【業界研究】住宅業界の現状・仕事内容・就活対策について徹底解説!

住宅業界は建築や都市開発などの事業を注目している学生に人気の業界です。不動産業界やゼネコンの企業ともかかわりが深く企業によっては手がけている事業の幅も広いです。この記事では住宅業界、ハウスメーカーについて解説していきます。 

【業界研究】住宅業界の現状・仕事内容・就活対策について徹底解説!
目次

住宅業界とは

住宅業界とは戸建て住宅設計施工、販売をする事業を展開しているハウスメーカーの業界を指します。住宅の販売は顧客の要望に応じて建築を行う注文住宅や、先に土地に建物を建てた状態で販売する分譲住宅があります。

住宅や建物に関連する業界は幅広く、ハウスメーカーは土地や建物の売買や仲介、管理を行う不動産と実際に建物を建築するゼネコンと混同されやすいです。ただ同じ分野の商材を扱っているので企業によっては事業が重なることもあります。今回は住宅業界、ハウスメーカーについて解説します。

住宅業界大手4社

住宅業界は各地域の工務店の存在が大きく、大手10社でも業界のシェアは全体の3割ほどです。住宅業界は寡占状態がなく、常に競争が激しいことが特徴です。この章では住宅業界の大手ハウスメーカー4社を簡潔に紹介します。

①大和ハウス工業
ハウスメーカー業界の2018年度売上1位の企業が大和ハウス工業です。戸建て住宅の販売戸数を基準としたランキングでは6位ですが、賃貸住宅や商業施設、事業施設など事業多角化を推進し全体の売り上げを伸ばしています。

②積水ハウス
戸建て注文住宅の最大手企業です。住宅関連の設備などの商品ラインナップが多く、アフターサービスにも注力していて顧客満足度が高いという特徴があります。また環境や災害を考慮したまちづくり「スマートタウン」の需要が高まっている中で、積水ハウスは「スマートコスモシティ」というスマートタウンを現在全国13ヶ所に展開・注力しています。

③飯田グループホールディングス
戸建て住宅販売戸数ランキングで首位の企業です。一建設、飯田産業、東栄住宅、タクトホーム、アーネストワン、アイディホームの6社が2013年に経営統合して設立した共同持株会社です。資材調達やネットワーク、ノウハウの共有などグループである強みを活かしてローコスト経営を行っています。

④住友林業
木材建材や木造住宅に強みがあります。40,000ヘクタール以上(国土の約900分の1)の山林を保有していて、全国に広がる住友林業独自のネットワークを活用した事業を展開しています。他者と比較して海外事業規模が大きいことも特徴の1つです。  

住宅業界の現状

業界を深く知りためにはまずその業界の現状や課題になっていることについて知識をつけることが重要です。住宅業界の業界全体では今どのような課題やトレンドがあるのでしょうか。住宅業界の現状について詳しく解説します。

新設住宅着工戸数の減少と空き家の増加

現在日本では少子高齢化や人口減少が社会問題となっています。その問題は多くの産業に影響を及ぼしていて、住宅業界も強い影響を受けています。世帯数が減少したことにより新しく住宅を建築する数は減少傾向にあります。また全国の住宅数は総世帯数を上回っていて、空き家も増加しています。

このように新設住宅着工数は減少してマイナスなイメージも強いですが、空き家などの中古住宅を商材としたビジネスを国が支援するなど新たな事業のきっかけにもなっています。

住宅以外の大規模建築が増加

全国の住宅数が総世帯数を超えたということは新設住宅着工数の減少だけでなく、中古住宅の活用やリフォーム分野も伸び悩んでしまうということです。

その影響を受け、ハウスメーカーは住宅以外、非住宅分野の取り組みを強化するようになりました。ゼネコンと資本業務提携を結び、オフィスビルの他に商業施設と住宅地が一体となった大規模建築の開発を進める住宅メーカーもあります。

海外事業に力を入れる

収益源を増やすためにも海外事業を強化するハウスメーカーも増えてきています。特に大和ハウス工業や積水ハウスなどの大手ハウスメーカーはアメリカや東南アジアに広く事業を展開しています。現地の気候や技法、需要などの状況と各社の持つ強みを融合しより海外事業を伸ばしていく方針です。

住宅業界の今後の動向で注目すべきポイント

省エネ基準の義務化

「省エネ基準」とは、建物の省エネルギー性能を確保する為の基準を国が定めた指標で、1980年の省エネ法制定以降、改正の度に強化されてきました。
資源エネルギー庁が策定するエネルギー基本計画には、2020年までに新築住宅および建築物の省エネ基準への適合義務化を段階的に進めていく方針が明記されています。

省エネ基準の義務化に向けて、太陽光エネルギーを利用したZEH(ゼッチ)や、HEMS(ホームエネルギーマネージメントシステム)などの技術に今後ますます注目が集まるでしょう。就活生も動向をチェックしておくべきポイントです。

住宅業界への新型コロナの影響は?

新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務をする人が増えました。今後は新しい生活様式に対応していく必要があるため、人々の住宅に関する意識やニーズも変化することが予測されます。

在宅で仕事をするようになると光熱費が増えるため、省エネ住宅や省エネシステムへの注目が高まっています。新型コロナウイルスの感染防止策として「換気」が有効だとされていることから、換気システムへの関心も今後さらに高まるでしょう。

住宅業界の設備メーカーも、こうした変化にいち早く対応しています。就活の備えて、新型コロナの影響による住宅業界への影響にも注目しておくといいでしょう。

住宅業界の仕事内容

住宅業界の仕事内容について解説します。ハウスメーカーの仕事は大きく分けて顧客に販売する仕事である営業職と、住宅の建築に実際に関わる技術職の2つに分けることができます。

営業職

住宅業界の営業職はBtoC、BtoB両方の顧客を担当します。住まいに対するお客様の要望やライフスタイルを伺い、設計やインテリアコーディネーターと連携しながらプランを作成し提案します。他にも住宅を建てるうえで必要な保険やローン、税金関連の相談など総合的にコンサルティングを行います。

技術職

技術職の仕事は設計、現場監督、生産技術、研究開発、IT関連と様々です。ヒアリングしたお客様のニーズに合わせて設計し、設計を基に施工し建物を完成させます。高品質な物件を造るだけでなく安全に施工が進むように管理することも重要です。

また社会全体の傾向やニーズに合わせて新技術・素材の開発をしたり、業務の効率化をするのも技術職の重要な役割の1つといえます。

住宅業界の就活対策

住宅業界に就職するために必要な就活対策を紹介します。志望動機の作成や面接での質問対策に活用できますので、ぜひ実践してみてください。

各企業の比較・研究をする

企業研究を行うときはその企業を知るために競合他社と比較するとより理解を深めることができます。各企業の強みや弱み、今後の事業展開について比較し業界の傾向を把握しましょう。また企業の社風や働き方について知ることも重要です。ホームページだけでなく実際に社員の方と話せる機会を作ってみましょう。

OB訪問などで実際の仕事や働き方を知る

住宅業界は不動産業界と同様にノルマの額が大きく、営業の仕事は特に大変です。何故なら住宅など建物は顧客にとってとても大きい買い物だからです。

仕事のやりがいや企業の展望だけでなく、実際の働き方や仕事のきつさなど自分がしっかりやっていけるのか情報を集め判断することが大切です。

住宅業界のインターンシップに参加する

住宅業界のインターンシップの内容は、「業界や企業についての説明を受ける」「グループワーク」「仕事体験」などが多いです。

住宅業界についての理解を深めることができ、仕事のやりがいや楽しさなども実感できるので志望動機作成などに役立つ経験ができるでしょう。

最後に

住宅業界は各工務店の存在も大きく、大手10社のシェアは全体の3割程度です。だからこそ各メーカーはそれぞれの強みを生かした事業展開を行っています。各メーカーをしっかり企業研究し、自己分析と合わせて説得力のある志望動機を作成することが必須です。しっかり準備をして選考に備えましょう。

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