電機メーカー就職は理系学生に人気が高く、優秀な学生がたくさん応募してきます。
そんな競争の激しい電機メーカーの選考で勝ち残るためには、「いかに正しい情報を収集できるか」、そして「志望する企業にぴったりの対策できるか」の2点が鍵となります。
そこで今回は、電機メーカーの現状や課題、仕事内容について解説します。また、他の就活生に差をつける電機メーカーの就職活動対策をお話しします。
- ・電機メーカーとは?
- ├電機メーカーの現状と動向
- └電機メーカーの課題と将来性
- ・電機メーカーの仕事内容とは?
- ├事務系職種
- └技術系職種
- ・電機メーカーの就職活動対策
- ├志望するメーカー・企業を絞る
- ├書類選考・筆記試験対策を早めに済ませる
- └研究内容などを分かりやすく伝える準備をしておく
- ・最後に
電機メーカーとは?
電機メーカーの現状と動向
電機とは「電気によって動く機器」のことで、家電から医療機器、工場設備まで多種多様な機械が含まれています。そのため、電機メーカーも、家電をメインとする「家電メーカー」や、パソコンやスマートフォンなどの通信機器を製造する「情報・通信機器メーカー」、電機なら何でも扱う「総合電機メーカー」など、得意とする電機はさまざまです。
電機メーカーの売上は増減を繰り返しながら、ほぼ横ばいで推移しており、2018年から2019年にかけての売上高の合計は約83兆円となっています。
電機メーカーの課題と将来性
2000年以降、円高や地震をはじめとする災害、ヨーロッパの経済危機などの影響を受けて、電機メーカーには厳しい状況が続いていました。
これまで、日本の「モノづくり」の技術は世界でも一目置かれており、特に家電メーカーは「良いものを作れば売れる」と高性能な家電を数多く製造してきました。しかし、家電に必要な性能には限りがあり、他社の製品との差別化は難しい上、価格競争も激しくなっており、国内市場に活路を見出すことは難しくなっています。その結果、中国をはじめ、海外市場に目を向ける家電メーカーが増えているのです。
一方、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)が広まる中、モノをインターネット接続するための「半導体」を製造するメーカーや、自動化された工場設備を製造するメーカーは将来的にも成長が期待できると考えられます。
電機メーカーの仕事内容とは?
事務系職種
電機メーカーの事務系職種には、次のようなものがあります。
■営業:販売店や卸売店に自社製品についての説明を行い、条件をすり合わせながら製品を買ってもらう仕事です。
■マーケティング:市場のニーズを調査・分析し、新たな商品の開発や販売戦略の立案を行ったり、製品のブランドを向上させたりする仕事です。
■企画:マーケティングの調査結果に基づき、新商品の企画・開発に取り組みます。
■その他:これまでご紹介した以外にも、総務や人事、経理や法務といった職種が、電機メーカーの経営を支えています。
技術系職種
電機メーカーの技術系職種には、次のようなものがあります。
■研究開発:新製品を開発するための基礎研究や、製品に活用できる成分や素材の探索・開発を行います。
■エンジニア:電機に用いるソフトウェアや回路の開発設計を行います。
■専門職:上記の2つ以外にも、製造した製品の品質や安全性を一定に保つ「品質管理」、効率の良い製造方法を考える「生産ライン設計」など、専門性を生かした職種が活躍しています。
電機メーカーの就職活動対策
志望するメーカー・企業を絞る
これまでお話ししてきた通り、電機メーカーが扱う製品は多種多様で、当然ながら事業の方向性や働き方も異なります。そのため、「電機メーカーで働きたい」という漠然な目標では、就職活動の進め方もあいまいになり、結局、どの企業にも落選してしまう危険性が高くなります。
まずは、迷いなく就職活動を進めていくために「自分がどの電機メーカーで働きたいのか」を考えてみましょう。
業界研究本や企業ホームページ、会社説明会やOB・OG訪問など積極的に活用して、「自分に合っている」「こんな企業で働きたい」と感じられる企業をピックアップしてみてください。
書類選考・筆記試験対策を早めに済ませる
たくさんの応募者が集まる電機メーカーでは、書類選考や筆記試験によって、一定の基準に満たない応募者を落としてしまいます。
どれだけあなたが魅力的な人物であっても、書類や筆記試験の出来が悪ければ、採用担当者に会うこともできずに選考を終えることになるのです。
志望する企業が過去に出題したエントリーシートの質問を確認し、一度自分の言葉で回答してみましょう。そして、先輩やキャリアセンターなど第三者にチェックしてもらうことで、より分かりやすく、内容の詰まったエントリーシートを完成させることができます。
また、筆記試験の種類を確認し、まずは本番のつもりで一度挑戦してみてください。そして「難しい」「できない」と感じた部分については、対策本やキャリアセンターを上手に活用し、苦手意識をなくしておきましょう。
しっかりと対策ができていれば、本番でも緊張しすぎず、実力を十分に発揮できるはずです。
研究内容などを分かりやすく伝える準備をしておく
研究内容についての説明を求められた時に、専門用語を使ってしまう人がいますが、それはNG。採用担当者はあなたの専門分野には知識がないかもしれません。
電機メーカーはさまざまな職種の人が協力して1つの製品をつくる企業ですから、自分とは異なる専門性の人にも分かりやすく説明するスキルが求められるのです。
研究内容はどんな人でも理解できる言葉で伝えられるよう準備しておきましょう。自分の専門とは異なる友人や家族に説明してみて、伝わるかどうか確認しておくと安心です。
最後に
電機メーカーはさまざまな製品を扱っているため、課題や将来性もふまえながら「自分がどんな仕事をしたいか」「何を作りたいか」をよく考えておくことが大切です。
また、電機メーカーの就職活動では優秀な学生がたくさん応募してくるため、書類選考・筆記試験・面接の全てについて早めに対策し、本番には「これだけ準備したから大丈夫」と、余裕をもって臨めるように準備しておくことが求められます。自分1人で全てをこなすのは大変ですし、現実的ではありません。家族・友人・研究室の先輩・キャリアセンターなどにもうまく力を貸してもらうようにしましょう。
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