エクスターンシップとは学生が学外で行う研修のことです。学生の職業体験の場となっており、大学によっては単位を取得することもできます。インターンシップとの違いや参加する目的、エクスターンシップの概要をまとめていきます。
- ・エクスターンシップとは
- ├エクスターンシップの目的
- ├エクスターンシップの概要
- └給料はでないことが多い
- ・エクスターンシップとインターンシップの違い
- ├目的が違う
- ├対象が違う
- ├期間が違う
- └就活への影響が違う
- ・エクスターンシップの現状
- ├エクスターンシップはまだまだ数が少ない
- ├インターンシップとの区別が明確ではない
- ├法科大学院での実施が多い
- └エクスターンシップは必ず単位認定される?
- ・まとめ
エクスターンシップとは
エクスターンシップは英語ではExternshipと表記され、就業体験の機会を表します。学校を通じて申し込むのが一般的です。はじめにエクスターンシップの目的と概要、特徴についてまとめていきます。
エクスターンシップの目的
エクスターンシップでは実際の企業で業務体験を行います。そのためエクスターンシップの目的は「実際の業務を体験して学びを深めること」となっています。またエクスターンシップを通して単位が与えられる場合も多いため、学生にとっては単位を取得することも目的の一つとなっています。
エクスターンシップの概要
エクスターンシップでは数日や1週間といった短期間で企業の実際の仕事を体験します。実際の業務を通して自分が学んでいることがどう実践の場で生かされているのか、自分はどのように働きたいのかをイメージすることができます。
大学から申し込むことが多いため自分の専攻に関わる業種で行うことが特徴的です。そのため働くためにはどんなスキルが必要なのか、その後の学生生活で何を学ぶべきなのかを考える機会にもなります。
給料はでないことが多い
エクスターンシップは学生生活の一部と位置づけされるため給料は発生しません。あくまで学びの延長、学生生活の一部として職業を知る目的で開催されています。
エクスターンシップとインターンシップの違い
よく比較されるエクスターンシップとインターンシップにはどんな違いがあるのでしょうか。目的や現状に焦点を当てて解説していきます。
目的が違う
エクスターンシップの目的は、実際の業務を体験して学びを深めることです。エクスターンシップはキャリア教育の一環であり、あくまで大学生としての学びの延長という位置付けとなっています。
インターンシップの目的は、企業と学生の相性を見極めたり、就職のミスマッチを減らすことです。長期のインターンでは「自己成長、スキルアップする」という目的もあり、この点でもインターンシップとは目的が大きく異なります。
対象が違う
大学の教育プログラムの一環であるエクスターンシップと、就活を意識したインターンシップとでは、メインで対象となっている学生も異なります。
インターンシップは就活生である3年生や4年生が参加することが多いのに対して、エクスターンシップは1年生や2年生の参加も多いです。
期間が違う
エクスターンシップは1〜2週間程度のものが多く、夏休みや春休み中に集中して実施されることがほとんどです。
対してインターンシップは1日〜数日と短期のものが多いですが、数週間や数ヶ月以上のものもありますし、長いものだと1年以上継続することもあります。募集時期も決まっておらず、通年で募集されているインターンシップも多いです。
就活への影響が違う
エクスターンシップはキャリア教育のためのプログラムの一つです。学生の「就業体験」がメインの目的であり、エクスターンシップが就活の選考に影響を与えることは、ほとんどありません。
一方でインターンシップは「学生が企業のことを知る」ことに加えて「企業が学生のことを知る」という目的もあります。インターンシップは新卒採用の選考の一部となっていることも多いので、就活への影響が大きな違いとなっています。
エクスターンシップの現状
エクスターンシップの現状について募集の数とインターンシップとの区別という観点でまとめていきます。
エクスターンシップはまだまだ数が少ない
エクスターンシップはインターンシップに比べるとまだまだ募集されている数が少ないのが現状です。また、学部も限られてくるため個人的に参加するには少しハードルが高くなってしまいます。
インターンシップとの区別が明確ではない
インターンシップとの違いについて前述しましたが実際には明確に使い分けはされていません。最近ではワンデーや数日のインターン、無給のインターンも数多く存在するため日数や給与で判断するのは難しくなっています。
法科大学院での実施が多い
現状でのエクスターンシップは、法務関連・税務関連・医療関係の大学院で導入されているケースが多くなっています。
とくに、法科大学院(ロースクール)にて臨床法学教育の一環としてエクスターンシップが導入されていることが多いです。実習が行われるのは、法律事務所・企業の法務部・官公庁(内閣府・法務省・区役所の法務課など)・NGOなどとなっています。
エクスターンシップは必ず単位認定される?
単位認定が前提となっているケースが多いので、実習先は大学が協力している機関や企業のことが多いですが、学生が自ら探してきた実習先でも大学が認めれば単位認定されることもあります。海外の団体や企業でエクスターンシップを実施している大学もあります。
大学経由でエクスターンシップに参加したからといって、必ず単位認定されるとは限らないので注意が必要です。エクスターンシップ終了後にレポートを提出し、派遣先担当者からの評価などと総合して判断されることが多いです。
まとめ
ここまで読み進めて、自分の目的を達成するためにはエクスターンシップではなくインターンシップの方が向いているかもと思った人もいるかもしれません。まだまだインターンの方が数が多いためこちらに取り組むのも一つの選択肢です。長期のインターンであればお金をもらいながら企業を知るとともにスキルアップすることも可能です。自分の目的に合わせてエクスターンシップとインターンシップを使い分けていきましょう。
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