建築業界インターンの時期・内容・選考対策を解説

建築業界では多くのインターンが実施されており、人気企業のインターンには、たくさんの応募者が集まります。優秀な学生が集まるインターン選考は倍率も高くなるため、いかに正しい情報を収集し対策できるかが選考突破のカギとなります。そこで今回は、建築業界インターンの開催時期、内容、選考の流れと対策方法について解説します。

目次

建築業界とは?

建築業界は、住宅・オフィスビル・商業施設・公共施設などの「建物」の建設・デザインを行う業界です。

建築業界と似た名前のものに「建設業界」があります。この建設業界は建物だけでなく、道路・橋・港・空港などのインフラから都市全体まで幅広く手掛ける業界を指しており、建築業界はその一部と言えます。

建築業界では機能性はもちろん、魅力あふれるデザインを生み出すことも求められます。

建築業界の就職について詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

建築業界のインターン開催時期はいつ頃?

夏と冬の短期インターンがメイン

建築業界の短期インターンは1~5日間で、現場での実習やグループワークを通じて業務を体験する形式のものが多く見られます。ほとんどの場合、8~9月頃に夏期インターン、12~2月頃に冬期インターンが開催されますが、秋にインターンを開催している企業もあります。

インターンの実施時期や応募締め切りは、企業によってバラバラです。前年までと内容や実施時期が変わることもあるので、気になる企業がある場合はこまめに企業のホームページをチェックするようにしましょう。

通年の長期インターン募集も多い

建築業界では長期インターンの募集が多く、設計・デザイナー・営業・事務など職種も豊富です。数ヶ月から数年単位で実際に仕事をしながら、建築業界の仕事についての理解や経験を深めていきます。

長期インターンの場合、特定の開催時期はなく、通年で随時募集しているところがほとんどです。建築業界に興味があれば大学1年生からでも応募できる企業もあります。有給のものが多いので、アルバイト代わりに長期インターンをする人も増えています。

【業態別】建築業界インターンの内容

ゼネコン

ゼネコンはデベロッパーから依頼を受け、ビルや商業施設など大規模な建物の建設を行う企業です。ゼネコンのインターンでは「施工管理」や「設計」の業務を経験できます。

施工管理は、工事のスケジュール管理、資材の発注、作業員の確保などを行う仕事です。設計はその名の通り、建築する際に必要となる設計図を作成します。

【有名なゼネコン企業】 大林組、大成建設、清水建設、鹿島建設、竹中工務店など

ハウスメーカー

ハウスメーカーでは、注文住宅の建設がメインの仕事となります。ハウスメーカーのインターンでは、オフィス、工場、モデルハウスなどの見学、住宅の設計や新商品開発といった業務を体感できるグループワークが多いようです。営業職を体験できるインターンもあります。

【有名なハウスメーカー】 ミサワホーム、積水化学工業、積水ハウス、三井ホーム、ダイワハウス、パナホーム 、住友林業など

設計事務所

設計事務所には「組織設計事務所」と「アトリエ系設計事務所」の2種類があります。

組織設計事務所:意匠・構造・設備についての設計や建設現場での監理といった役割を担っています。
アトリエ系設計事務所:建築家独自のデザインなどに力を入れている設計事務所です。

設計事務所ではインターンではなく、「オープンデスク(研修生)」として募集される傾向があります。インターンのように業務を体験するのではなく、実務をすることになります。

【有名な設計事務所】 日建設計、三菱地所設計、日本設計、久米設計、NTTファシリティーズなど

建築業界のインターン選考の流れ

エントリーシート

建築業界のインターン選考に応募するには、ES(エントリーシート)の提出が必要です。「インターンに参加したい理由」「学生時代に力を入れたこと」など、頻出の質問への回答を準備しておきましょう。

魅力的なエントリーシートを作成するには、志望先の情報収集が欠かせません。企業ホームページや会社説明会を利用して「企業はどんな人材を欲しがっているか」を把握し、「私は活躍できる人材です」とアピールできるようにしておきましょう。

エントリーシート作成について詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

面接

書類選考後に面接が実施されることもあります。採用担当者は「書類では見られない部分が見たい」と思って、あなたを面接に呼んでいます。質問に適切に受け答えするスキルを磨くだけでなく、表情・言葉遣い・姿勢・服装など、他者から見た自分を意識した対策が必要です。

自分では問題ないと思っていても他者の人が見ると違和感があったり、気が緩んだときに自覚していないクセが出ていたりすることがあります。模擬面接の様子を録画し、自分の姿を客観的に見ると、修正すべき点を把握しやすくなります。

面接のマナーについて詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

ポートフォリオが必要なことも

建築業界で設計職のインターンに応募する際には、多くの企業で「ポートフォリオ」の提出が求められます。ポートフォリオとは自分の作品をまとめた「自分のスキルの説明書」です。

これまでの作品を並べるだけでなく、見やすいレイアウトや色使いで「デザイン性」や「個性」をアピールする貴重な機会ですので、悔いのないように早めに準備し始めるのが得策です。どうしても「難しい…」と手が止まる方は、研究室の先輩やOB・OGに相談すると良い助言がもらえるでしょう。

就活中のポートフォリオ作成について詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

インターン選びで失敗しないためには

参加目的を明確にする

建築業界に限ったことではありませんが、インターン経験を有意義なものにしたいなら参加する目的を明確にしておきましょう。「企業の社風についてもっと知りたい」「仕事を体験してみて自分に合うかどうか確かめたい」「能力をアピールして早期内定につなげたい」など、インターンに参加する学生の目的は様々です。

インターンシップは企業により内容が違うので、目的が明確になっていないと自分にマッチするプログラムを選ぶのは難しいです。就活中は忙しく時間も限られているので、「参加するんじゃなかった」「時間の無駄だった」と後悔することのないよう、目的にあったインターンシップを選んで参加しましょう。

選択肢の幅を広げる

「就職するなら有名な設計事務所がいい」「大手ゼネコンしか受けたくない」という方も少なくありませんが、インターンシップではもう少し選択肢の幅を広げてみることをおすすめします。

職種で迷っている場合はインターンシップで就業体験をしてみるのが有効ですが、それぞれの業務を体験することが目的なら、第一志望の企業でのインターンシップでなくても構わないでしょう。

様々な規模の企業でインターンに参加することで、それまで気づかなかった企業の新たな魅力が発見できたり、自分にぴったりの企業がみつかる可能性もあります。インターンシップでは企業の規模や職種を変えて、できるだけたくさんのプログラムに参加してみてください。

建築業界インターンの探し方

インターン専門のサービスで探す

建築業界に興味はあるものの、志望企業や職種が絞れていない人は、インターン専門のサービスを利用するのがおすすめです。業界や勤務地など、条件を絞って募集中のインターンシップ情報をチェックすることができるので、効率的に情報を集めることができます。

建築業界の企業が合同で開催するインターンシップフェアや就職イベントなどに参加するのもいいでしょう。近年は新型コロナの影響もあり、オンラインで開催される就職イベントも増えています。交通費や移動時間を気にせず参加できるので、ぜひ選択肢に入れてみてください。

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企業のホームページで探す

気になる企業があったり、就職を希望する設計事務所がある程度絞れていたりする場合は、企業や事務所のホームページから探すのもいいでしょう。採用ページ(リクルートページ)に、インターンシップの募集についての記載があることが多いです。

企業の公式ホームページに記載がない場合でもインターンを募集していることがあるので、企業の代表電話やメールアドレスに直接問い合わせてみるといいでしょう。

大学で探す

大学で建築を教えている教授や講師は、建築系の企業や設計事務所にコネクションを持っていることが多いです。教授や講師にインターンシップ先を紹介してもらえないか、相談してみる方法もあります。

大学経由でインターンシップの参加者を募集する企業もあります。就職課の窓口で建築関連のインターン募集がないか聞いてみるといいでしょう。

建築業界のアルバイトを探す

建築業界には、学生が応募できるアルバイト募集がたくさんあります。大手ゼネコンでのアルバイトも可能ですし、設計事務所は通年でインターンやアルバイトを募集していることが多いです。希望に合うインターンシップの募集が見つからない場合は、こうした建築業界でのアルバイトを探してみるのもいいでしょう。

アルバイトとして会社に出入りして入れば、インターンシップの募集情報や建築業界の就活情報なども耳に入りやすくなります。建築業界での就業経験は就活でも魅力的な自己PRの材料となるため、貴重な経験となるはずです。

最後に

建築業界のインターン選考では、エントリーシートだけでなくポートフォリオまで求められることがあります。対策や準備を早めに始めないと締め切り直前になって「間に合わない!」と大慌てしなければならなくなるかもしれません。できるだけ早い時期から情報取集を始め、万全の状態で選考に臨めるようにしておきましょう。


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