奨学金を申請する際には、家庭の事情や経済状況などの申請理由を書かなければなりません。申請理由は書類審査にも大きく影響する重要な項目なため、しっかりとした内容で書き上げたいものですが、書類を書くことに慣れていない大学生にとっては負担となることも。
今回はそんな奨学金の申請理由の書き方のポイントや例文をご紹介します。
- ・どんな奨学金の申請理由にも共通するポイント
- ├家族の経済状況を伝える
- ├奨学金がもらえない時の影響を伝える
- └奨学金を何に使うか伝える
- ・家族の経済状況の書き方例文
- ├親の収入が少ない
- ├兄弟姉妹にも教育費等がかかる
- ├母子(父子)家庭での厳しさ
- └介護や支援が必要な家族がいる
- ・奨学金がもらえない時の影響の書き方例文
- ├学校を続けられない・生活できない
- └夢を実現できない
- ・奨学金を何に使うかの書き方例文
- ├学費・生活費として使う
- └留学資金・資格取得費用などに使う
- ・奨学金申請理由の例文
- ・まとめ
どんな奨学金の申請理由にも共通するポイント
家族の経済状況を伝える
奨学金をもらうということは、「お金がない」ということです。しかし、大学生の中には家族からの仕送りで大学に通う人も少なくありませんよね。
奨学金を支給する機関としては「どうして家族から仕送りをもらえないの?」という疑問が起こるのは自然なことです。この疑問に答えられるように、家族の経済状況を伝える必要があります。
奨学金がもらえない時の影響を伝える
また、奨学金を支給する機関としては限りある奨学金を有効に活用するために「本当に必要な人に奨学金を使ってほしい」と考えています。
そのため、「奨学金がもらえない時にどんな影響があるのか」「その状況は他の方法でも解決できないのか」という点も知りたいところです。これらの問いにも答えられるよう準備しておかなければなりません。
奨学金を何に使うか伝える
奨学金はその名の通り、「学ぶことを奨励する」という目的のお金です。そのため、奨学金をもらったら、しっかりと学びに活かされることを伝えておくことも大切です。単に娯楽や趣味のためではなく、学ぶことに焦点を当てた使い道を考えてみましょう。
家族の経済状況の書き方例文
親の収入が少ない
【例文1】
私の父が勤める企業では、不景気による経済状況の悪化から給与や賞与が下がったため、十分な収入を得ることができていません。
【例文2】
母はパートタイムで働いていますが、生活費をまかなうのに精一杯で私の学費にまで手が回らない状態です。
兄弟姉妹にも教育費等がかかる
【例文3】
私には私立高校に通う2年生の弟がおり、学費の支払いがあるため、私の生活費や学費まで支払う余裕がないのが現状です。
【例文4】
私には三人の弟と妹がいるため、両親の収入は食費や生活費のやりくりだけでなくなってしまいます。
母子(父子)家庭での厳しさ
【例文5】
私は母子家庭で育ちました。母は私のために一生懸命働いてくれていますが、家賃や食費など日々にかかるお金だけでぎりぎりの状態です。
【例文6】
私は父と妹との二人暮らしです。父は会社で勤務していますが、私や妹の世話のために残業もできず、学費に使えるだけの貯蓄はありません。
介護や支援が必要な家族がいる
【例文7】
私の祖母は認知症を患っており、介護サービスや介護用品にお金がかかります。また、母は介護のためにパートを辞めてしまい、家族としての収入は減ってしまいます。
【例文8】
私の兄は知的障害を持っており、常に母がサポートしています。そのため、父の収入だけに頼っていますが、生活費は出せても、私の学費までは用意できないと言われています。
奨学金がもらえない時の影響の書き方例文
学校を続けられない・生活できない
【例文9】
奨学金を貸与することが出来ないと、学費の支払いが出来ず、大学を卒業することができません。
【例文10】
奨学金がいただけないと、家賃や食費が用意できず、学校を続けることが難しくなります。
夢を実現できない
【例文11】
私は保育士になるという夢をもって大学に進学しましたが、奨学金がないと保育士になる道が閉ざされてしまいます。
【例文12】
私は薬剤師になりたいと考えており、6年間大学で学び、国家試験に合格しなければなりません。奨学金がないと、アルバイト等に費やす時間が増え、学習の時間がなくなってしまいます。
1・2年生がインターンに参加するメリット
奨学金を何に使うかの書き方例文
学費・生活費として使う
【例文13】
私は貴機構の奨学金で学費を工面したいと思っています。
【例文14】
学費や生活費として奨学金を借りたいと考えています。
留学資金・資格取得費用などに使う
【例文15】
私は貴機構より貸与した奨学金でイギリス留学の夢を実現したいと考えています。
【例文16】
借りた奨学金は弁護士資格の取得のため、学費や参考書代として活用させていただく予定です。
奨学金申請理由の例文
私は母子家庭で育ちました。母は私のために一生懸命働いてくれていますが、家賃や食費など日々にかかるお金だけでぎりぎりの状態です。このままでは家賃や食費が用意できず、学校を続けることが難しくなります。私は保育士になるという夢をもって大学に進学しましたが、奨学金がないと保育士になる道が閉ざされてしまいます。そのため、貴機構の奨学金で学費を工面したいと思っています。(179字)
ここまでの例文をつないで、まとめるとこのような形になります。
日本学生支援機構の奨学金申請理由は200字以内でまとめなければなりません。この例文で179字ですので、おおよそのボリュームがイメージできるのではないでしょうか。
まとめ
奨学金は遊ぶためのお金を借りるものではありません。また、安易に借りて使ってしまうと将来になって自分を苦しめてしまうこともあります。奨学金を支給してほしいからと言って嘘をついてはいけないことはもちろん、奨学金の申請理由を書く過程で「自分がどうして奨学金を借りたいのか」を改めて見つめ直してみましょう。
しっかりと考え抜かれた理由ならば、奨学金の支給も問題なく受けられるはずですよ。
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