就活でよく耳にする「フェルミ推定」は、外資系企業やコンサルティングファームの選考などで出題されることが多いです。フェルミ推定は解き方に慣れていないと難しいですが、やり方を理解して繰り返し練習することでコツが掴めます。
この記事では、就活生向けにフェルミ推定の対策方法や例題について解説します。
- ・フェルミ推定とは?就活でも出題される?
- └ケース面接との違い
- ・就活に使える!フェルミ推定の対策方法
- ├前提条件を明確にする
- └数をこなす
- ・フェルミ推定で押さえるべき数字
- ・就活生必見!フェルミ推定の例題
- ├日本の電柱の本数
- └世界中で今寝ている人の数
- ・最後に
フェルミ推定とは?就活でも出題される?
新卒の就活で対策が必要といわれる「フェルミ推定」とは、実際に調べることが難しい事柄について、いくつかのヒントや知識をもとに論理的に推論して概算することです。
一見予想がつかないような事柄に対し、論理的に計算することで答えを求める必要があります。就活では導き出した答え(数)よりもその過程が重視されており、どれだけ納得感のある考え方ができるかが重要です。
有名な問題としては「シカゴのピアノ調律師の人数」や「日本の電柱の本数」といったものがあります。
ケース面接との違い
「ケース面接」と「フェルミ推定」はどちらもコンサルティングファームの選考で行われることが多いですが、内容は別物です。
「ケース面接」とは、与えられたお題について考えて発表し、その答えについて面接官から質問を受けるといった形式のものです。
・○○サービスの売上を上げるための施策
・大学の入学者を増やすための施策
上記のようなお題に対して考えるものであるため、フェルミ推定とは少々異なります。自分が受ける企業がどちらを採用しているのか、過去の就活生の体験記などからあらかじめ確認しておきましょう。
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就活に使える!フェルミ推定の対策方法
前提条件を明確にする
フェルミ推定が出題されたら、すぐにアプローチ方法を考えるのではなく、前提条件の設定から行います。ポイントは「定義を決める」ことです。例えば店の売上を導くとき、都会か田舎かによって使う数字も規模感も違います。
抽象的な要素は可能な限り無くすことが大切です。ここが曖昧になってしまうと納得感がない回答になってしまうためしっかり行いましょう。
数をこなす
フェルミ推定のやり方がわかっても、いきなり本番で実践するのはなかなか難しいです。数学の問題と一緒で自分で解いてみないと力はつきません。実際に対策本を使って問題を解いてみたり、友達と出し合って解いてみたりするなど練習をしましょう。
フェルミ推定で押さえるべき数字
難易度の高い企業では、問題のみでヒントとなる数字が全く示されないことも少なくありません。根拠があれば仮定で置いても問題ありませんが、ある程度は知識として知っておくと解きやすくなります。細かい数字は覚える必要はありません。規模感を理解しておきましょう。
<世界編>
・総人口 80億人
・地球の表面積 5.1億㎢
・海と陸地の割合 7:3
・地球の直径 13,000km
・地球の円周 40,000km
<日本編>
・総人口 1.2億円
・面積 38万㎢
・世帯数 5,600万世帯
・世帯人数 2.2人
・平均年収 440万円
・労働力人口 6,900万人
就活生必見!フェルミ推定の例題
日本の電柱の本数
有名なフェルミ推定である「日本の電柱の本数」を考えてみましょう。広く知られている問題であるためそのまま出題されることはほとんどありませんが、「日本にある郵便ポストの数」「世界中のマンホールの数」など考え方を応用できる問題が多数あります。
【簡易版】
与えられている時間が短い場合の解法です。アプローチ方法としては、家から大学までなど身近なところの電柱がどのくらいの間隔であるのかを思い起こし、日本の面積に拡大するというものです。
①ベースとなる電柱の間隔を100m×100mに1本と仮定します。
100m×100m=10000㎡=0.01㎢
②日本の面積38万㎢に拡大(今回は国内の話なので海の面積は考慮しません。)
380,000÷0.01=38,000,000=3,800万
答え 3,800万本
【詳細版】
時間に余裕がある場合はもう少し細かく考えてみましょう。
①ベースとなる電柱の間隔を都会と田舎に分けて考えます。
都会の電柱の間隔を50m×50mに1本と仮定、田舎の電柱の間隔を150m×150mに1本と仮定します。
都会:50m×50m=2500㎡=0.0025㎢
田舎:150m×150m=22,500㎡=0.0225㎢
②都会と田舎それぞれの電柱の本数を計算
今回は都会と田舎が1:9であると仮定します。
都会:380,000×(1/10)÷0.0025=15,200,000=1,520万
田舎:380,000×(9/10)÷0.0225=15,200,000=1,520万
③都会と田舎の電柱の本数を足す
1,520万+1,520万=3,040万
答え 3,040万本
ちなみに国土交通省によると、平成28年時点の日本の電柱の本数は3,578万本となっており、近い値を導くことができました。
出典:国土交通省 電柱本数の推移
https://www.mlit.go.jp/road/road/traffic/chicyuka/chi_13_03.html
世界中で今寝ている人の数
①ベースとなる平均睡眠時間を設定
世界中の人の平均睡眠時間を6時間と仮定します。これは24時間のうちの4分の1です。
②世界人口から寝ている人を計算
例えば24時から6時の間に全員が寝ていると仮定すると、今現在全世界の4分の1の人がこの時間にあたります。世界人口の80億人より、今寝ている人の数を求めます。
80億×(1/4)=20億
答え 20億人
最後に
外資系企業やコンサルティングファームで出題されるフェルミ推定について解説してきました。フェルミ推定では答えまでのプロセスと、どれだけ具体的に考えられるかが重要です。慣れていないうちはなかなか解法を思いつかないため、選考前に繰り返し練習しておきましょう。
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