ひと昔前のように、「就職するなら絶対に大手企業でないと!」「大手企業のブランド重視!」という学生は少なくなっています。その代わり、「メガベンチャー」と呼ばれる企業への就職を希望する学生が増えてきています。
この「メガベンチャー」とはどのような企業をいうのでしょうか?また、大手とはどのような違いや魅力があるのでしょう?ご自身が就職するなら、大手とメガベンチャーどちらが向いているのか、イメージしながら読んでみてくださいね。
- ・メガベンチャーとは?
- ├メガベンチャーとは成長した元ベンチャー
- ├中小企業との明確な違いはない
- └有名なメガベンチャーの一覧
- ・メガベンチャーと大企業の違い
- ├歴史の長さ
- ├大手の方が給料が高いとは限らない
- └スピード感と仕組みが大きな違い
- ・メガベンチャーに就職するメリット
- ├おもしろいチャレンジができる
- ├柔軟な働き方ができる
- └経営が安定している
- ・メガベンチャーに就職するデメリット
- ├業務量が多い
- ├体制やルールが明確でないことも
- └ベンチャー気質が薄まっている可能性も
- ・メガベンチャーの就活でやっておくべきこと
- ├なるべく早い時期から就活をスタートする
- ├自己PRになるような活動をしておく
- └インターンシップに参加してみる
- ・自分はどちらに向いているか判断する方法
- ├自己分析をしてみよう
- ├しっかりと仕組みや制度が整った中で働きたいなら大手
- └自分の裁量でゴリゴリ進みたいならベンチャー
- ・最後に
メガベンチャーとは?
まずは、「メガベンチャー」の定義から見ていきましょう。いわゆる「ベンチャー」企業とは何が異なるのでしょうか?
メガベンチャーとは成長した元ベンチャー
実はメガベンチャーには、明確な定義があるわけでありません。ひとことで言うと「メガベンチャー」とは、「大手企業のように成長した、元ベンチャー企業」のことを指します。
ベンチャー企業とは多くの場合、新規事業や新業態などを機にスタートし、10年以内程度の企業のことを言います。もともとはベンチャー企業としてスタートしたものの、数年で著しく成長し、今となっては大企業と肩を並べるほどめざましい成長を遂げた企業のことを「メガベンチャー」と呼びます。
中小企業との明確な違いはない
厳密には、社員数や創業年数などにおいて、中小企業との違いに関する定義はありません。「メガベンチャー」と呼ばれている企業にIT企業が多いことから、「メガベンチャー=IT系の企業」というイメージを持つ人も多いかもしれませんが、そうとは限りません。
社員数数人で始まったIT関連企業がスマートフォンの普及や人工知能などのテクノロジーのすさまじい進歩により、企業としても大きな成長を遂げたことも影響しているでしょう。
有名なメガベンチャーの一覧
よく知られているメガベンチャーの例としては、次のような企業があります。
1990年代設立のメガベンチャー
・楽天株式会社(1997年設立)
・株式会社サイバーエージェント(1998年設立)
・株式会社DeNA(1999年設立)
2000年代設立のメガベンチャー
・LINE株式会社(2000年設立)
・グリー株式会社(2004年設立)
メガベンチャーと大企業の違い
メガベンチャーと大企業の違いはどのようなものなのでしょうか?
歴史の長さ
ベンチャー企業としてスタートし、「日本の代表的な企業」として認知されるようになれば、「メガベンチャー」と言われるようになります。
メガベンチャーは急成長してきた企業が多いため、数十年という長い歴史のある大手企業に比べると、歴史は浅いです。大企業とメガベンチャーの違いのひとつは、「歴史の深さ」であると言えます。
大手の方が給料が高いとは限らない
就職先として、大手企業とメガベンチャーどちらがいいのか迷ってしまう方も多いと思います。なんとなく歴史のある大企業の方が給与が高く、福利厚生も充実しているようなイメージを持たれがちですが、必ずしもそうとは言い切れません。
大企業の場合、それまでの慣習が根強く残っている場合も多く、時代の流れに合わせて柔軟に評価制度を変更したり福利厚生の充実を図ることが難しいこともあります。
場合によっては歴史の浅いメガベンチャーの方が給与が高く、福利厚生などが充実していることもあります。必ず各企業の募集要項をしっかりとチェックするようにしましょう。
スピード感と仕組みが大きな違い
大企業とメガベンチャーの大きな違いとしては、「決断のスピード感」が挙げられます。大企業は多くの場合ゆるやかなスピード感で動いています。たとえば決裁なども、「自分→課長承認→部長承認→本部長承認→取締役承認→社長承認」など、何段階も経て時間がかかることが大半です。
しかし、メガベンチャーは短期間で大企業と肩を並べるまでに成長してきただけのこともあり、決裁や決定などのスピードがとても速いです。
メガベンチャーに就職するメリット
ここではメガベンチャーで働くメリットをご紹介します。
おもしろいチャレンジができる
メガベンチャーは、大手企業並みに成長しても、ベンチャースピリットを持ち続けている企業が多いです。
ベンチャー時代のチャレンジ精神を持ち続けながら、資金やリソースに余裕ができてきている状態なので、事業でもさまざまなチャレンジをしやすくなっています。
「こんなビジネスがやってみたい」「新しい事業にチャレンジしたい」という人は、メガベンチャーが向いているでしょう。
柔軟な働き方ができる
リモートワークや短時間勤務など、メガベンチャーは多様な働き方ができる制度を取り入れている企業が多いです。
働き方や福利厚生などについては、大手企業だと昔からのルールのままのことも多いので、柔軟な働き方がしたい人は、メガベンチャーの福利厚生や取り組みに注目してみるといいでしょう。
経営が安定している
ベンチャー企業に比べて、経営状態が安定しているというメリットもあります。知名度が高く多くの人に知られているため、社会的な信頼も得やすいでしょう。
ベンチャー的な考え方や働き方には憧れるけど、規模の小さいベンチャー企業では将来性に不安を感じるという人にはメガベンチャーがちょうどいいかもしれません。
メガベンチャーに就職するデメリット
メガベンチャーで働くデメリットも少なからずあります。ここでは就職前に知っておくべきことをご紹介します。
業務量が多い
メガベンチャーはまだまだ成長中の段階にある企業も多く、従業員が十分に確保できていない職場も少なくありません。「少数精鋭」をモットーとしていることも多いので、より少ない人員で成果をあげることが求められます。
新しい事業への挑戦も多く、一人の仕事量が多くなったり、仕事の幅が広がったりすることもあります。いろいろな経験が積める反面、仕事量が増えることは覚悟しておいた方がいいでしょう。
体制やルールが明確でないことも
大企業は長い歴史があるため、組織の体制や社内のルールが明確になっている企業が多いです。それに比べてメガベンチャーは体制やルールが明確でなかったり、頻繁に変わることもあります。
変化を柔軟に受け入れられるか、組織の変化などにも臨機応変に対応できそうか考えておく必要があるでしょう。
ベンチャー気質が薄まっている可能性も
メガベンチャーとなると、アーリーベンチャーに比べてベンチャー気質が強く残っていない可能性が高いです。企業は規模が大きくなるにつれて意思決定に時間がかかるようになったり、柔軟性が乏しくなったりしがちです。
ベンチャーの特徴であるスピード感・柔軟性・チャレンジ精神などを強く求めるなら、アーリーベンチャーやミドルベンチャーも視野に入れておくのがいいでしょう。
メガベンチャーの就活でやっておくべきこと
メガベンチャーへの就職を指すなら、就活の時期や自己PRについて次のような注意が必要です。
なるべく早い時期から就活をスタートする
ミドルベンチャーやメガベンチャーは、大手企業に比べて早い時期から募集を開始しているところが多いです。規模の小さなベンチャーはさらに早い時期から募集をスタートしています。
メガベンチャーの中には、募集時期を決めずに通年で採用をしている企業もあります。ベンチャー企業への就職に興味があるなら、できるだけ早い時期から就活をスタートしないと遅れをとってしまう可能性が高いです。
自己PRになるような活動をしておく
大企業を受けるなら優秀な成績や勤勉な性格などのアピールでも十分かもしれませんが、メガベンチャーを受ける場合は自己PRについてもう少し工夫が必要です。多くのメガベンチャーで求められるのは、次のような人物です。
・自主性が高い人
・行動力がある人
・成長意欲のある人
メガベンチャーを受けるなら、企業の文化や特徴をよく調べて、企業が求める人物像にマッチした自己PRを考えてみてください。
インターンシップに参加してみる
大企業かベンチャー企業かで迷っているなら、インターンシップに参加することをおすすめします。実際の職場を見学できたり、業務を体験できたり、座談会などがあれば社員の方と交流することも可能なので、企業について理解が深まります。
メガベンチャーといっても、企業の雰囲気や制度の充実度などは企業により異なります。仕事を体験したり社員の方と話をすることでわかることも多いので、自分に合うかどうかを見極めるためにも、できるだけ多くの企業のインターンに参加してみるのがいいでしょう。
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自分はどちらに向いているか判断する方法
自分が就職するなら大企業とメガベンチャーどちらが向いているか判断するにはどうすればいいのでしょうか?
自己分析をしてみよう
まずは自分の性格や、大学のレポートなどに取り組む際のスピードについて思い出してみましょう。
もしも効率とスピードをなによりも重視し、レポートにもすぐに取り組み、締切よりも前に提出してしまうタイプであれば、メガベンチャーに向いていると言えるかもしれません。
逆に、締切当日までじっくりと考え、何度も再考しながら取り組むタイプであれば、大企業の方が向いていると言えるでしょう。
しっかりと仕組みや制度が整った中で働きたいなら大手
もしもそれまでの慣習や歴史、仕組みや制度がしっかりと整った環境でじっくりと業務に取り組みたいと考えるのであれば、大手企業への就職が向いています。
人事に配属されれば人事のみ、営業に配属されれば営業だけに専念することができるでしょう。「自分の責任の範囲に限りがあった方が安心できる」、という方は大手向きです。
自分の裁量でゴリゴリ進みたいならベンチャー
逆に、自分の役割に制限をつけたくないと考える場合や、どんどん権限を与えてもらってゴリゴリと仕事をスピード感をもって進めていきたい!と考えるのであればメガベンチャーが向いていると言えます。
最後に
大手企業とメガベンチャーの違いはイメージできたでしょうか?自分がどちらに向いているのかを判断し、どちらへの就職を希望するかを決めてみてくださいね!
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