化学業界の業界研究、就職活動対策

化学業界と聞いて、パッと思いつくものは何でしょうか?化学業界では、私たちが手にする消費者向けの商品を作っていることが少ないため、どんなものを作っているのか、どんな企業があるのかなど、イメージが掴みにくいと思います。

ここでは、化学業界を知ってもらうために、化学メーカーの種類や代表的な企業の紹介をするほか、化学業界での就活対策もお教えします。

化学業界の業界研究、就職活動対策
目次

化学メーカーとは?種類と作っているもの

化学メーカーとは、私たちが日頃手にする製品の原料や部品を「化学反応」を用いて製造しているメーカーです。例えば、洗剤やシャンプーに含まれる界面活性剤や香料、液晶ディスプレイの内部に使われるフィルム、スプレーに含まれるガスなど、扱うモノは多岐に渡ります。

どの原料も部品も、開発や研究に非常に時間がかかるうえ、高度な技術力が要求されるため、各社がそれぞれの分野に特化し、住み分けができているのが化学業界の特徴でもあります。それでは、化学メーカーにどんな種類があるのか見てみましょう。

総合化学メーカー

総合化学メーカーは、製品の材料から最終製品までを一貫して手がけるメーカーです。「化学メーカー=原料や部品を製造する」と上述しましたが、「総合化学メーカー=原料を製造する+それを使って最終製品も製造する」メーカーのことです。身近なところで言うと旭化成のサランラップがそれに当たりますが、消費者向けの製品(BtoC)よりは企業向け(BtoB)の製品が多いです。

誘導品メーカー

誘導品メーカーでは、何かの材料となるものを作り、製造メーカーへ販売します。誘導品メーカーでは最終製品は作りません。例えば、石鹸の材料となるカセイソーダを作り化粧品メーカーなどに販売しますが、自社で石鹸を作ることはありません。

電子材料メーカー

電子材料メーカーは、電化製品や機械、精密機器の部品を製造するメーカーです。例えば、富士フィルムでは液晶パネルの電子部品、日東電工ではハードディスクドライブの基板を作っています。それぞれの材料は、誘導品メーカーから仕入れ、自社では部品を製造します。

その他(樹脂加工、産業用ガス、印刷用インクなど)

他産業のエネルギーとなるものや、消耗品など、上記3分類に含まれないものを生産している化学メーカーもあります。

化学業界の現状と動向

優良企業が多いことで知られる化学業界。扱うモノが流行り廃りなどの影響を受けにくく、また、日本の化学メーカーの製品は世界的にも品質の高さで定評があるとされています。そんな化学業界の、気になる現状と今後の動向を見てみます。

業績はほぼ安定

化学メーカーが手がける素材や製品は、どれも高い技術力が必要で、開発までに膨大な時間とコストがかかったものがほとんどです。そのため、新規参入が難しく、業界地図が変化しにくいという特徴があります。

また製造メーカーや機械メーカーなどでは、高品質な製品を生産するために、同じく高品質な材料や部品を求めているため、品質に定評のある日本の化学メーカーへの需要は高いです。特に、技術力や精密さが問われる電子材料などは安価で質の劣る海外製品に容易に取って代わられることがないため、業界全体的に業績が安定しています。

海外企業との価格競争で分野変換も

誘導品などの基礎化学品に関しては、価格競争から逃れられない場合もあります。海外企業が生産力を高めて誘導品を低価格で販売するようになると、日本の化学メーカーは大きな打撃を受けてしまいます。

実際に石油化学事業に主軸を置く住友化学では、中国や北米の生産能力が向上していることを受け、石油化学事業の抜本的競争力の強化を掲げるとともに、新規事業を育成することを事業戦略に含んでいます。多くの業界で世界的な競争を強いられる現在では、日本企業の動向を知りたければ業界の世界的な動向を調べてみるとよいでしょう。

代表的な化学メーカーを紹介

代表的な化学メーカー3社を紹介します。業界研究にお役立てください。

三菱ケミカルHD

三菱ケミカルホールディングスグループは、三菱ケミカル、田辺三菱製薬、生命科学インスティテュート、大陽日酸という4つの事業会社からなる、言わずと知れた一大化学メーカーです。素材や機能商品、医薬品、次世代医療、産業用ガスなど幅広い分野に事業展開し、バランスよく収益をあげています。

信越化学工業

塩化ビニル樹脂、シリコーン、半導体シリコンなどの製品を製造する化学メーカー。一般的にメジャーな企業ではないものの、どの事業の業績も安定しており業界では知られた優良企業のひとつです。

早くから海外展開に注力する、原材料を安定して供給できる資源豊富な山を保有するなど、安心材料が多い企業です。

富士フイルム

イメージング(デジカメや写真プリント)、ドキュメント(オフィス向けの複合機・プリンターなど)、ヘルスケア&マテリアルズ(デジタルX線画像診断システムや内視鏡システム、液晶ディスプレイ用偏光板保護フィルムなど)の、3つの事業領域を展開します。

一般的にはイメージング(デジカメや写真プリント)の分野で知られていますが、売上の8割以上をその他の分野が占めています。

化学メーカーの就活対策

化学メーカーに就職するために、どんな準備ができるでしょうか。就活を悔いのないものにするために、やっておいて損はないことを紹介します。

英語力を身に付ける

他の多くの業界と同じく、化学業界でも海外展開が進んでいます。もちろん入社後に英語力を身に付けて海外で活躍する人もいるので、英語ができることは必須ではありませんが、アピールできるレベルの英語力があれば、就活でのプラス評価につながります。

隠れた優良企業を探す

一般的には名前の知られていない化学メーカーでも、ニッチな分野で大きなシェアを誇り、将来性も見込める企業が数多くあります。ネームバリューにとらわれず丁寧に業界研究をして、興味を持てそうな分野を手がけている企業、隠れた優良企業を見つけてみましょう。

インターンシップに参加

化学メーカーと一言にいっても、扱う製品や事業展開、企業規模などにより、かなり違いがあります。それぞれの企業をよく知るためにはインターンシップに参加するのがおすすめです。多くの化学メーカーでインターンシップを実施していますので、どんな会社なのか、どんな仕事をしているのか、自分の目で確かめてみましょう。

インターンシップを探す

最後に

名前を知らない企業が多い分、調べてみると自分に合った企業が見つかるかもしれません、業界研究・企業研究を重ねて、これだ!という志望企業を見つけましょう。


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