リストラなどもないため、お金を貸し出す側も安心して貸し出せるからです。

国や地域に貢献できる

公務員は、国や自治体に勤務するため、業務それ自体が国や自治体に貢献する活動となります。その中で国家公務員は、国家に関わる業務に従事しますので、対象となる範囲や予算のスケールが、非常に大きくなることが特徴です。国を動かしたい、大きな仕組み作りをしたい、といった思いがある人には向いている仕事と言えるでしょう。

一方、地方公務員は、県庁や市役所などの自治体で勤務します。市役所などに行くと、市民課などで窓口対応してくれる人が思い浮かぶでしょう。

自治体の広報に関する部署、道路整備などインフラに関わる部署、健康やスポーツ振興に関わる部署、教育に関わる部署、税金の支払いに関する部署など、多岐にわたる部署のどこにでも配属になる可能性はあります(一部の専門職を除きます)。そのため、職種にこだわる人よりは、「地域に貢献したい」という思いがある人に向いていると言えるでしょう。

職を失うリスクが低い

公務員は民間企業と異なり、自分から退職しない限り、職を失う可能性は限りなく低いです。というのも公務員は法律で身分が保障されており、問題や不祥事を起こさないとクビにはなりません。民間企業では倒産や事業再編といった職を失うリスクが存在します。しかし、公務員が職を失うリスクが低いといっても、職を失う場合があります。無断欠勤を繰り返したり、仕事を放棄するといった勤務態度が悪く、改善の兆しが見られない場合は分限免職処分といったかたちで職を失う場合があります。当たり前のことですが、仕事には真面目に取り組みましょう。

公務員就職のデメリット

ここまでは、公務員就職のメリットについてお伝えしてきましたが、公務員就職にも、人によってデメリットに感じる部分もあります。5つの観点からデメリットについてお伝えをしていきます。

異動がつきものである

公務員は、だいたい2~3年程度をサイクルに、部署異動があります。そのため、「一つの職場でじっくりと働きたい」という思いを持っている人には向かない仕事かもしれません。

その反面、気が合わない同僚や上司なども同様に、数年で異動していく可能性が高いので、「数年の我慢で環境が変わる」と割り切ることができるのは、メリットだと捉えることもできるかもしれませんね。

世間の目が厳しい

公務員は、税金から給与を支払われていることから、世間の目が厳しくなる傾向にあります。市役所などに行くと、窓口で住民に怒鳴られている公務員を見ることがあります。公務員という仕事は「公僕(こうぼく)」と言われ、市民、住民のために働く存在、ということから、非常に高圧的な態度で接してくる住民がいることも事実です。

市役所で、税金未払いの督促担当をしている私の知り合いは、「支払いが滞っている住民の方に電話すると、自分のことを棚に上げて、怒鳴ってきたり、逆ギレされたりするよ」と言っていました。

また、不況の際には、給与が安定している公務員が槍玉にあげられることもありますね。公務員は、意外とストレスの多い仕事であることは間違いないでしょう。

楽な仕事とは限らない

就活生のみなさん、公務員は定時で帰れて、楽な仕事だと思っていませんか?実はそうとは限らないのです。

国家公務員は、部署によっては非常に残業が多く、終電で帰れず毎日タクシー帰り、という人もザラにいるそうです。地方公務員に関しても、早く帰れる部署とそうでない部署があるようなので、「楽な仕事だから」という理由で公務員を選ぶと、イメージとのギャップに悩まされるかもしれません。

副業に制限がある

公務員は国家公務員法と地方公務員法の2つの法律で副業について定められています。近年は副業が解禁され始めてはいますが、依然として民間企業の人と比べると自由度は低いです。ものによっては申請・許可が副業もあり、許可を得ずに副業を行うと、免職といった重い処分を下されることもあります。

給料が上がりにくい

公務員のデメリットとして民間企業に比べると給料が上がりにくいという点が考えられます。成果主義を導入している民間企業の場合、自分の実力によっては1年で大幅な昇給を狙うこともできます。公務員は安定している代わりに毎年の昇給の上がり幅は小さく、実績によって大幅な昇給は見込めません。ガンガンお金を稼ぎたい!という方には公務員の給料システムは合わないかもしれません。

公務員と民間企業の違い

組織としての目的

公務員は国や国民に奉仕するのが仕事です。それに対して、民間企業はモノやサービスなどを社会に提供し利益をあげることを目的とします。経済的な利益をあげる必要があるかどうかが、公務員と民間企業の組織としての大きな違いと言えるでしょう。

ボーナス・収入

公務員は、年に2回必ずボーナスが支給されます。景気変動の影響を受けないため、安定的な収入を見込めるというのが公務員の特徴です。対して民間企業は景気や売上により、ボーナスの支給額が増えたり減ったり、最悪はなしという場合もあります。業績が上向きの時はいいのですが、悪くなると収入にも影響するというリスクはあります。

労働時間

公務員は原則土日は休みで、勤務時間は7時間45分と決まっています。対して、民間企業は企業によって休みや勤務時間が異なりますが、8時間勤務の企業が多いようです。しかし、公務員でも教員や消防士などは勤務時間が不規則になったり、長時間勤務になることもあるので、仕事によっては民間企業より勤務時間が長くなることもあります。

就職活動

公務員になるには、公務員試験に合格しなければなりません。民間企業でも筆記試験がある企業もありますが、公務員試験の方が出題範囲が広いため、専用の試験勉強や対策などをきちんとする必要があります。公務員試験は筆記試験と人物試験、いわゆる面接、の二つの試験で構成されています。人物試験では個人面接、集団面接、集団討論(グループディスカッション)、グループワークやプレゼンテーションと様々な形式の試験が実施されています。これらの形式の面接試験は民間企業の選考でも実施されているため、面接試験の練習や場慣れといった理由で公務員志望の人の中には民間企業の選考を受ける人もいるそうです。

民間企業に向く人とは?

ここまでの話から、民間企業に向いているひとはどんな人なのか、まとめてみましょう。

・年功序列よりも能力や成績によって評価してもらいたい人
・利益を追求したい人
・一つの仕事に長く従事したい人

以上のような人は、民間企業に向いていると言えるでしょう。もちろん民間にも様々な企業がありますのであくまで全体的な傾向での話です。民間企業では、自分ががんばっただけ給与や昇級に反映されることが多いので、それを仕事に対するモチベーションに変えられる人は民間企業で働くのがいいかもしれません。

公務員に向く人とは?

では、公務員に向く人はどのような人なのでしょうか。

・地元、地域、国のために貢献したいと思う人
・短いサイクルの部署異動にも抵抗がない人
・給与や福利厚生の面で安定を求める人

以上のような人は、公務員に向いていると言えるでしょう。公務員に対する世間の厳しい目に常にさらされてでも、地域のためにがんばりたいという覚悟を持って公務員就職を選べば、就職後に「こんなはずではなかった…」と後悔することもないと思います。

最後に

今回は、公務員就職のメリット・デメリットや、民間企業・公務員それぞれに向いている人についてお伝えしてきました。親や先生が「公務員がいいよ」と勧めてくることがあるかもしれませんが、最終的にどんな道を選ぶのかは、自分自身で決めることです。自分の特性や考え方としっかり向き合い、ベストな選択をしてくださいね。



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