【例文付き】履歴書の「研究課題」はどう書く?

就活生の皆さん、就活は順調でしょうか。就活では必ず履歴書を書く必要があり、それぞれの項目についてどう書けばよいか悩んでいる方も多いと思います。

本記事では履歴書に書く項目の一つである「研究課題」についてどのように書けばよいか解説します。他の項目(学生時代頑張ったこと等)と比べて書き慣れてない方が多いと思うのでぜひチェックしてみてください。

【例文付き】履歴書の「研究課題」はどう書く?
目次

研究課題とは

まず、「研究課題」という言葉について明確にしておきましょう。研究課題とは、大学生の卒業研究の内容のことです。大学院生ならば修士論文です。研究というと理系のイメージがありますが、文系の大学生もゼミという形で研究室に配属されるので同様です。

就職活動の時期(大学3年生の3月〜)であればほとんどの学生が研究室・ゼミに配属されており、何かしらの研究テーマがあるはずです。その内容を研究課題として履歴書に書きましょう。

注意しなければならないのは、学部生の場合はまだ研究が進んでいない場合があるので研究成果まで書ききることができないことです。その場合は現在自分が取り組んでいるところまでで大丈夫です。大学院生であれば学部時代の研究について書くことができるので研究成果まで書くことができます。

企業が研究課題を書かせる目的

では、企業が就活生に研究課題を書かせる目的は何でしょうか。大きく以下の3つがあります。

自社の事業内容と学生の研究課題・興味がマッチするか

企業は自社の事業内容を伸ばしてくれる人材を求めています。新卒採用の場合、入社後に十分な社内研修を行いますが、学生時代からその分野に精通していれば優先して採用したがるのは当然です。

例えばサプライチェーンの研究をしている学生ならば流通業界に求められますし、情報セキュリティの研究をしている学生ならばセキュリティソフトのベンダーなどマッチングに有利となります。

研究課題を通して学生の人間性を推し量る

学生時代に経験することで研究は大きなウェイトを占めます。その分、活動内容に人間性が映し出されます。例えば、研究における以下の要素について企業は人間性を判断します。

・研究課題決定の動機
課題発見力や「その人の行動原理」が表れます。

・研究対象にどのようにアプローチしたか
要領の良さであったり、試行錯誤する習慣があるかどうかを判断します。

・結果に対する考察
分析力や新たな課題発見能力が表れます。

論理的思考力を確かめる

履歴書、エントリーシートの他の項目全般に言えることですが、企業は学生の論理的思考力に注目しています。「なぜそのような行動をとるのか」を他者に納得してもらうためには論理的に説明できる必要があるためです。仕事をしていく上の成果に直結しますし、他者からの信頼にも繋がる能力です。

研究課題の書き方

具体的に研究課題の書き方について解説します。

まずは背景

はじめに研究課題の背景を書きます。背景というのは、「なぜ自分がこういう研究を始めたのか」といった動機です。

世の中に無数に存在する社会課題のうち、身近に感じる社会課題を自分の研究になぜ落とし込んだかを書くことになります。先行研究も背景として書くと良いでしょう。

実際に取り組んだ内容

自分が研究課題について実際に取り組んだ内容について書きます。なぜそのようなアプローチ方法をとったのかも書けるとベストです。企業は仕事に対してどのように取り組むかの姿勢を知りたいので、ココは力をいれて書きましょう。

学部生であってもこの辺りまでは書くことができるはずです。今後どのように研究を進めていくつもりがも書けると良いでしょう。

研究成果

研究の成果を書きます。ただ研究結果を書くだけではなく、そこからどのようなことが分かったのかも書きましょう。今後の展望なども書けるとよいです。

研究から得られた経験

最後に研究から得られた経験を書きましょう。例えば、「研究から課題設定能力が身についた」ことや「仲間と協力して結果を出した」などです。それが企業に入ってからも活かせる経験であればベストです。

履歴書の研究課題の例文

上記の流れに沿った例文を紹介します。

私の研究課題は、クラウド通信における暗号化技術に関する研究です。

近年、あらゆるデータがクラウドに預けられるようになりましたが、悪意のある第三者によるハッキングや情報漏洩の脅威が存在します。私はその脅威に対抗すべく、『検索可能暗号』という研究分野に注目しました。

検索可能暗号とは、文字通り暗号化されたデータを検索できる技術です。従来研究では多くの方式が考えられていますが、いずれもユーザ側の処理速度が遅く大きな実用化には至っていません。

私は教授やチームのメンバーと議論を重ね、インデックスデータを用いる方式を考えました。インデックスデータを用いると預けるデータは増えるものの、ユーザの処理速度の削減が見込めることが分かりました。

実際に方式をプログラミングし、従来方式と比べてユーザ側の処理速度がおよそ半分になることを確認できました。定量的な結果を含め、本方式を国際学会で発表し、表彰していただくこともできました。

この研究活動を通し、仲間と協力して成果を出すことの面白さを学ぶことができました。御社に入ってからも仲間と協力し、目標に向かって邁進していきたいです。

最後に

履歴書の「研究課題」について、どのように書けばよいか解説しました。特にメーカーやIT業界などテクノロジー業界を志望する学生は書く機会も多いです。研究課題は履歴書だけではなくエントリーシートでも頻繁に書くので積極的に練習していきましょう。


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