IT業界のインターンって何するの?業務内容・職種・探し方を解説

IT業界に興味はあるものの、どんな職場でどんな業務内容なのか、具体的にイメージできていない方も多いと思います。ITに関心があり就職を考えているなら、まずはインターンシップへの参加を検討してみましょう。

ここではIT業界インターンの内容、募集が多い職種、インターンの選考フローなどについて解説します。

IT業界のインターンって何するの?時期や選考、業務内容について
目次

IT業界の3分類

IT業界と一括りにいっても、各企業で展開する事業は大きく異なります。ここではIT業界を3つの分野に分類して紹介します。

インターネット

インターネット関連の事業を包括的に行う業界です。Web業界とも呼ばれ、代表例としてYahoo!やメルカリが挙げられます。

Webサイト制作、インターネット広告などを展開するBtoB企業と、SNS、ポータルサイト、ショッピングサイトなどを運用するBtoC企業があります。

サイト制作を母体とする企業が多いため、Webデザイナー・Webディレクターとして在宅勤務ができるなど、自由な働き方を推奨する傾向にあります。

ソフトウェア

ソフトウェア開発をメインとする業界です。ソフトウェアはシステム全体に関わるオペレーティングシステム(OS)と、OS上で起動して特定の作業を実行するアプリケーションから成り立ちます。

OSではAndroidやiOSが強力ですが、アプリケーションは限りがなく、今後も各企業が新しいアプリを生み出していくでしょう。企業例としては、Windowsの開発元であるマイクロソフト、ウイルスバスターを作っているトレンドマイクロがあります。プログラマー、エンジニアの力が不可欠な業界です。

情報処理サービス

情報システムの設計・開発、システム構築を行います。BtoBの形態であることが多く、出勤退勤確認の効率化、名刺の社内共有化など、単純作業をデジタルサービスで解決します。

メーカーのシステム部門が独立してできた「メーカー系」、金融機関や商社などのシステム部門が独立してできた「ユーザー系」、親会社を持たない「独立系」に分けることができます。

メーカー系は日立システムズ、NECソフト、富士通エフサスなど、ユーザー系はNTTコムウェア、伊藤忠テクノソリューションズなど、親会社の名前が社名についている場合が多いです。

IT業界のインターンってどんなことするの

1DAYインターン

半日〜1日で完結する1DAYインターンは、時間が限られているため、会社説明会と同じような内容となる傾向があります。具体的には次のような内容が盛り込まれます。

・業界についての講義
・企業の事業説明
・業務内容の説明
・社内見学
・質疑応答

基本的には講義形式で学生は説明を聞くだけとなることも少なくありません。簡単な職務体験や短いグループワークが盛り込まれていることもあります。

短期インターン

2〜3日、1週間程度の期間で実施されるインターンです。グループワークを通しての職業体験がメインとなるプログラムが多いです。企業の取り組む事業分野によりワーク内容は変わりますが、次のようなグループワークを行うのが一般的です。

・新規事業立案
・問題解決
・新企画のアイデア出し
・市場拡大させるための施策

新規事業立案ではグループごとに、課題発見、ニーズの洗い出し、ターゲットの選定、規模感の設定、枠組みや事業計画の策定、収益性や実現性の評価などを行います。

基本的にグループ内でのディスカッションが中心で、最終的にプレゼンテーションをして、社員からフィードバックをもらいます。企業によってはCEOや役員がメンターとしてチームに加わることもあります。

長期インターン

1ヶ月以上のインターンで、基本的には数ヶ月以上継続する人が多いです。1年以上勤務し社員と同じような業務を任せられるケースもあります。

長期インターンは就業型のインターンプログラムとなっていることがほとんどで、社員と一緒にオフィスで実務を行います。社員のサポートから始めて、慣れれば責任ある仕事が任されるようになります。

実務を行う長期インターンは、基本的に有給です。時給は1000〜1500円くらいのものが多く、交通費や残業代も支給されるのでアルバイト代わりに長期インターンをする学生も増えています。

IT業界インターンで募集のある職種と業務内容

マーケティング

マーケティングを行う企業では、Webマーケティング業務をインターン生に頼むことがよくあります。Webマーケティングの中心業務は、Webサイトへの流入を増やすための施策を考えることです。

集客元やユーザー層の分析、サイトの滞在時間やセッション数の最大化、最終的な販売につなげるためのサイト内の工夫などを行なっていきます。SNSとの連動を提案したり、サイト内バナーのデザイン・位置を発案したりとビジネスを間近で体感できます。

ユーザー目線に立つ力、顧客のサイト閲覧から購買、それが収益化するまでの流れの基礎が身に付きます。

プログラマー/エンジニア

プログラマー・エンジニアインターンの主な業務は、既存サービスの運用や修正、新規サービスや商品の設計や開発です。Webサイトやソフトウェアの開発に興味のある学生におすすめです。

HTML/CSS/PHPを扱う技術や、wordpressに関するCMSスキル、アクセス解析の基礎スキルなどを身に付けることができます。プログラマーやエンジニアとして本格的に開発に携わるインターンは、理系学部の学生やプログラミング経験者限定の募集となっていることも少なくないです。

中には、プログラミング経験なしの学生や、独学でプログラミングを学んだ文系の学生を受け入れているところもあります。数日でプログラミング体験ができる短期インターンは、プログラミング未経験でもOKのことが多いです。

Webライター

企業が運営するWebメディアのコンテンツ作成や、記事の執筆を行います。企業のホームページやWebサービスの販促サイトにユーザーを集客するという狙いがあります。

ライターといっても、誰かにインタビューしてそれを元に記事を書く取材ライター、キャッチコピーを考えるコピーライター、一般的なWebライターが存在します。

どのライターになるにしろ、自分の好きな分野であったり、興味のあるジャンルについての媒体を選ぶとモチベーションも上がるでしょう。

営業

営業を担当するインターンシップもあります。営業とは新規あるいは既存顧客に対して、自社の製品やサービスを提案したり販売したりする仕事です。

任される範囲は企業により異なりますが、はじめはテレアポという電話での販促から学ぶことが多いです。インサイドセールスと呼ばれるテレアポと本営業の間を担うポジションでは、本営業にバトンタッチするほどの案件かを吟味したり、長期的な目で顧客と関係を保ったりします。

経験を積めば営業同行・商談まで携われることもあり、渉外スキルやヒアリング力をつけられるでしょう。

事務

IT業界では事務職インターンの募集も多いです。ITに関する専門知識やスキルは不問で、基本的なパソコンスキルがあればOKというケースが多いです。

具体的な業務内容は、社員のサポートとして書類作成やデータ集計をしたり、電話や来客対応をしたりします。

インターンの期間と募集時期

インターンの期間

インターンの期間は、企業によりさまざまです。1日だけの1DAYインターン、2〜3日や1週間程度の短期インターン、数ヶ月〜半年に渡る長期インターンなどがあります。

1DAYインターン、2〜3日の短期インターン、長期インターンから選べるなど、複数のプログラムを用意している企業も多いです。

インターンの募集時期

基本的にインターンは期間により募集時期が異なります。1DAYインターンや短期インターンは夏・冬・春の長期休みとその前後に実施されることが多く、だいたい実施の1〜2ヶ月前から募集が始まります。

1ヶ月以上の長期インターンは時期に関係なく、通年で募集している企業がほとんどです。長期インターンは学年不問の募集もあるので、インターンに興味のある1・2年生や就活が終わった4年生が参加するケースもあります。

IT業界インターンの選考フロー

IT業界のインターン選考は、書類選考 → 面接 → 採用という流れが多いです。

書類選考

大抵はまずはじめに、履歴書やES(エントリーシート)など書類による審査があります。ESで聞かれることは、志望動機・やりたいこと・学生時代頑張ってきたことなど本選考とあまり変わりません。

面接がなく書類選考だけのこともあります。本選考の練習にもなるので、インターンだからと気を抜かずにしっかりと書きましょう。

面接

インターン採用の面接で聞かれるのは次のようなことです。

・自己紹介
・インターンシップに応募した理由
・企業に興味をもったきっかけ
・趣味や興味のあること

面接は1回の企業がほとんどですが、大手有名企業や人気企業のインターン募集には学生が殺到するため、複数回の面接となるケースもあります。

IT業界インターンシップの特徴

裁量が大きい

IT業界はベンチャー企業が非常に多いです。成長スピードの早いベンチャーへの就職を考えているなら、IT業界でインターンを経験してみるのがいいでしょう。

ベンチャー企業は個人の裁量が大きい傾向があるので、インターン生でも頑張り次第では責任ある仕事を任せてもらえることがあります。

インターン中は自由な服装でOK

IT業界は、他の業界と比べて自由で先進的な社風の企業が多いという特徴があります。大手企業や有名企業でも、社員は自由な服装で働いていることが多いです。

システム開発などのBtoB事業を行っている場合は、スーツの着用が義務付けられることもありますが、自社サービスの開発をしている企業やベンチャー企業はインターン中の服装は私服OKな職場が多いです。

仕事に直結するスキルを身に付けられる

IT業界には開発がメインとなる企業が多いため、エンジニアのインターンシップ募集が多いです。エンジニアのインターンを経験すれば、就職後の仕事にも役立つような実践的なスキルを身につけることができるでしょう。

エンジニアのインターンシップ募集では、文系学生やプログラミング未経験の学生でも募集可能なプログラムもあるのでぜひチャレンジしてみてください。

IT業界のインターンシップの探し方

企業のホームページで探す

多くのIT企業は、インターンシップの募集情報を企業のホームページに掲載しています。気になる企業がある場合は、企業のホームページから新卒採用のページを確認してみてください。

大学で探す

大学を通してインターン募集を行っている企業も多いです。大学の就職課で、IT関連企業のインターンシップ募集がないか聞けば、インターン募集を紹介してくれるはずです。

部活やサークルの先輩や、IT企業に就職したOB・OGにインターンについて相談してみるのもいいでしょう。

インターンシップ専門のサービスで探す

まだ志望企業が決まっていない場合は、インターンシップ専門のサービスを使って探すのがおすすめです。

専門のサービスなら多くのインターン募集情報が集約されていて、業界、期間、勤務地などから検索できます。希望条件に合ったインターン募集を効率的に探すことができるでしょう。

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最後に

IT業界は他業界に比べて、情報や技術の変化にスピード感があります。インターンシップ参加は、最新のビジネスや経営方針を見れる良い機会になるでしょう。短期と長期のインターンを上手に活用して、IT業界の見識を深めてください。


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