政府主導の「働き方改革」とは。新入社員が知るべきことまとめ!

2016年9月より政府は「働き方改革」の実現に向けて動き出しています。
この「働き方改革」は、大企業では2019年度、中小企業では2020年度から実施される見込みとなっており、19卒、20卒の就活生が新入社員になったころ、大きく影響してきます。
でも「働き方改革」で実際にどんなことが変わるのかわからないと感じている人も多いはず。
今回は「働き方改革」で、働き方がどのように変わっていくのかをお話します。

政府主導の「働き方改革」とは。新入社員が知るべきことまとめ!
目次

1番の目的は「多様な働き方を選択できる社会の実現」

働き方改革の1番の目的は「多様な働き方を選択できる社会の実現」です。

これまで日本では、フルタイムで働く正規社員をメインの労働力として考えてきました。
しかし、日本は少子高齢化が進み、フルタイムで働くことのできる労働力を持った人は減ってきています。
労働力を確保するために、政府は、

・女性や高齢者など労働に参加していない層への働きかけ
・出生率を増やし、将来の労働人口の増加
・労働生産性の向上

の3つを目標として打ち立てました。

しかし、今のフルタイムでの労働をメインとする社会では、パートタイム労働では給与や待遇が良くないのが現状です。そのため、子育て中の女性や、体力のない高齢者など、さまざまな事情からフルタイムでの勤務が難しい人たちは、働いたとしても不満を抱えることになってしまいます。
また、働きたい女性は、自分のキャリアや子育てとの両立の難しさを考えると、子どもを産む決断ができません。その結果、少子化に拍車がかかってしまいます。
それと同時に、様々な方面で生かすことのできるスキルを持った人にとって、1つの会社に正規雇用されると副業が許可されないことが多く、そのスキルを生かし切ることができないのも問題となっていました。
このような問題を解決できるように、多様な働き方ができる社会をつくりあげ、労働生産性を高めようと考えているのが「働き方改革」なのです。

長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現等

働き方改革での基本方針の1つ目は「長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現等」です。
ちょっと難しそうな名前ですが、簡単に言うと「残業を減らして休みをしっかり取れる環境をつくり、社員が健康に働けるようにしましょう」ということです。
そのために、3つの改革を行います。

法改正による時間外労働の上限規制の導入(労働基準法、労働安全衛生法)

労働基準法により、労働時間の上限は週40時間、1日8時間と定められています。
「法律で決まっているのに、どうして残業があるの?」と感じる人もいると思います。
その疑問に関わってくるのが36(サブロク)協定です。

労働基準法36条には「企業と労働組合が協定を結べば、上限を超える残業や休日出勤ができる」という内容が書かれています。この企業と労働組合の協定が、36条から名前をとって「36協定」と呼ばれています。
本来、36協定を結んでも月45時間が残業の上限となっていますが、特別条項付き36協定を企業と労働者の代表が結ぶことで、「特別の事情」があるときには、その上限をも超えた残業を行わせることができました。
しかし、「特別の事情」の条件は非常に曖昧であり、長時間労働の原因になっていました。

働き方改革ではこの36協定を見直すことになります。
まず、時間外労働の上限を月45時間、年360時間を原則とすることになります。
また特別な事情がある場合は時間外労働の上限が長くなりますが、それでも年に720時間まで、1ヶ月の残業は多くても100時間までに収め、平均残業時間は月80時間までになるように限度を設定します。

これらは労働基準法、労働安全衛生法に基づき、改革されます。

勤務間インターバル制度導入に向けた環境整備(労働時間等設定改善法)

これは「前日の終業時刻と翌日の始業時刻の間に休息をとれる一定の時間を確保する」ことです。
例えば、仕事がたくさんあり午前3時に終わったとして、翌日の仕事開始が午前7時だと、間に4時間しかありません。帰宅してから食事を摂ったり入浴したりすることを考えると、十分な睡眠がとれないことは明らかですね。
そういうことを避けるために、仕事と仕事の時間にしっかり休める時間を確保するのが目的です。
この改革は、労働時間等設定改善法に基づいています。

健康で働きやすい職場環境の整備(労働安全衛生法等)

また、働き方改革では企業が労働者の健康にも注意を向けるように定めています。
現状の法律でも、労働者数が50人以上の会社では産業医や衛生管理者を含めた衛生委員会を設置しなければいけないことになっています。
働き方改革実施後は、会社は労働者の健康管理についての情報を衛生委員会に対して報告しなければなりません。また産業医に対して必要な情報を提供することが義務付けられます。
このように労働者の健康管理を、多くの人が理解できるようにすることで無理な働き方を避けることができるようになります。
これは労働安全衛生法などにより定められます。

雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保

また働き方改革では「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」も方針としています。
これは「正社員でも非正規社員でも平等な待遇で働ける環境をつくりましょう」ということです。

同一労働同一賃金の実効性を確保する法制度とガイドラインの整備(パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法)

これまで、パートタイムや派遣労働者は、正規雇用労働者に比べると同じ時間に同じ仕事をしていても貰えるお金が約6割程度にしかならないような状態が続いていました。
働き方改革では、そのような不合理な待遇を禁止し、待遇に違いが生じるときはその理由や内容を説明しなければいけないことが定められます。

これらの改革はパートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法といった法律に基づいて行われます。

最後に

ここまで書いてきたように働き方改革の内容は、全て法律に基づいて決められていきます。このような法律はとても大切なのに誰も教えてくれません。
これから社会人として働いていくにあたって労働基準法とともに覚えておきましょう。知らなければ損をしてしまうかもしれませんよ。



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