インターンシップのグループディスカッションとは|評価ポイントや対策を紹介

1dayインターンシップや2days以上の短期インターンシップでは、多くの場合グループディスカッションやグループワークを行います。しかし、初対面の人といきなりグループディスカッションをするのは苦手な人も多いのではないでしょうか。

今回は、インターンシップのグループディスカッションの基本的な進め方から人事が見ている評価のポイント、評価がアップするコツまで詳しく解説します。

目次

インターンシップのグループディスカッションとは

1dayインターンシップや2days以上の短期インターンシップでは、グループディスカッションやグループワークを行う企業がほとんどです。

5〜6人程度のグループに分かれ、企業から与えられた課題について話し合いを行い、一定時間内に結論を出した後に発表をします。1時間程度のものから数日間に渡って行うものまで、インターンシップのプログラム内容によって与えられる時間は様々です。インターン参加前にグループディスカッションに関連する個人課題が与えられることもあります。

インターンシップのグループディスカッションの内容は、「〇〇の売り上げをアップさせるための施策を考えなさい」「新商品・新サービスを考案しなさい」「既存の商品・サービスの改善案を考えなさい」など、実際に企業で起こりうる状況を想定したものが多いです。

発表の形式は、資料を用いてプレゼンのような形式で行うものもあれば、社員に実際に営業をするものもあります。

なぜインターンシップでグループディスカッションを行うのか

①業務理解を深めてもらうため

業務についての理解を深めてもらうために、実務を擬似体験できるようなグループディスカッションを実施する企業が多いです。社員から企業説明を聞くだけではなく、グループディスカッションを行うことで、企業の事業内容や職種に対するイメージとのギャップ減らすことができます。

グループディスカッションではコミュニケーション能力や倫理的思考力といった、社会人に必要な多くのスキルが試されます。面接ではなかなかわからない、学生のこうした能力をチェックするためにグループディスカッションを実施している企業もあります。

②優秀な学生を見つけるため

企業がインターンシップを行う目的として、企業について知ってもらうことはもちろんありますが、もう一つ重要な目的があります。それは、「早期から優秀な学生を囲い込むこと」です。早くから就活を始め、インターンシップに参加している意識の高い学生たちの中から自社で活躍してくれそうな優秀な学生を見つけようとしているのです。

その手段として有効なのが、グループディスカッションです。グループディスカッションを行うことで、短時間で多くの学生の人柄や能力を確認できます。特に2days以上のインターンでは、グループワークで高く評価された学生にリクルーター制度、本選考での優遇、早期選考への案内などの優遇措置をとることもあります。

グループディスカッションの進め方

①自己紹介

まずは自己紹介をします。大学名や名前、簡単な挨拶で十分です。自己紹介で時間を使いすぎないようにしましょう。また、最初に社員から大学名は言わないように指示されたり、自己紹介で話す内容を指定されることもありますので、自己紹介の内容は企業の指示に従いましょう。

課題に取り組む時間とは別に、自己紹介の時間が確保されている場合は、時間があれば雑談をしておくことで、みんなが話しやすい雰囲気を作ることができ、その後の話し合いが進めやすくなります。

②役割を決める

まずは、役割を決めます。役割は主に「司会」「書記」「タイムキーパー」「発表者」です。この際、役割を持たなくても不利になることはありません。大切なのは、自分に合った役割を選ぶことです。

「自分は役割につかず、全体を俯瞰することが得意だ」と考え、あえて役職につかない人もいます。自分にはどんな立ち回りが合っているのかは、グループディスカッションを何度も経験することで明確になってきます。練習あるのみです。

③時間配分を決める

話し合いを始める前に、必ず時間配分を決めておきましょう。時間配分を決めておかないと話し合いがダラダラと進み、時間内に結論を出せないまま終わってしまう可能性があります。課題の内容にもよりますが、基本的に「前提の共有」「アイデア出し」「意見のまとめ」「発表の準備」で分けます。

注意したいのが、アイデア出しに時間を使いすぎてしまい、アイデアを十分に議論できないまま無理やり結論を出すパターンです。アイデアの議論には十分な時間を確保し、全員で様々な視点から出されたアイデアを検討することが必要です。

④前提を共有する

話し合いの最初に、前提を共有しましょう。前提が共有できていないと、グループのメンバーが異なった認識を持ったまま話し合いが進み、意見が噛み合わないことがあります。

例えば、「高齢者向けの施策を考えなさい」という課題が与えられた場合、「高齢者とは何歳くらいのことか」「どんな場所に住んでいる高齢者なのか」といったことを具体的に定義する必要があります。

与えられた課題に対して共通の認識を持ち、全員が同じイメージを持って議論をスタートさせると、その後の話し合いがスムーズになります。

⑤アイデアを出す

前提の共有が十分にできたら、アイデアを出します。全員が参加して自由に発言することが重要です。相槌を打ったり、「なるほど」「いいアイデアだね」など、前向きな雰囲気を作りましょう。

ただ否定をするだけの人は感じが悪い印象になってしまいます。また、自分から発言するのが苦手なメンバーがいたら、「〇〇さんはどう思いますか?」などと話を振ってあげましょう。

⑥意見をまとめる

出たアイデアについて議論し、意見をまとめます。その際に、多数決で決めるのはNGです。「グループディスカッション」なのに、議論を放棄したとみなされてしまいます。アイデアの議論は、グループディスカッションの肝と言っても過言ではありません。全員でアイデアを検討し、一番良いものを根気よく考えましょう。

意見をまとめる際に、意見が対立してしまうこともあります。どちらかが無理やり自分の意見を押し通したり、どちらかが議論を放棄して妥協してしまうことがないようにしましょう。意見が対立してしまった際は、相手の意見を真っ向から否定することなく、自分の意見を明確な根拠を持って説明し、グループ全員で考えることが重要です。

⑦発表の準備をする

最後に、発表の準備をします。どのように話したら社員や他の参加者が納得できるかを実際に練習しながら考えましょう。必ず全員が発表に参加するという指示がある場合は、指定時間内に発表を終えられなかったり、発表がグダグダになってしまうことがないよう、誰がどの部分について話すのか、それぞれどのくらいの時間配分で話すのかを明確に決めておきましょう。

グループディスカッションの評価ポイント

①協調性

グループで話し合いを進める上で最も重要なのは、協調性です。入社後も、チームで協力して一つのものを作り上げる場面が多くあります。1人でも協調性に欠ける人がいると、チームの議論が良い方向に進みません。グループのメンバー一人ひとりを尊重しながら話し合いを進めましょう。

グループ内で協調性に欠ける言動をする人のことを通称「クラッシャー」と言い、グループディスカッションの進行を妨げます。クラッシャーにならないよう、周りを見て、自分の発言や行動を考えましょう。

②コミュニケーション能力

メンバーとうまくコミュニケーションが取れているかどうかも重要な評価ポイントです。否定ばかりする人や、全く発言しない人、議論の方向性を無視した発言ばかりする人は、コニュニケーション能力が低いと判断されてしまいます。相手の意見をよく聞き、議論が前に進むよう、スムーズな意思疎通を図りましょう。

③論理的思考力

根拠もなく好き勝手に意見すると、論理的思考力が低いとみなされます。意見を述べるときは、わかりやすく簡潔に、根拠と併せて伝えましょう。また、データを用いて説明できると、説得力のある意見になります。

④主体性

みんなの前で発言することが苦手な人は少なくありません。しかし、議論に全く参加せず、ただ黙っているのはNGです。「こんなこと言ったらどう思われるかな」などと発言をためらう必要はありません。勇気を出して発言すれば、グループに新しい視点が生まれるかもしれません。

⑤議論展開力

相手の意見を肯定することはもちろん大切ですが、それだけでは議論がなかなか前に進まないことがあります。「始めにゴールを設定しませんか?」「一度方向性を確認しませんか?」など、議論を進める力はグループディスカッションを進める上で重要な力です。

グループディスカッションで評価がアップするコツ

①明るい声で話す

発言するときは、明るい声で話しましょう。ボソボソと話したり、強い口調で話すと、グループ全体の雰囲気に影響します。明るい声で話すことでグループの雰囲気が良くなり、議論が活発になります。

②相槌をうつ

グループの中には、自分の意見に自信が持てず、なかなか発言できない人もいるかもしれません。頷いたり、「なるほど」相槌を打ちながら相手の話を聞くことで、話しやすい雰囲気になります。

③発言していない人に声をかける

なかなか発言できていない人がいれば、「〇〇さんはどう思いますか?」と声をかけましょう。さらに「いい考えですね!」など、前向きな返答をすることで、発言する勇気が出なかった人も話し合いに参加しやすくなります。

④必ず理由も合わせて意見を言う

発言する時は必ず理由も合わせて言いましょう。理由を言うことで説得力が増し、意見が伝わりやすくなります。逆に、相手の発言の意図がわからない時は、「なぜそう思ったのですか?」と質問して意見の根拠を明確にしておくことで、スムーズに意見がまとまります。

【まとめ】インターンシップのグループディスカッションはチームワークが重要!

グループディスカッションでは、結果よりも過程が重要です。自分の評価アップだけを狙うのではなく、メンバー全員が気持ちよく、意義のある話し合いができるように協力することで自ずと評価はアップします。


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