お詫び状とはどんな時に書くもの?書き方やマナーも併せて解説!

「面接日を変えてもらった」「内定辞退した」など、企業に迷惑をかけてしまった後には謝罪の気持ちを示す「お詫び状」を送る必要があります。しかし「お詫び状なんてどうやって書くの?」と困っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はお詫び状を書くべき時や書き方・マナーについて分かりやすく解説します。

目次

お詫び状とは?

そもそもお詫び状とはどのようなものなのでしょうか?

ビジネスシーンで謝罪の気持ちを示す書状

お詫び状はビジネスシーンで取引相手や顧客に失礼なことをしたり、迷惑をかけたりしてしまった際に、謝罪の気持ちを伝えるための書状です。
就活生の場合では「内定辞退」などの際に書くのが一般的です。また、社会人になってからも「納品した商品に不備があった」「自分の連絡ミスで迷惑をかけた」という場合にお詫び状を書くことになります。

明らかに自分に非がある際に書く

お詫び状は「明らかに自分に非がある」という時に書くようにしましょう。「本当は相手にも悪いところがあった」という時に場を収めたいからとお詫び状を書いてしまうと、「自分が全面的に悪いと認めた」という証拠として残ってしまい、かえって不利な状況に立たされることになります。

お詫び状の書き方

「お詫び状がどんなものかは分かったけど、書き方が分からない!」という方に向けて、ここからはお詫び状の書き方をご紹介します。

お詫び状の構成

お詫び状は「前文」「本文」「結語」「日付」「大学名・氏名」「宛名」という6つの構成で出来ています。1つ1つ書き方を確認してみましょう。

1.前文
「前文」とはお詫び文の最初に書く文章を指します。前文は基本的に「①頭語」+「②時候の挨拶」+「③繁栄を喜ぶ挨拶」の3つを組み合わせて書きます。
①頭語は文書の最初につける言葉で「拝啓」や「前略」などがあります。なお、頭語と結語は対応しており、「拝啓」を使った場合の結語は「敬具」、「前略」を使った場合の結語は「草々」となりますので注意しましょう。

②時候の挨拶は季節によって変わります。「〇〇の候」などが一般的に使われますが、深刻な事態に対するお詫び状では省かれる場合もあります。

③繁栄を喜ぶ挨拶としては「貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます」「貴社におかれましては、ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます」などがあります。ただし、これらの言葉は相手に深刻な被害や不幸を与えてしまった場合には不適切となりますので、「平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます」といった挨拶文を用います。

例) ①拝啓、②厳寒の候、③貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
①謹啓、②(時候の挨拶は省略)、③平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

2.本文
本文では「①お詫びの言葉」+「②お詫びする事態に至った原因」+「③解決策」について書くのが一般的です。
例)【面接当日に欠席した場合】
①大変申し訳ございませんが、②急な体調不良により、〇日の面接に伺うことができませんでした。
③お忙しいところ恐縮ですが、再度面接日程を調整していただくことは可能でしょうか。

3.末文
末文では「①締めの挨拶」+「②結語」の2つを書きます。
①締めの挨拶では「最後になりましたが貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます」と相手の繁栄を願う一文を入れるのが一般的です。しかし、深刻な事態に対するお詫び状であれば「このたびは誠に申し訳ございませんでした」と再度謝罪の言葉を入れる場合もあります。

②結語は締めの挨拶の後に添えます。先ほど前文の解説でも触れましたが、結語は頭語に対応しています。代表的なものをご紹介します。

 

 頭語 

 結語 

 一般的な手紙・書状

 拝啓

 敬具

 目上の人への手紙・書状

 謹啓

 謹言

 前文を省略した手紙・書状 

 前略

 草々

組み合わせを間違えないように注意しましょう。

4.日付
お詫び状を書いた日付を記します。

5.大学名・氏名
自分の大学名と氏名を記します。

6.宛名
お詫びする相手の所属や名前を記入します。

お詫び状の例文

拝啓、厳寒の候、貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
先日は内定をいただき、ありがとうございました。今回は内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
貴重なお時間を割いて選考をしていただいたのに、誠に申し訳ございません。
最後になりましたが貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。
敬具
令和〇年〇月〇日
〇〇大学 山田太郎
株式会社〇〇 〇〇〇〇様

お詫び状を書くときのマナー

お詫び状の内容がしっかり書けていても、マナーが守れていないと相手にさらに不快感を与えてしまう危険性があります。ここでは押さえておきたいお詫び状のマナーをご紹介します。

お詫び状は手書きがベター

お詫び状は謝罪の気持ちを伝えるものですから、誠実さや真剣さが伝わるように手書きするのが一般的です。字に自信がない人もできるだけ丁寧に書くことが大事です。
書く時には誤字脱字のないよう十分にチェックしましょう。また、万が一間違えてしまった場合には修正液や修正テープを使うのではなく、全て書き直すのがマナーです。

便箋と封筒は白無地

お詫び状を送る際の便箋と封筒は白無地のものを選びます。また、お詫び状に限らず、ビジネスシーンで用いる便箋は縦書きが一般的です。
ペンは黒か紺色のものがフォーマルな印象を与えます。なお、フリクションボールペンのように消えてしまうペンはフォーマルな書状に用いるのは不適切です。消えないボールペンや万年筆を使いましょう。

できるだけ早く送る

お詫びすべき事態から数週間後にお詫び状が届いても、相手は「今頃になって送ってきた!」とかえって腹立たしく思うでしょう。お詫び状はできるだけ早く送ることが大切です。
お詫び状が完成したら「速達」で送付し、「いち早く謝罪したい」「本当に申し訳なく思っている」という気持ちを伝えることを心掛けましょう。

最後に

お詫び状はビジネスシーンで謝罪の気持ちを示す書状です。
ミスやトラブルなく仕事をこなせるのが一番ではありますが、全くミスをせずに仕事ができる人はいません。今のうちからお詫び文の形式を知っておくと、いざという時にも安心です。
ぜひ就活中だけでなく、新卒入社の前にも今回ご紹介したお詫び文の書き方とマナーを確認してみてください。


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