飲食業界の業界研究、就職活動対策

私たちの生活と密接な関係にある、飲食業界。好きなお店や憧れのお店など、飲食業界に就職したいと思っている就活生も多いと思います。 今回は飲食業界を目指す就活生向けに、業界研究と就活対策についてご紹介します。飲食業界の現状と課題について解説していきますので、まずは業界のことをよく知り、ESや面接に備えましょう。

企業ランキングや代表的な職種、飲食業界の魅力、飲食業界に就職する方法などについてもご紹介していきますので、就活対策にお役立てください。

目次

飲食業界の現状と課題

飲食業界の現状や市場規模、課題について解説していきます。

飲食業界について

飲食には、外で食事をする外食、調理済みのものを購入する中食、自炊する内食の3種類があります。なかでも就活生が就職先としてイメージするのは、「外食産業」が多いのではないでしょうか?

現在、日本の外食産業の市場規模は約25兆円となっています。年々少しずつ上昇し、ピークの29兆円にじわじわと近づいています。

新しい業態も続々登場

形態は様々で、和洋中にとどまらず、エスニック料理や地中海料理、居酒屋、バル、カフェなど。最近では、毎月定額料金を払って食べ放題・飲み放題となるサブスクリプションという形も現れてきました。

飲食業界の課題

その一方で飲食業界は、課題も抱えています。その筆頭が人材不足で、東京などの都市圏ではアルバイトすらなかなか集まらず外国人労働者の力なしにはまわらなくなってきた店も増えています。

また、食材の高騰も問題のひとつ。キャベツや牛肉といった一般的な食材が、前年比50%以上高騰することもあります。

景気によって中食が伸びる

外食について語られがちな飲食業界ですが、中食や内食にも目を向けてみてください。最近では販売チャネルが増え、弁当や総菜のクオリティが上がったことから、中食の需要も高まっています。また、景気が悪くなると消費者は外食を避ける傾向になるので、代わりに中食が伸びるのです。

飲食業界への就職を考えている学生は、外食だけではなくこうした中食も選択肢のひとつに入れてみてください。あまり聞き馴染みがないかもしれませんが、わらべや日洋ホールディングス、プレナス、カネ美食品といった企業がメジャーです。

飲食業界の企業ランキング

気になる飲食業界企業のランキングをみてみましょう。

飲食業界の企業ランキング

平成27年から28年度にかけての売上高ランキングです。 (参考:業界動向SEARCH.COM)

1位 ゼンショーHD
2位 すかいらーく
3位 コロワイド
4位 日本マクドナルドHD
5位 吉野家HD

ゼンショーとすかいらーくの2社が強い

飲食業界において、最大手といえるのは「すき家」や「ココス」などで知られる株式会社ゼンショーホールディングスです。

平成27年から28年度のデータでは、売上高が5257億円。「ガスト」や「ジョナサン」などで知られる2位の株式会社すかいらーくに大きな差をつけて、外食上場企業売上高ランキング1位。ゼンショーは2010年から首位の座を明け渡さず、王者として君臨しています。

すかいらーくも2014年度以降着々と売上を伸ばし、少しずつゼンショーに近づいています。これに加え、株式会社コロワイド、日本マクドナルドホールディングス、株式会社吉野家ホールディングスの5社で、例年トップ5を占めています。

飲食業界の職種とは

飲食業界にはどんな職種があるのでしょう?ここでは代表的な5つの職種をご紹介します。

店舗スタッフ

最もイメージしやすいのは、店舗スタッフでしょう。大学生の中でも、居酒屋やレストランのホールのバイトをしていたという人は多いもの。店によっては店舗のメンバーほとんどがアルバイトということもあります。

キッチンで働くには、調理の専門学校などに通っていたり、資格を持っていることが必要なこともあります。研修はありますが、ある程度の知識と経験があることが前提となっている場合もあるので、自分の就職したい企業がどんなスキルを求めているのか早めに把握し、それに向けて準備しましょう。

店長

店舗スタッフをまとめるのが、店長の仕事。接客もしますが、店の売上を管理したり、シフトを作ったり、材料を仕入れたりと、仕事内容は多岐にわたります。

スタッフの教育や本社とのコミュニケーションも行うので、お客様意外と接する機会も多いです。コミュニケーション能力やマネジメント能力が求められる仕事です。

店長にどれだけの裁量権があるかは、会社次第。店ごとに自由にキャンペーンを打てることもあれば、内装などもすべて本社で決まることもあります。

エリアマネージャー

特定のエリアにある店舗を一括して担当するのが、エリアマネージャーです。それぞれの店舗の売り上げを把握し、数字が落ちてきた店に対して施策を考えます。店長教育や調理指導などを通し、自分の管轄する店舗の責任を持つのが仕事です。

店舗スタッフから始め生え抜きで昇進していくこともあれば、他店での経験を活かし転職してきた社員が抜擢されることもあります。

研究開発

飲食店で振舞われるメニューを考えるのが、研究開発の仕事。調理スキルだけでなく、栄養学や食品への知識など、幅広い知見が求められる職種です。

調理系の学部や理系学部出身の学生も多いのが特徴。味を追求するだけでなく、それぞれの店のコンセプトやターゲットにあった料理を、適切な価格で提供できるよう考える必要があります。

店舗開発

次に、どこに店を出店するか。それを考えるのが店舗開発の仕事です。マーケティング戦略を立て、どの地域で、どんな店が繁盛しているのか。自分たちの競合店が出店していない、穴場的スポットはないかなど、多角的な視点から考えます。

飲食業界の魅力とやりがい

ここでは飲食業界の仕事ならではの魅力、やりがいを紹介します。

お客様と関わることの喜び

店舗の店頭に立つホールスタッフや販売員として働く場合、一番の魅力はお客様と関わることです。「人と接したり話すのが好き」「人のために何かしたい」という人は、楽しみながら仕事ができるでしょう。

お客様から直接「ありがとう」という言葉をもらったり、感謝される機会が多いのも接客業の魅力の一つです。

店づくりの楽しさ

ライバルの多い飲食業界は課題も多く、日々改善が求められます。「どうしたらお客様にもっと喜んでもらえるか」「魅力的な店にするには何が足りないのか」を考えるのは、マネージャーだけでなく、すべてのスタッフの仕事でもあります。

店長やエリアマネージャーなどは特に、試行錯誤しながら課題を解決したり、いい店を作っていくための努力は欠かせません。

クレーム対応や売上目標の達成など大変なことも多いですが、目標を達成できた時の喜びも大きいです。

飲食業界はブラックなのか?

よく飲食業界はブラックだと言われますが、これはある意味正解、ある意味不正解だと言えるでしょう。というのも他の業界と同じく、ブラックな企業もあればホワイトな企業もあるのです。

ブラック言われる最大の理由は、長時間勤務でしょう。早朝から仕込みをして、深夜の締め作業まで一人が担当する。そんな店も少なくありません。また週休二日を謳いながら、実際にはほぼ休みが取れないという場合も。他にも残業代が出なかったり、外国人を不法就労させていたりします。

ブラックかどうか一発でわかる方法は、実際にそこでバイトをしてみることです。就活まで時間がある学生は、気になる店にバイトとして潜入してみて、その実態をチェックしてみてください。

飲食業界に就職するには

実際に飲食業界に就職するには、どうすればいいのでしょう?

飲食業界でアルバイトする

まずは実際にアルバイトをしてみることが第一です。実践を通じて、自分は本当に飲食業界で働きたいのか、自分に向いているのかなどが見極められます。また店がどんな風に動いているかを理解することは、就職後に役立ちます。

就活中も「飲食店で働いていた」ということがアピールポイントになるでしょう。特に入りたい企業が決まっているなら、その店か系列店でバイトをするのがベターです。

経営学・マーケティングを勉強していると有利

店舗スタッフにせよ店舗開発にせよ、経営の視点を持っていることは重要です。もし経営学やマーケティングを専攻しているなら、就活の中でアピールしていきましょう。

ゼミ論や卒論でも飲食店に寄せた内容を書くと評価されやすいので、大学三年生以前の方は参考にしてください。

インターンシップに参加する

飲食業界の仕事について、接客業ならアルバイトで経験することができますが、店舗運営や本部の仕事に興味がある就活生も多いと思います。

本社の仕事はなかなかアルバイトで経験することは難しいですよね。その場合は、飲食業界の企業のインターンシップに参加してみましょう。

1日や数日の短期インターンなども多いので、気になる企業のインターンにはなるべくたくさん参加してみることをおすすめします。

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最後に

今回は、飲食業界についてご紹介しました。人々の暮らしを支える重要な業界で、労働環境も以前より改善されています。興味がある方はぜひエントリーしてみましょう。


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