大学生にとって単位が取れたかどうかは、進級を左右する大きな問題です。この記事を読んでいる方は、初めて単位を落とした方が多いのではないでしょうか?今回は、単位を落とした場合に考えられる不安要素、また、その後の具体的な対処方法をご紹介していきます。
- ・単位を落とした場合の不安要素
- ├進級できない
- └再履修の負担
- ・単位を落とした場合の就職活動への影響は?
- ├就職活動への影響はほぼなし
- └GPAが就活に影響することは少ない
- ・単位を落とした後の対処法
- ├新学期から授業を増やしてカバーする
- ├履修の組み方を見直す
- └教授に謝罪を申し入れる
- ・単位を取得するにはこんな方法もある
- ├資格や検定を受ける
- ├ボランティア活動に参加する
- └インターンシップに参加する
- ・最後に
単位を落とした場合の不安要素
進級できない
単位を落とした学生の一番の不安は「進級できない」ことではないでしょうか?大学では大抵、最低取得単位数が定められています。それが満たされていないと「留年」が通告されます。
再履修の負担
必修科目を落とした場合に、厄介なものが「再履修」です。再履修とは、例えば、一年次春に履修していた必修科目の第二外国語の単位を落としてしまい、二年次春にもう一度同じ第二外国語の授業を受けなおさなければいけない状態のことです。
「第二外国語に興味があるからもう一度履修し直したい!」という学生には喜ばしい制度ですが、ご存知の通り、授業が1時限に入ったり土曜日に入ったりするなど大体の学生には重い負担になります。
単位を落とした場合の就職活動への影響は?
就職活動への影響はほぼなし
初めて単位を落とされた方の中には、「単位を落としたせいでGPA(成績評価)が下がり、それが就職活動に影響すること」を不安に感じている方がいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、このことについてはあまり心配する必要はありません。
まず、単位を落としてもGPAに反映されないことがあります。というのも、「単位を落とした科目については履修していないという扱いになり、評価対象にならない(=GPAに影響しない)」場合が多いからです。成績の評価方法は大学によって異なるので、曖昧な場合は大学の学部窓口で確認することをお勧めします。
GPAが就活に影響することは少ない
次に、「GPAが就職活動に影響するかどうか」について説明していきます。結論から申し上げますと、「影響は少ない」といえます。その理由としては、大抵の企業は成績表の提出を求めないところにあります。それは、大学によって授業のレベルやGPAの評価基準が異なるからです。
また、人柄そのものに目を向けたいという企業もあります。ですので、成績やGPAに自信がなくても「なぜこの成績をとってしまったのか」「それ以上に熱中していたのはどんなことか」といった背景を説明できるようにしておくことが必要です。
ただ、かなり多くの単位を落としてその分を4年次に履修した場合、企業の選考試験や面接が授業と被るといった面で就職活動に支障が出てしまうかもしれません。
単位を落とした後の対処法
過ぎたことを悔やんでいても、事実は変わりません。ここからは、単位を落とした後の対処法を紹介していきます。
新学期から授業を増やしてカバーする
先ほど少し触れましたが、単位を落としてしまった後に必ずすべきことは「新学期から授業を増やしてカバーする」ことです。単位が足りず卒業できないということがないように、まずは自分の残り単位数を確認しましょう。
ほとんどの大学では、学部生には専門科目というものがあります。必修科目、専門科目との兼ね合いを考えながら、それ以外の科目で足りない単位をカバーしていきましょう。
履修の組み方を見直す
今後単位を落とさないためにすべきことは「履修の組み方を見直す」ことです。単位を落とした理由として多いのは、興味のある授業を入れて出席したが内容やテストが難しすぎた、そもそも授業に出席していなかったの二種類ではないでしょうか。
見直すポイントは下記3点です。
①出席重視の授業かテスト重視の授業か
②授業の時間帯は自分の生活リズムに合っているか
③助けてくれる友人、先輩がいるか
①については、自分が授業に確実に出席するタイプなのか、テストが得意なタイプなのか、が判断基準になります。
前者のように平均的に授業に出席することが苦にならないタイプであれば、安全な出席重視の授業を取るのが良いと思います。一方、後者のようにテスト前の短期間の勉強で結果を出せるタイプであれば、成績の評価基準が定期試験100%の授業をおすすめします。
しかし、よっぽどテストに自信がなかったり、どうしても学校に行きたくない場合を除いて、両方の授業をバランスよく取るのが無難です。
②は、自分の生活リズムに無理なく授業を組み込むためのポイントです。例えば、アルバイトを夜遅くまでしている方は一限を避けましょう。だからと言って、5・6限の授業を取ると家を出る気をなくしてしまう場合もあるので、ちょうどよく自分の生活とすり合わせましょう。
③については、テストの時に知っている情報量が変わってきます。授業によっては過去問がそのままテストに出ることがあります。サークルや部活の先輩にどの授業を取っていたか聞いてみると参考になるかもしれません。
教授に謝罪を申し入れる
ここまでは次に生かしていく方法をお伝えしてきました。しかし、この記事を読んでいる方には「友達は落としていないのに、納得いかない!」「絶対この単位を取っておきたい!」という方もいると思います。その場合の最終手段に、「教授に謝罪を申し入れる」という方法があります。
窓口に採点結果の開示を求めることもできますが、採点にミスがあることはほとんどありません。だからと言って「謝罪の申し入れ」も必ず単位を取り戻せる方法ではありません。取り戻せたらラッキーくらいの心持ちで挑戦すると良いでしょう。
また、この方法が成功するか否かは教員・教授にかかっています。成績を変更する手間を許容してくれる優しい教授であるかを見極めて、この方法を使ってみてください。
バイトがわりにインターンに行くのもあり!?
単位を取得するにはこんな方法もある
資格や検定を受ける
大学が指定している資格を取得すれば、単位として認められる場合があります。資格取得を考えている人は、単位の取得もかねて積極的に資格試験など受けてみるといいでしょう。
多くの大学で単位として認められている資格は、つぎのようなものがあります。
・実用英語技能検定
・TOEIC
・TOEFL
・実用フランス語技能検定試験
・簿記検定
・情報処理技術者
語学系の資格が多いですが単位認定される資格は大学によって異なるので、まずは大学の窓口などで単位認定される資格について聞いてみるのがいいでしょう。
ボランティア活動に参加する
学生の社会貢献を推進する目的で、ボランティア活動に参加することで、単位を取得できる大学もあります。
「東京オリンピックの運営ボランティアに参加すると単位として認定する」、と発表している大学も増えています。
学部ごとに内容や団体が指定されていることもあるので、事前に大学のホームページなどで確認してみるといいでしょう。
インターンシップに参加する
企業のインターンプログラムに参加すると、単位がもらえる大学も多いです。単位として認定される期間やインターン内容が限定されていることもあるので、大学に確認してみてください。
インターンシップに参加すると、仕事を実際に体験することができるので、自分に向いている仕事や将来やりたいことなどが明確になってきます。企業選びや職種選びの参考にもなるでしょう。
就活の自己PRなどでアピールすることができる経験にもなるので、就活の準備もかねて、早い時期からインターンに参加してみることをおすすめします。
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最後に
ここまで、単位を落とさないようにする対処法、また落としてしまった際に取り戻す方法を紹介してきました。一番良いのは興味のある授業に出てきちんと学ぶことです。学生の本分である学業に思いっきりのめり込んでみてはいかがでしょうか?
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