【業界研究】カラオケ業界の現状・仕事内容・就職活動対策

これから就職活動を控える学生の中には、普段から歌うのが好きでカラオケ業界への就職に興味があるという方もいるでしょう。選考に臨むなら、楽しい一面だけではなくカラオケ業界を取り巻く現状についても理解を深めておくべきです。

本記事では、カラオケ業界の最新事情や実際の仕事内容、内定を勝ち取るための就職活動対策を紹介します。カラオケ業界での仕事に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

目次

就職して大丈夫?カラオケ業界の現状とは

カラオケ業界を取り巻く現状を理解するには、以下3つのポイントを押さえておきましょう。

店舗の増えすぎによる競争の激化
新型コロナによる利用者の減少
カラオケ以外のサービス拡大

それぞれ詳しく解説します。

店舗の増えすぎによる競争の激化

まず、大手カラオケ店の出店攻勢による競争の激化が挙げられます。ビッグエコーやシダックス、カラオケ館など有名店の店舗数が増えてきた一方で、人口減少により大きな需要の伸びは期待できません。

限られた顧客を奪い合う構図となっているため、今後も激しいシェア争いが繰り広げられるでしょう。

新型コロナによる利用者の減少

また、近年カラオケ業界に大打撃を与えたのが、新型コロナの影響による外出自粛です。一般社団法人「全国カラオケ事業者協会」によると、2020年の市場規模は前年比-18.2%となっており、各社の業績は大きく悪化しました。

営業ができない場合でも家賃などの固定費は発生するため、収益面で苦境に立たされたカラオケ業界の企業は多いでしょう。コロナ終息後は需要がある程度戻るはずですが、業績を回復させるには新たな取り組みが必要な状況です。

カラオケ以外のサービス拡大

厳しい状況が続くカラオケ業界ですが、新たな取り組みとしてカラオケ以外のサービス拡大を進める企業が増えています。

ビッグエコーを展開する第一興商は、丸の内にアミューズメント施設とアメリカンダイナーを併設した「MARUNOUCHI BASE」をオープンしました。深夜まで使える大人の拠点というコンセプトのもと、新たなマーケットの開拓を進めています。

また、「おうちでビッグエコー」としてUber Eatsを活用したデリバリー事業も開始しました。カラオケ店で提供する飲食物の特徴をうまく活かした、自宅でのパーティー需要にこたえるサービスだといえるでしょう。

まねきねこを展開するコシダカホールディングスは、渋谷に次世代エンタメ施設をオープンしました。本格スピーカーを搭載したライブルームや、プロジェクション演出のあるカラオケルームなど、最新技術を駆使した注目度の高い施設となっています。

JOYSOUNDを展開する株式会社エクシングは、カラオケ店の優れた防音機能を活かし、カラオケルームでライブを見るというコンセプトの「みるハコ」を展開。ライブイベントの生中継などさまざまな仕掛けを用意し、「歌う」以外の目的でカラオケの利用を促しています。

また、カラオケルームにWi-Fiやプロジェクターなどを完備し、テレワークの需要を取り込んでいる企業もあります。オフィスに通わず仕事をするビジネスマンは増えており、日中の稼働率の低さを解決するヒントになりそうです。

カラオケ単体での生き残りが厳しい現状だからこそ、新たなサービスへの挑戦が強く求められています。

カラオケ業界の仕事内容ってどんなもの?

カラオケ業界に就職した後の仕事内容は、主に以下の3つです。

店長
エリアマネージャー
本社スタッフ

それぞれ詳しく解説します。

店長

カラオケ業界におけるキャリアの最初は、1つの店舗の運営を担う店長職に就くケースが多いです。本部からの方針に従いながら、自店舗の売上・利益向上に取り組むことが求められます。

カラオケ店でアルバイト経験がある方でも、店長とスタッフではやはり役割が大きく異なります。来店客数を見込んだうえでスタッフや飲食物を手配し、売上を最大化するマネジメント力が問われるでしょう。

また、スタッフの教育やお客様からのクレーム対応なども重要な役割です。とくにカラオケにアルコールは付き物であるため、現場で起こるさまざまなトラブルをうまく処理する必要があります。

エリアマネージャー

店長として経験を積んだ後には、複数店舗を束ねるエリアマネージャーにステップアップするケースが多いです。

現場から離れ、各店舗の店長と協力しながら客数を増やすための施策検討や、繁忙期に向けた人員・食材確保などを行います。店舗ごとの売上予算や費用、利益など数字面でのマネジメント力も求められるでしょう。

本社スタッフ

本社スタッフには、経営企画や経理、総務、人事などさまざまな役割があります。全店共通のキャンペーンを企画したり、提供するメニューのリニューアルを検討したりといったマーケティング的な役割を担う部署もあります。

店長・エリアマネージャーと経験を積んだあとは、本社で全体にかかわる業務を経験することでキャリアアップにつながりやすくなるでしょう。

カラオケ業界に就職したい?おすすめの就職活動対策!

カラオケ業界への就職を希望しているなら、以下3つの対策を進めておきましょう。

業界について深く知る
志望動機を明確にする
インターンシップで就業体験をする

とくに、インターンシップなどで具体的な業務の経験を積んでおけば、選考において大きなアドバンテージとなります。

業界について深く知る

まずはカラオケ業界の現状について理解を深めましょう。本記事で紹介した3つのトレンドを押さえておくのはもちろん、応募先企業がいま何に力を入れているかチェックが必要です。

とくに大手カラオケブランドを持つ以下の企業については、公式サイトなどで直近の業績や事業展開に目を通しておくことをおすすめします。

コシダカホールディングス(まねきねこ)
第一興商(ビッグエコー)
シダックスグループ(シダックス)
B&V(カラオケ館)
AOKI ホールディングス(コート・ダジュール)
TOAI(ジャンボカラオケ広場)
鉄人化計画(カラオケの鉄人)
※カッコ内はカラオケ店名

カラオケ事業をメインで行っている会社が多いですが、AOKIホールディングスのように多様な事業の中の1つにすぎないケースもあるので、会社内におけるカラオケ事業の位置づけなども捉えておきましょう。

志望動機を明確にする

カラオケ企業への就職をめざすなら、具体的かつ独自性のある志望動機を話せる状態にしておきましょう。「歌が好き」というのも貴重な志望動機ではありますが、ほかの学生との差別化にはつながりにくいです。

カラオケを通じてどのようにお客様に貢献したいのか、そのためになぜ応募先企業を選んだのか、理由を明確にしましょう。人口減少によりさらに厳しい競争が待ち受ける中、新たな発想で市場を開拓していけるような人材が求められています。

インターンシップで就業体験をする

カラオケ業界への就職に興味があるなら、まずはインターンシップで業務を体験してみるのがおすすめです。

もちろん、カラオケ業界を希望する学生の中には、実際の店舗でアルバイトを経験した方も多いでしょう。しかし、インターンシップでは文系ならカラオケビジネスの仕組み、理系ならカラオケに使用する機械の開発など、カラオケ業界の裏側を学べるようなプログラムが用意されています。

就職後の具体的な業務を体験することで、より明確なイメージを持って就職活動に臨めるはずです。事前に抱いていたイメージと異なり、カラオケ業界への就職意欲が下がる場合もあるかもしれません。しかし、就職という大きな決断の前に「合う・合わない」を判断できるのは貴重な機会だといえるでしょう。

インターンシップを通してカラオケ業界への就職意欲が高まれば、より具体的な志望動機・自己PRにつなげられるはずです。また、実際に行動に移している点も大きなアピールポイントになります。

【まとめ】カラオケ業界を深く知って就活を勝ち抜こう!

本記事では、カラオケ業界への就職を希望する学生向けに、業界の最新事情や具体的な仕事内容、おすすめの就職活動対策を紹介しました。

カラオケ業界を取り巻くビジネス環境は厳しいですが、各社新たな取り組みによって消費者のニーズを掘り起こしています。業界事情をしっかりと理解したうえで、従来の枠組みに囚われない新たな発想が求められているといえるでしょう。

カラオケ業界への就職に少しでも興味があるなら、まずはインターンシップへの参加を検討してみてください。アルバイトなどの店舗スタッフでは経験できない、カラオケ企業の裏側を知って、就職活動を有利に進めましょう。


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